連続テレビ小説「なつぞら」
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~

第3週「なつよ、これが青春だ」15話(4月17日・水放送 演出・木村隆文)視聴記録


「なつ、とにかく朝だから元気を出せ」
ウッチャンのこのナレーション、良かった。
朝だから元気出したいと思う。

泰樹、名台詞集
「わしを調略する帰か」
出た、「調略」。
「真田丸」でよく出てきたワードだ。

「電気いらん 明日電信柱引っこ抜け。
世の中むだに明るくなり過ぎると大事なことが見えんようになる」

含蓄ある……。
泰樹がこのように機嫌が良くないのには理由があった。

泰樹、名台詞集
農協で働いている剛男。農協で牛乳を一手に引き取ろうという計画を進めるため、泰樹に賛成を求めるも、
頑として聞かない。ひとり土地を開拓してここまで来た泰樹は独立精神が旺盛だから、組織に委ねることなどできない。でも、大きな泰樹の牧場はそれでいいが、小さなところは組織にまとめてもらったほうが助かるのだ。
剛男が天陽くんを持ち出して、なつに泰樹を説得するように仕向ける。
婿養子としておとなしめだった剛男がようやく活発に動きはじめたが、いささか姑息である。でも憎めないのは藤木直人の力。映画「二十世紀少年」で臆病ながら、立派な祖父を尊敬し正義感のある警官を演じていたことがあったが、そういう役がとても似合う。


教えて 山 道 風
夕見子は、なつと天陽を「恋人」と思っている。なつはそんな意識はなかったが、周囲にそう思わせるほど仲がよいのだ。だから剛男も天陽くんのためにもなるとなつをそれこそ調略しようとする。
「音問別の酪農のために立ち上がってくれないか」と剛男に頼まれ、泰樹と天陽の間で困るなつ。
困った結果、山、道、風に問いかける。
「教えておじいさん 教えてアルムのもみの木よ」(byハイジの主題歌)みたいだ。

14回の記事で広瀬すずのセリフの表現力の豊かさについて書いたが、山と音を上げ、道と音を下げ、風〜と伸ばす。
台本に「山!道!風!」と書いてあったのでどうするかと思っていたが、広瀬は3つをまったく違う呼びかけにしていてじつにすばらしかった。
予告によればなつは今後、演劇をやるみたいだが、なつの表現力がここですでに表れているといえるだろう。

第3週「なつよ、これが青春だ」(4月13日・月〜)あらすじ


昭和30 年初夏、なつは牧場を手伝いつつ、農業高校に通っていた。ある朝、母牛が産気づき、泰樹は出産の準備をするが、生まれた仔牛は息絶えようとしていた。動揺する泰樹たちの前で、なつは思わぬ行動で仔牛の命を救う。一方、柴田家では酪農の経営をめぐり、泰樹と剛男がぶつかっていた。
家族の仲違いに悩むなつは同級生の雪次郎(山田裕貴)に相談すると、演劇部顧問・倉田先生(柄本佑)を紹介される。倉田のアドバイスは意外なものだった!

第17回(4月19日・金放送)あらすじ


演劇部の顧問・倉田(柄本佑)から「演劇をやれ」と言われたなつ(広瀬すず)。すぐに断るなつだったが、演劇をやることが泰樹(草刈正雄)のためになるという倉田の言葉に、心が揺らぎ始める。その翌日、なつと倉田は、農協にいる剛男(藤木直人)を訪ね、酪農の現状について質問する。剛男は、酪農家が抱える問題をなつに説明するとともに、農協が目指す目標をなつに伝えた。そしてなつは、ひとつの答えを導き出す…。
「なつぞら」15話。ハイジ化真田丸化が止まらない「教えて!山!道!か〜ぜ〜」「わしを調略する気か」

17話、ここが気になる。


◯柄本佑の鋭い目つき
◯なつはアニメの前に演劇をやるのか???
◯剛男と泰樹の対立はどうなる
「なつぞら」15話。ハイジ化真田丸化が止まらない「教えて!山!道!か〜ぜ〜」「わしを調略する気か」

登場人物とキャスト 登場順


奥原なつ 広瀬すず 幼少期 粟野咲莉…主人公。戦争で父母を亡くし、兄と妹と別れ、剛男に連れられて北海道に引き取られてきた。生活を保障してもらう代わりに酪農の手伝いをする。父の描いた家族の絵を大切にもっている。生きるために感情を押し殺してきたが、柴田家、とりわけ泰樹と触れ合うことで、素直に感情を出せるようになっていく。これからは酪農の時代だと考え、十勝農業高校で学んでいる。

