
一つ一つの曲にそのテーマが詰まっているミニアルバムに
──メジャーデビューから約1年が経ちました。この1年の間、そらさんがアイドル、シンガーとして特に意識してきたこと、頑張ってきたことなどを教えてください。
そら 人前でのパフォーマンスをすごく意識するようになりました。メジャーデビュー前も人前には出ていましたが、デビューした後は、見てくださる皆さんの意識も「メジャーデビューをしている子」という風に変わったと思いますし、色々なフェスやイベントに出る機会も増えたので。そらともさん(ファンの愛称)も、私のステージを初めて見る方も、みんなが楽しくなれるパフォーマンスってどんなのだろう、ということをすごく意識して過ごしてきた1年間だったと思います。
──特に成長を実感することはありますか?
そら 元々、いろいろな人とお話しすることは好きなのですが、それぞれの現場での周りの人との輪の作り方にも少し慣れてきたというか。初めての現場や、初めてお会いする方が多い現場でも、前以上に楽しくできるようになったと思います。
──では、初めてのミニアルバム発売が決まった時、どんなCDにしたいと思いましたか?
そら 「ミニ」という名前の通り、曲数は少なくなるのですが、だからこそ、全体のテーマがしっかりと決まっていて、一つ一つの曲にそのテーマが詰まっている。そういうアルバムになったら良いなって。それに、フルアルバムとはまた違う、新しいことができるんだと思って、すごくワクワクもしました。
──では、いくつかの曲に関して、曲の印象やレコーディングでのエピソードなどを教えてください。2曲目の「Wonderland」は、このミニアルバムのリード曲にもなっていますね。
そら 最初に聴いた時から一番「好きー!」と言っていたのが「Wonderland」でした。
──この曲は、2月15日に開催された「アニメ・ゲームフェス NAGOYA2020」のLIVEステージで初披露されました。
そら 初めて歌う曲だったので、「みんな、ノってくれるかな……」って、すごく心配でしたが、実際に歌ったら、みんなすごく嬉しそうにノリノリになってくれました。ただ、この曲の途中には「ジャンプして!」という掛け声があるですが、その日の会場はジャンプ禁止の場所で(笑)。歌う前に「ジャンプはしないで、そこはみんなで手を上げて」とお願いしたら、そこも綺麗に揃っていて。初めての曲なのに、ずっと前から聴いてる曲みたいに、みんな盛り上がってくれたことがとても印象的で、「『Wonderland』という曲は、こうやって成長していくんだな」と思いました。

「刹那ティックコード」は、AZKiちゃんと大切に歌っていきたい曲
──4曲目の「刹那ティックコード」は、以前から仲の良いVsinger AZKiさんとのコラボ曲ですね。
そら AZKiちゃんとの初めてのオリジナルのデュエット曲です。曲を作ってくださった(作編曲の)渡部チェルさんもたくさんのアニソンを作られている方ですし、カッコ良いアニソン感がすごく強い曲になっています。たぶん、ファンの皆さんの中では、私もAZKiちゃんも、熱い曲やカッコ良い曲を歌うイメージはあまり無いと思うんです。でも、こういう曲を二人で歌うと科学反応が起きるというか。二人で歌うことで初めて完成する曲ができたなって感じています。
──レコーディングは別々だったと思うのですが、二人の歌声が重なった時の印象の変化などがあれば教えてください。
そら レコーディングは私が先だったので、私は、完成した時に初めて二人の声を聴いたんです。一人で歌った時は、もっと「強さ」みたいなものが目立つ曲になるのかなと思ったんですけど、しっとりとしたAZKiちゃんの声が入ることで、女性が歌う綺麗カッコ良い曲という雰囲気に変わって、すごく良いなって思いました。

