
2017年12月の韓国公演を皮切りに、『SUPER JUNIOR WORLD TOUR“SUPER SHOW 7”』で世界各国を巡っているSUPER JUNIORが、その日本公演を2018年11月30日、12月1日の2日間、東京ドームにて行った。前回から4年ぶり、今回のワールドツアーが始まってから1年の時を経ての開催に、待ちに待った観客の数は2日間で10万人を記録。
「ずっとこの日だけを待っていました」

観客が持つパールサファイアブルーのペンライトの光が客席を埋め尽くし、メインステージに据えられたブラックスーツの入った7つのガラスケースがライトアップされると、“僕たちはスーパーマンだ”と宣言する「superman」が会場に流れる。続いて、巨大ビジョンにSUPER JUNIORがお嬢様(観客)をパーティへエスコートするという本公演のコンセプトを物語化した映像が映され、それが終わるとステージが暗転。一瞬、闇に包まれたのち再び光が差すと、スーツが飾られていたガラスケースの中にスパンコールを施したブラックスーツをまとったメンバーの姿が現れた。まるでマジックのような驚きの登場に、5万人のELF(※ファンの名称)から大きな歓声が上がる。
1曲目は「Black Suit」。昨年、ソロ活動に専念していたメンバーが、久しぶりにSUPER JUNIORとして活動を再開させた際にリリースした楽曲。さまざまな経験を経て、大人の男性としての魅力が増した今の彼らだからこそ表現できる曲でもある。歌うパートごとにそのメンバーの入ったケースが明るくなり、サビに入るとケースから抜け出したイトゥク、シンドン、イェソン、ウニョク、ドンヘ、シウォンはスーツの裾をはためかせながら、スタイリッシュなダンスを見せる。曲の後半ではヒチョルも合流し、7人揃ってのフォーメーションダンスも披露。ここから始まるショーの幕開けを華々しく飾った。
一瞬で観る者の目を奪うウニョクの華麗なソロダンスから、2曲目「Scene Stealer」へ。メンバーは歌いながら花道を通ってアリーナ中央に設けられたセンターステージに移動。

最初のMCでは東京ドーム公演への期待感を語る。
「東京ドームはやっぱり広くて特別な感じがしますね」(シンドン)
「毎日のように東京ドームでライブをする夢を見ました。今、この瞬間を実感したくて、この夢からさめたくないです」(リョウク)
「僕は(前回が活動休止期間中だっため)6年ぶりにSUPER SHOWで東京ドームに立っていますが、こんな風にたくさん来てくれてありがとうございます」
「ヤバイね~ 東京ドームはホントにでかいです」(ヒチョル)
「こんな風に東京ドームでELFジャパンの皆さんとお会いすることができて幸せです。僕はず~~っとこの日だけを待っていました」(イトゥク)
ソロ、ユニット曲など、多才な魅力を披露

ブラックスーツのジャケットを脱ぎ、文字通りシャツ1枚になってパフォーマンスした4曲目「Shirt」を終えて映像を挟むと、そこからは最新モードのSUPER JUNIORを提示。韓国での最新作に収録された「Animals」、日本語バージョンが11月28日に発売されたばかりの「One More Time」とラテンミュージックの要素を取り入れた楽曲では、全身ブラックにポイントにゴールドを使った衣装で見せ、情熱的なダンスも交えて観客を熱くさせる。またこの4年、活発に行ってきたソロ活動の奇跡も披露。イェソンは村上龍の作詞で話題ともなった日本オリジナル楽曲「愛してるって言えない」を彼にしか出すことのできない憂いをまとった歌声で歌唱。リョウクは星空をイメージさせる演出とともに、「The Little Prince」をたおやかに歌い上げる。さらに先日まで日本ツアーを行っていたドンへとウニョクによるユニット、SUPER JUNIOR-D&Eは、ツアーの盛り上がりをそのまま東京ドームに持ってきたような、観客とのあうんの呼吸も見せて会場の一体感をさらに高めた。
MCを挟み、制服風の衣装に着替えたメンバーたち。
ヒット曲パレードで後半戦を盛り上げる

衣装をそれぞれの個性に合ったロックテイストのラフなものに着替えると、いよいよライブは後半戦に突入。「これからが本番です!」(ウニョク)と告げると、「On and On」ではメインステージからセンターステージ、それに続く花道と広いステージ上をメンバーが四方八方に散らばり、観客を煽りまくる。「Super Duper」では一列に並んでコミカルなダンスを見せたり、それぞれに一心不乱に踊りまくったりとさらに盛り上げる。そして、ドーム全体が巨大クラブのようになると、「SORRY,SORRY」からはこれぞSUPER JUNIOR!というヒット曲パレードが始まる。イェソンのフェイクに、ウニョクのソロダンス、ヒチョルのドラムプレイと見どころが怒涛のように押し寄せる。「Mr. Simple」「美人(BONAMANA)」では、場内にレーザー光線が縦横無尽に放たれ、ステージからは火柱や花火も上がる。メンバーも歌いまくり、踊りまくり、走りまくり、観客もそれに負けないくらいの熱量で掛け声を入れ、一緒に踊り歌り、真冬なのに真夏のような熱気となった。
映像が流れ、ここで少しだけクールダウン。衣装を着替えたイトゥク一人がステージに戻って来て、手紙を読み始める。ビジョンに過去の映像が流れる中、デビューからこれまでのSUPER JUNIORの日々を振り返り、ファンに感謝の言葉を伝えると、「これから一緒に過ごす日々も長いと思うので、幸せで素敵な思い出を作って行きたいです」と、未来についての約束も交わした。
「SUPER JUNIORを守りますし、いつまでも皆さんのそばにいます」

