歌詞のボキャブラリーが多いアーティスト1位は「安室奈美恵」で7521語 歌手ごとの単語の特徴も調査

歌詞のボキャブラリーが多いアーティスト1位は「安室奈美恵」で7521語 歌手ごとの単語の特徴も調査

カラオケで好きなアーティストの曲を歌っているとき、知らない言葉が出てきて戸惑ったことがある人は多いと思う。歌詞には、もともと普段の会話で使わないような言葉がよく出てくるが、アーティストによっては、見たことも聞いたこともない単語を使っていることも珍しくない。

というわけで、今回は2019年のJOYSOUNDカラオケ年間ランキングのTOP50アーティストについて「歌詞のボキャブラリーが多いのは誰か」を調べてみたい。

歌詞のボキャブラリーが多いランキング


さっそくランキングの上位10アーティストを見てみよう。

今回は歌詞サイトのうたネットに掲載されている、それぞれのアーティストの楽曲の歌詞すべてを文節ごとに区切って1語としてカウントした。

日本語の歌詞であることを念頭において計測しているため、英語の歌詞が多いアーティストの場合はややずれが生じている。そのため、今回の結果はあくまで参考として見ていただければ幸いだ。
歌詞のボキャブラリーが多いアーティスト1位は「安室奈美恵」で7521語 歌手ごとの単語の特徴も調査

もっとも多かったのは安室奈美恵。いままで歌詞で使ってきた単語は、7521語と圧巻だ。活動歴が長く曲の数が多いこと、英語の歌詞も多いことから1位にランクインする結果となったようである。

次いでランクインしたのはRADWIMPS。帰国子女であるボーカル・野田洋次郎のボキャブラリーが日本語・英語ともに多いのに加えて「前前前世」「人間洗浄機」「五臓の六腑」など、どう思いついているのかわからない野田洋次郎特製の造語も多く、2位という結果となっている。

上位のアーティストを見ていくと、やはり曲数が多いアーティストであればあるほどボキャブラリーは増えていく傾向にあるようだ。

逆に、今回調査した50組のアーティストのうち最もボキャブラリーが少なかったのは、須田景凪としても知られるボカロPのバルーン。続いて、役者としても活躍している菅田将暉で、いずれも曲数が少なく、活動歴としては短い若手のアーティストであることが影響している。

ちなみに、曲数が多いにも関わらずボキャブラリーが少なかったアーティストとしては星野源がおり、日常生活で使うようなシンプルな言葉を使うことを特徴としている。

カラオケ人気アーティストの歌詞にまつわる豆知識3選


さて、結果を見たところで、今回はさらにこの調査の過程で判明した「カラオケ人気アーティストの歌詞にまつわる豆知識」をお届けしたい。

今回の調査にあたって、50組すべてのアーティストの歌詞を分析してみたが、そのなかで「このアーティストはこの単語をよく使う」「全体的にこういう傾向がある」という発見がいくつかあり、特に気になったのものを3つほどピックアップしたい。

<豆知識その1.秋元康は頻繁にWOWしている>

今回調査したアーティスト50組(※末尾に記載)のうち、秋元康がほぼすべての歌詞を書いているAKB48と乃木坂46には、ある共通点があった。やたらと「WOW」が多いのである。

助詞のような意味のない言葉を除くと、AKB48は10番目に多い言葉が「WOW」、乃木坂46は6番目に多い単語が「WOW」だ。「WOW」ぐらいほかのアーティストも使うだろうと思う方もいるかもしれないが、50組のアーティストのうちよく使う単語トップ10に「WOW」が入っていたのはAKB48と乃木坂46のみ。つまりこれは秋元康がかなりWOWしていると考えるのが妥当である。

なお、「WOW」以外のかけ声を歌詞でよく使っているアーティストは他にもおり、King & Prince・浜崎あゆみ・西野カナは「Yeah」、三代目J SOUL BROTHERSは「Oh」が多いという事実もあわせてお伝えしておきたい。

<豆知識その2.恋について歌う派 vs 愛について歌う派>

続いては「恋」と「愛」ならどちらについて歌っているアーティストが多いのかを見て欲しい。

それぞれのアーティストについて、「恋」と「愛」どちらをよく使っているかを比べてみたのが以下である(※どちらもあまり歌っていないアーティストは除外)。
歌詞のボキャブラリーが多いアーティスト1位は「安室奈美恵」で7521語 歌手ごとの単語の特徴も調査

■恋について歌う派
乃木坂46、サザンオールスターズ、あいみょん、五木ひろし、石川さゆり、石原裕次郎、美空ひばり

■愛について歌う派
AKB48、GLAY、MONGOL800、Mrs. GREEN APPLE、Official髭男dism、テレサ・テン、バルーン、尾崎豊、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE、高橋洋子、中島みゆき、福山雅治

カラオケ人気アーティストを対象にしているため、やはり恋について歌っているポップスが多いのだろうと思っていたが、実際は愛の勝利であった。

今回は恋と愛ならどちらをよく歌詞で使っているかという基準で分類したが、福山雅治については「恋」も「愛」もどちらも多く、かなりの僅差で「愛」の勝利となっていた。恋も愛もどちらも多いところも、ぎりぎりのところで愛が多いところも「福山雅治っぽい……!」というのもあわせてお伝えしておきたい。

<豆知識その3.J-POP、恋愛より夢についてよく歌う説>

その2の説をひっくり返すような豆知識になるが、今回調査を通じてわかったのは、君や僕といった一人称・二人称の言葉や、今・今日・時といった時間を指す言葉を除くと、最も使われているのは「夢」という単語であるということだ。

人気のポップスというと「恋」「愛」「好き」といった単語が多いのではないかとイメージする方も多いと思うが、歌詞でよく使う言葉ランキングの上位に「夢」が入っていたアーティストは22組、「恋」「愛」「好き」などの単語が入っていたアーティストは21組で、僅差で「夢」について歌うアーティストの方が多かった。

2019年のNHK紅白歌合戦では「すべての歌は、応援歌だ。」というキャッチコピーが使われていたが、人気のポップスに関してはかなり的を射たキャッチコピーだったと言えそうである。

歌詞にまつわるボキャブラリーランキング・TOP50


最後に今回調査したアーティスト全員のランキングと、それぞれのアーティストが最もよく使う言葉を紹介しておきたい。

今回の調査を通じて最も痛感したのは「だいたいのアーティストが歌詞で一番使っている単語は『君』か『あなた』のどちらかである」という事実であり、調べても調べても「君」や「あなた」や「僕」という単語ばかりが出現した。

「たまには違う言葉が一番にならないかな……」とぼんやり思っていたら、中島みゆきはすべてを差し置いて「人」という言葉を最も使っており、彼女のイメージそのもので感激したのだが、中島みゆき以外のアーティストについてはそのまま「君」や「あなた」が一番多いと紹介するのも気がひけたため、「君」「僕」「あなた」といった一人称・二人称の単語を除いて最も使っていた単語を紹介する。

お気に入りのアーティストがよく使う単語が何なのか、ぜひチェックしてもらえればと思う。
歌詞のボキャブラリーが多いアーティスト1位は「安室奈美恵」で7521語 歌手ごとの単語の特徴も調査

歌詞のボキャブラリーが多いアーティスト1位は「安室奈美恵」で7521語 歌手ごとの単語の特徴も調査

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歌詞のボキャブラリーが多いアーティスト1位は「安室奈美恵」で7521語 歌手ごとの単語の特徴も調査

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■まいしろ
社会の荒波から逃げ回ってる意識低めのエンタメ系マーケターです。音楽の分析記事・エンタメ業界のことをよく書きます。

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