「コンプレックスがあるからこそ、人に響く動画を作れる」かわにしみきが語るYouTuberという仕事

「コンプレックスがあるからこそ、人に響く動画を作れる」かわにしみきが語るYouTuberという仕事
撮影/稲澤朝博

平成で生まれた“YouTuber”という仕事、令和ではどのように活躍していくのか――。エキサイトニュースではこの度、UUUMに所属するクリエーターたちにインタビューを実施。人気YouTuberが誕生した経緯と、「好きなことで、生きていく」を追求する熱い想いに迫る。

記念すべき第1回目は、今年5月に自身のメインチャンネル登録者数が100万人を突破した美容系YouTuberのかわにしみきが登場。ファッション雑誌『Popteen』で活躍したモデルならではのメイクスキルやコスメ紹介など、ティーンエイジャーから圧倒的な支持を集めるインフルエンサーだ。多くの視聴者を魅了してやまないポップ&キュート、そして姉御肌なキャラクターは、一体どのようにして生まれたのか。
「コンプレックスがあるからこそ、人に響く動画を作れる」かわにしみきが語るYouTuberという仕事
撮影/稲澤朝博

動画の向こうには、必ず生身の人間がいる



かわにしみき(以下、かわにし)が初めてYouTubeにチャンネルを開設したのは、まだ「YouTuber」という存在の認知度が低かった2014年。実は彼女自身も、明確に自分の意志でYouTubeの世界に足を踏み入れたわけではなく、仕事として誘われたことがきっかけだったという。

「最初は私自身も『YouTuberってなに? なにをする人なの?』と戸惑っていたくらい、完全に未知の世界でした。ちょうどヒカキンさんがテレビのCMに出ていたくらいで、一般的な仕事としてはほとんど認知されていませんでしたから」
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撮影/稲澤朝博

「あまり考えずに、やりたいがままにやっていた」と当時を振り返るかわにし。それでもチャンネル登録者数は順調に増加していき、短期間で10万人を突破。親しみやすいキャラクター、そして『Popteen』モデルならではのルックスとスキルで、人気YouTuberとしての階段を着実に登っていく。その後、ビジネスパートナーに任せていた編集作業も自ら手がけたいという意欲が湧き、新たにチャンネルを開設することになった。

「それまでやってきた仕事に比べて圧倒的に反響が大きかったので、『私、YouTuberに向いているのかも』という手応えはありました。いざ自分で編集をするようになると、いろんな方法を学んで試行錯誤するのがとにかく楽しくて! ひとつひとつ大事に自分の手で作った動画って、本当に自分の子どもみたいに愛着が湧くんです」

屈託のない笑顔を浮かべながら、かわにしは「この仕事のために生まれてきたんだ、と素直に思えるくらい好きな職業です」と語る。とはいえ匿名のネット社会では、目を覆いたくなるような辛辣なコメントや、アンチからの批判も避けては通れない。しかし彼女によると、高評価を押してくれるファンであれ、ひどい言葉を投げてくるアンチであれ、「動画の向こうに生身の人間がいる」と意識することが誠実な創作活動を支える秘訣でもあるという。
「コンプレックスがあるからこそ、人に響く動画を作れる」かわにしみきが語るYouTuberという仕事

「私の動画は若い子もたくさん見てくれていると思うんですけど、中学生や高校生にとって、100円とか500円ってめちゃくちゃ大事なお金じゃないですか。たとえば1000円くらいするコスメを買って、それが失敗だったときのショックってすごくよくわかるので、オススメするのにも大きな責任が問われると思っています。そう考えると絶対に嘘はつけませんし、提供してもらう製品でもひとつひとつを実際に自分で使ってみて、本当にいいと思ったものだけを紹介するようにしています」

YouTuberはプロになりすぎてはいけない?


「コンプレックスがあるからこそ、人に響く動画を作れる」かわにしみきが語るYouTuberという仕事
撮影/稲澤朝博

10代、20代の女性を中心に圧倒的な支持を集めているかわにし。では、彼女自身はどんな少女だったのだろうか。山梨県で過ごした青春時代を回想する。

「子供のころから人前に立つのが大好きでした(笑)。歌とダンスに熱中して、中学生のころは地元のアクターズスクールに通ったり、ドラマのエキストラに参加したりもしたんですけど、やっぱり現実的に『芸能界は無理だよな』という気持ちがあって……。高校時代はダラダラとした日常を過ごしていました。とにかくパソコンが好きだったので、ネット上でかわいい人の画像を見つけては保存しての繰り返しです(笑)。待受画面をデザインしてみたり、ホームページを作ってみたりと、ひと通りのことはやった気がしますね。今もそうなんですけど、基本的にインドア派の“干物系”なんです」
「コンプレックスがあるからこそ、人に響く動画を作れる」かわにしみきが語るYouTuberという仕事
撮影/稲澤朝博