佐々岡信哉 工藤阿須加 幼少期 三谷麟太郎…空襲のとき、なつを助ける。
柴田剛男 藤木直人…柴田家の婿養子。なつの父の戦友で、戦災孤児となったなつを十勝に連れて来た。妻を「ふじこちゃん」と呼ぶときがある。1955年時点では音問別農協組合で働いている。
柴田富士子 松嶋菜々子…剛男の妻。開拓で苦労してきたので、ひとに優しい。
柴田照男 清原翔(13 回から) 幼少期 岡島遼太郎…柴田家長男。搾乳をさせてもらえない代わりに薪割りを頑張っていたが、なつが来たことを機にようやく搾乳させてもらえた。
柴田夕見子 福地桃子(13回から)幼少期 荒川梨杏…柴田家長女。勉強が好き。牛乳嫌い。
同い年のなつに嫉妬を覚えたが、剛男に説得されてなつを受け入れる。
柴田明美 平尾菜々花(13回から) 幼少期 吉田萌果…柴田家次女。
柴田泰樹 草刈正雄…柴田家当主。頑固者で幼いなつにも容赦なく厳しく接するが、意地悪ではなく、彼の人生哲学に基づいたもの。他人に頼らず己の力で人生を切り拓くことを心情としている。甘いものが好き。
奥原咲太郎 幼少期 渡邉蒼…なつの兄。タップダンスが得意で、米兵にかわいがられていた。孤児院にいる。
奥原千遥 幼少期 田中乃愛…なつの妹。親戚に引き取られている。

2回
焼け跡にいたおばあさん北林早苗…情にほだされなつたちに食べ物を分ける。
演じている北林は朝ドラ第1作め「娘と私」の娘・麻里の少女時代役を演じた。
戸村悠吉小林隆…柴田牧場で働いている。
戸村菊介音尾琢真…悠吉の息子。嫁募集中。

4回
小畑とよ 高畑淳子…帯広在住。泰樹の昔なじみ。口の減らない元気な人。
小畑雪之助 安田顕…とよの息子。菓子店・雪月の店主。菓子作りに情熱を注ぐ。
小畑妙子 仙道敦子…雪之助の妻。
小畑雪次郎 山田裕貴(13回から登場) 幼少期 吉成翔太郎…雪之助、妙子の長男。
十勝農業高校に通っている。

5回
山田天陽 吉沢亮 幼少期 荒井雄斗…音問別小学校でなつと同級生になる。東京からやって来た。絵が上手。馬が好き。
大作 増田怜雄…音問別小学校の生徒。
実幸 鈴木翼…音問別小学校の生徒。
さち 伍藤はのん…音問別小学校の生徒。
山田正治 戸次重幸…天陽の父。東京から北海道にやって来たが土地が悪く、農業ができず、郵便局で働いている。泰樹の協力を得て、土地を蘇らせる。

8回
山田陽平 市村涼風…天陽の兄。絵がうまい。

9回
なつの父 内村光良…日本橋で料理人をしていた。絵が上手。家族のことを思いながら戦死した。

10回
花村和子 岩崎ひろみ…音問別小学校の教師。 
校長先生 大塚洋…音問別小学校の校長先生。
山田タミ 小林綾子…天陽の母。

13回
居村良子 富田望生…十勝農業高校の生徒。
村松 近江谷太朗…十勝農業高校の先生。
倉田隆一 柄本佑…十勝農業高校の国語の先生。

14回
田辺政人 宇梶剛士…音問別農協組合組合長。農協で一手に酪農事業をとりまとめようとしている。 

脚本:大森寿美男
演出:木村隆文 田中正ほか
音楽:橋本由香利
キャスト:広瀬すず 松嶋菜々子 藤木直人 岡田将生 比嘉愛未 工藤阿須加 吉沢亮 安田顕 仙道敦子 音尾琢真 戸次重幸 山口智子 柄本佑 小林綾子 高畑淳子 草刈正雄ほか
語り:内村光良
主題歌:スピッツ「優しいあの子」
題字:刈谷仁美
タイトルバック:刈谷仁美  舘野仁美 藤野真里 秋山健太郎 今泉ひろみ 泉津井陽一
アニメーション時代考証:小田部羊一 
アニメーション監修:舘野仁美
アニメーション制作:ササユリ 東映アニメーション

制作統括:磯智明 福岡利武
(木俣冬)
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