観客がウェーブをしながらメンバーの登場を待っていると、アンコールが始まる。1曲目は「Devil」。カッコ良くて面白いSUPER JUNIORらしい楽曲を観客も大きな掛け声で参加して、一緒に作って行く。曲が終わり、ウニョクは「アンコールありがとうございます」とお礼を言うと、すぐさま「皆さん、アンコール前に何をしましたか?」と言い、誰に指示されたでもなく観客が自発的に起こしていたウェーブをもう一度見たいとお願いする。だがなぜかメンバー内でいつウェーブをやってもらうかについての議論が勃発。「今、ダメですか?」と食い下がるウニョクに、イトゥクがこれから次の曲の振り付けをファンに教えるから、そのお礼にファンにやってもらおうと提案。何とか落ちついて、ウェーブがスタートすると、5万人が作り出す青い光の波にメンバーは感嘆の声をあげていた。

メインステージに戻って来た8人は一人ずつこの日の感想を伝える。
「僕はもともとこういうことに感動しないタイプなんですけど、今日は本当に感動したと言えると思います。泣きそうになってしまいました。皆さん本当にありがとうございます」(シンドン)
「活動を休止している間、皆さんのことをずっと考えていましたし、東京ドームのことも夢見ていました。本当に上手にやりたいと思っていましたし、喉が張り裂けくらい一生懸命歌いたいと思っていました。
「皆さんのおかげでSUPER SHOWをすることができました。ありがとうございます。ことしは日本活動を通して、皆さんから感じたことこがあります。皆さんは気持ちを表現するにはリアクションが小さいけど、その分、気持ちがすごく強くて大きく伝わってきます。ゆっくりゆっくり長く一緒に歩んで行きましょう。約束です」(ドンへ)
「ELFが一番です! ELFが最高です! 実は皆さんのためにアルバムの準備をしていました。そして、2月から日本でソロツアーを始めることになりました。今、皆さんのことを考えながら曲を作っているところです。たくさん期待していてくださいね」(イェソン)
「本当にありがとうございます。今日、皆さんと一緒にいられて本当に嬉しかったです」(シウォン)
「僕は似合わず、お手紙を書いて来ました。“10年前の武道館のことを思い出します。日本で初公演でしたので、日本でこんなにも皆さんから愛されているとは思ってもいませんでした。
「SUPER JUNIORは13年間、皆さんとずっと一緒でした。僕には他のどんな仕事よりも、他の誰よりもSUPER JUNIORが一番大事で僕のすべてでした。SUPER JUNIORをどうしても守りたかったです。これらも僕はSUPER JUNIORを守りますし、いつまでも皆さんのそばにいます。皆さんも僕たちを守ってください。そしてずっと僕のそばにいてください」(ウニョク)
「他の会場ではなく、この栄えある東京ドームでご一緒できて本当に幸せでした。僕たちが愛されて輝けるのは皆さんがいてくれるおかげです。僕たちが長い間、永遠に輝いていられるように、僕たちSUPER JUNIORを輝かせてくれますか?」(イトゥク)
そして最後はイトゥクが「来年、“SUPER SHOW 8”でお会いしましょう!」と約束。メンバー揃って最後の挨拶をすると、それぞれ名残惜しそうにステージを巡りながら、日本での“SUPER SHOW 7”の幕を下ろした。2019年は現在活動休止中のキュヒョンも復帰の予定。“SUPER SHOW 8”ではさらにパワーアップしたSUPER JUNIORと、彼らと14年目を歩むELFとの絆がつくる最高のショーをまた楽しめそうだ。
取材・文/瀧本幸恵
<セットリスト>
Black Suit
Scene Stealer
MAMACITA-AYAYA-
-MC-
Shirt
Animals
It's You
One More Time (JPN)
愛してるって言えない
One More Chance
The Little Prince
'Bout You+Oppa, Oppa(JPN)+Can You Feel It?
-MC-
Runaway
Too Many Beautiful Girl
★BAMBINA★ (JPN)
On and On (JPN)
Super Duper
SORRY,SORRY
Mr. Simple
美人(BONAMANA)
Marry U(inst)
I Do
Make You Smile (JPN)
Shining Star
[Encore]
Devil
Wow! Wow!! Wow!!!
Miracle
リリース情報
DVD&Blu-ray
『SUPER JUNIOR WORLD TOUR SUPER SHOW7 in JAPAN』
2019年3月6日 Release
■[DVD+PHOTOBOOK](スマプラ対応)【初回生産限定盤】
AVBK-79555~7/B
¥8,200(税抜)
■[Blu-ray+PHOTOBOOK](スマプラ対応)【初回生産限定盤】
AVXK-79558~9/B
¥9,100(税抜)
■[DVD](スマプラ対応)【通常盤】
AVBK-79560~1
¥5,500(税抜)
■[Blu-ray](スマプラ対応)【通常盤】
AVXK-79562
¥6,500(税抜)