そんなかわにしに転機が訪れたのは18歳のころ。ドラマ『ROOKIES』のエキストラに参加したことであらためて芸能界への憧れを抱き、大好きな雑誌『Popteen』のスナップに応募。その流れでモデルオーディションに参加することになり、3000人の参加者の中から見事にグランプリを獲得する。「正直、受かるとはまったく思っていませんでした」という“大金星”で同誌のモデルとなったかわにしは、地元の山梨から東京に通う生活をスタートさせた。毎月雑誌の仕上がりを見て反省しては、ひたすらメイクとポージングの練習を積み重ねた数年間が、現在の活動への布石になっていく。

「あとになって振り返ってみると、趣味のパソコンにしてもモデルとして人に見られることにしても、コツコツと積み上げてきたスキルを最大限に活かせる場所がYouTubeだったんです。大げさじゃなく、すべてが繋がっていたんだなって思えました」

生来の人前に立つのが好きな気質と、“干物系女子”として培ったネット世界との親和性。そこにメイクやコスメに関する豊富な知識と技術が加わり、美容系YouTuberの第一人者と目されるまでになったかわにし。美容動画だけでなく、サブチャンネルでの“咀嚼音”に特化したグルメレポや、プライベート感満載の旅行動画に至るまで、ジャンルレスかつハイペースで配信を続けている。彼女の豊富なアイデアの源泉はどこにあるのだろうか。

「私の場合は、ネタ探しの時間をしっかりと作るようにしています。いろんな人の動画や流行っているものの中から、『これとこれを組み合わせたら面白そうだな』と考えてみたり。もちろん、コメント欄やTwitterに寄せられるリクエストに応えることもあります。初心者メイクのレクチャーの場合は撮影前に構成案を作ったりするんですけど、基本的にはなるべく台本を使わないようにしていますね。私、台本があるとうまくできないんですよ(笑)。明らかに面白くなくなっちゃうんですよね。その場かぎりのグルーヴ感がなくなってしまうというか」

冗談めかしつつ、「なにも考えていないぶん、最初のころのほうが上手に撮れていたかもしれないですね。経験を重ねたことで、逆に難しくなった部分が多いです」と語るかわにし。その言葉には、YouTuberにとってのちょっとした真理が隠されている。それはつまり、「プロの仕事になりすぎてはいけない」という、ある意味で逆説的な力学だ。

「ナチュラルであればあるほど、たくさんの人に響くのがYouTubeなのかもしれません。あくまでもYouTuberはYouTuberで、みんな等身大の日常感を求めて見てくれているんだな、と。テレビや映画や雑誌と同じものが要求されているわけではないし、もちろんプロのヘアメイクさんとも違う。私には私の良さがあると思うので、その核の部分を大事にしたいです。それは『Popteen』で学んだことでもありますね。私は他のモデルさんと比べて、自分の容姿に自信があるわけじゃなかったから、キャラクターの面で強みを追求するしかなかった。そもそもモデルって、自分から一番遠い職業だと感じていましたから」
「コンプレックスがあるからこそ、人に響く動画を作れる」かわにしみきが語るYouTuberという仕事
撮影/稲澤朝博

等身大であることを大切にするかわにしは、完全なすっぴん状態からのメイク動画を投稿したこともある。数百万人の視聴者がいる中で、素顔をさらけ出すことに抵抗はなかったのだろうか。

「やっぱり視聴者として考えたときに『こういう部分を見てみたいな』と思ったし、より親近感も抱けるじゃないですか。あとは、いいところだけを見せることに疲れたというのもあるかもしれません。私は本来、“かわいい”とか“美人”とか言われるキャラじゃないんですよ(笑)! モデル時代でもYouTuberになってからも、周りにすごく綺麗な人が多いのでコンプレックスの塊なんです。でも、コンプレックスがあるからこそ、多くの人に響く動画を作れているのかもしれません」

彼女が作り出す動画の根幹にあるものは、コンプレックスも含めて「自分は自分のままでいいんだよ」というシンプルでまっすぐなメッセージだ。

「もちろんメイクは楽しいし、誰だって綺麗になれれば嬉しいけど、無理をして“着飾る”という感覚ではいたくない。楽しみながら、自分らしく生きることの方が人間にとってずっと大切だと思うんです。そのうえで容姿のコンプレックスをカバーできれば自信が出るし、自信が出ることでもっと笑えるようになるし、たくさん笑うことで友達や恋人ができるかもしれない。自分の努力次第で楽しいことや心地いい場所を作り出すことができるんだよ、と伝わっていれば嬉しいです」

好きなことで生きるために欠かせない「ワクワクとドキドキ」


「コンプレックスがあるからこそ、人に響く動画を作れる」かわにしみきが語るYouTuberという仕事

かわにしがYouTuberとして活動をはじめた2014年にCMで繰り返し放送された、「好きなことで、生きていく」という有名なキャッチコピーがある。それから約5年、彼女は業界の酸いも甘いも噛み分けて、今でも「好きなことで生きている」と胸を張る。

「好きなことで生きている感覚はずっとあります! YouTubeには楽しいことがぎっしり詰まっているし、なにより普通では体験できない楽しみがあるのが最高ですよね。好きなものをバンバン載せて、好きなことを喋って、好きなように編集して……。喜びも責任もすべて自分に返ってくるからこそ楽しくて、生きがいだと思えるんです。逆に、毎日会社で働くイメージはまったくできません(笑)。たとえば納得の出来ない決まりごとや、規則とか、いちいち『なんで?』と思っちゃうタイプなので、会社ではきっとうまくいかないと思います。子供のころからそういう性格なんですよ。校則とか全然よくわからなかったし、『肩に髪がついちゃいけない?なんで?』『スカート短い?はあ、、、好きにさせてください』なんて思ったりしてました。」
「コンプレックスがあるからこそ、人に響く動画を作れる」かわにしみきが語るYouTuberという仕事

大人になると、誰もが「好きなことで、生きていく」ことの難しさに直面する。挫折する人もいれば、心がときめかなくなってしまった人、そもそも好きなこと自体が見つからないという人も少なくないだろう。そんな人たちに向けて、彼女はあくまでも前向きなメッセージを送る。

「普通に生きていたらワクワク、ドキドキすることってすごく少ないと思われがちなんですけど、本当は日常生活の中に破片がたくさん散らばっているんです。話をしていて楽しい人がいたら『なんでだろう?』と考えてみたり、テレビが面白かったら『このタイミングで効果音を出しているからかな?』と分析してみたり、どんな形であれ面白いことを追求しているときってワクワクしているはず。そのヒントを漏らさずキャッチしてほしいです。あとはめんどくさがらずに、興味があることはひと通りやってみること! ダメだったらすぐにやめてもいいんです。諦めが早くてもいいじゃないですか。私自身も『なにも長続きしないね』って言われて生きてきましたけど、今はこうして好きなことを続けられているし、周りになんと言われてもやりたいことを貫いてほしいです」

かわにしの人柄はどこまでもまっすぐで、いやみがない。「コソコソするのは好きじゃない。普通の人でいたいんです」という考えのもと、自身の交際も動画内でオープンにしている。平成元年に生まれ、時代の空気をたっぷりと吸い込んだここまでの29年間は、彼女に言わせれば「ジェットコースター」。大きなターニングポイントになった『Popteen』と『YouTube』との出会いにあらためて感謝を捧げ、今後の展望を語ってくれた。

「まだまだ模索中ですが、当面の目標は自分の本を出すことと、部屋着やコスメのプロデュースです。結局、なにをするにしてもワクワクとドキドキがないとダメなんです。前に『写真集を出しませんか』と提案されたこともあったんですけど、全然ワクワクしなくて断ってしまいました(笑)。今後、うまくいかなくてもがくことも、年齢について言われることもあると思いますけど、好きでいられる限りはYouTuberを続けたいですね。ひとつのことをやり続けるのって、やっぱりすごく難しい。正直な話、私はめちゃくちゃ苦手です。でも、好きだからこそ続けられるというのは確実にある。人の意見に流されるのではなく、どんなときも『自分がこうしたい』と心に決めたことで生きていきたいです」
「コンプレックスがあるからこそ、人に響く動画を作れる」かわにしみきが語るYouTuberという仕事


取材・文/曹 宇鉉(HEW) 撮影/稲澤朝博
編集/日野綾(エキサイトニュース)

かわにしみきさん直筆サインポラを3名様にプレゼント!


エキサイトニュース×UUUMのインタビュー連載を記念して、かわにしみきさんの直筆サインポラを抽選で3名様にプレゼントいたします。

応募方法は下記の通り。
(1)エキサイトニュース(@ExciteJapan)の公式ツイッターをフォロー
(2)下記ツイートをリツイート
応募受付期間:2019年7月10日(水)~7月26日(金)18:00まで


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