──AZKiさんとは、以前から「デュエットのオリジナル曲も歌いたいね」ということは話していたのですか?
そら はい。お互い、普段はソロですけれど、「SorAZ」という二人のユニットの名前もあって。もっと二人で活動をしていきたいし、「SorAZ」のオリジナル曲もたくさん欲しいよね、という話もよくしています。
──この曲も「アニメ・ゲームフェス NAGOYA2020」で初披露されました。
そら 途中、二人で向かい合って、ちょっとカッコつけてる……と言うとおかしいですが(笑)。そういう雰囲気のところがあるんです。Twitterの感想を読んでいると、ファンの方はそこで、「向かい合って歌ってる。これぞデュエット!」みたいなことを思ってくれたみたいで。そう感じてもらえたことも含めて、やっぱり二人で歌うのって良いなと思いました。
──5曲目の「フレーフレーLOVE」は、昨年10月の1stワンマンライブ「Dream!」で初披露された曲です。今のそらさんにとっては、どのような曲になっていますか?
そら 私は、「フレーフレーLOVE」って、そらともさんへの応援歌という気持ちで歌っていたんです。でも、そらともさんの中では、昔の私に向けて、今の私が応援をしている曲と感じている方が多いみたいで。人によって「フレーフレー」の意味合いがすごく変わる曲なんだなって感じました。あと、イベントやライブでずっと歌い続けてきたことで、「フレーフレー」のところでみんなもすごく歌ってくれるようになって。会場のみんなで一緒に歌う曲という印象も強くなりました。どこで歌っても、みんなに「来たー!」という反応をもらえる、すごく愛される曲になったし、自分の中でも2019年を代表するような曲だと感じています。
──1月には、そらさんの所属しているVTuberグループ「ホロライブ」の初めての全体ライブ「ノンストップ・ストーリー」が開催されました。そのソロパートで、「フレーフレーLOVE」を歌ったのも、そういう思いがあったからなのですね。
そら はい。
みんなはどんな曲を好きなのか、ぜひ教えて欲しい
──初回限定版には特典として、1stワンマンライブ「Dream!」の映像を収録したBlu-rayも同梱されるそうですね。
そら 1stワンマンライブは、自分の中でも特別なものだから、たくさんの人に観て欲しかったので、それがCDに付くことは、私にとってプレゼントのような感覚でもありました。ライブBlu-rayも付くことで、フルアルバムと同じくらい豪華なCDになったと思います。
──ダイジェスト動画も公開されていますが、改めて、1stライブでのご自身の姿を観た時は、どのような気持ちになりましたか?

そら MCの時に何を喋ったかは(緊張して)全然覚えてなかったんですけれど、ダイジェストを観たら、いきなりすっごい泣いてたので恥ずかしかったです(笑)。でも、その時の私の集大成なので、思い出深いというか、しみじみとした気持ちにもなりました。
──ライブBlu-rayを観る時、特に注目して欲しいポイントや、今だから言える裏話などがあれば教えてください。
そら スタンドマイクで歌っている曲もあるんですけれど、そこのパフォーマンスって、実はすごく苦労したんです。マイクの前から動けないから、どうやってみんなを煽ったら良いのか、すごく考えて工夫しました。実際、どんな工夫をしてるのか、というところも観て欲しいですね。あと、私は曲によって、カッコ良さを前面に出したり、可愛さを前面に出したりという風に歌い方などを変えているので、例えば、カッコ良いところが好きな方には、「IMAGE source」を観て欲しいなと思うし、可愛い曲が良い方には、「好き、泣いちゃいそうだ」みたいな曲を観て欲しいです。「My Loving」の曲もそうですが、みんながどの曲を好きなのかはすごく気になるので、Twitterとか配信のコメントで、ぜひ教えて欲しいです。
──先ほども少し伺いましたが、1月の「ノンストップ・ストーリー」でホロライブの仲間たちと一緒に豊洲PITという大舞台に立った経験は、そらさんにとっても大きなものでしたか?
そら はい。
──そういった刺激や経験も踏まえて、そらさんが今、目標にしていること、最近、特に意識している課題などがあれば教えてください。
そら 去年は、特に歌に力を入れていたので、配信も雑談がメインだったんです。でも、私自身、以前からゲームは大好きですし、他にも好きな事はいっぱいあるので。今年は、回数自体が増やせるかは分からないんですけど、もっといろいろな配信をやってみたいなと思っています。そこも、後輩の子たちから刺激を受けたことではありますね。みんな、それぞれに好きなことで、毎日すごく楽しい配信をやっているので。
そらともさんにも、ありがとうという気持ちでいっぱい
──以前の生配信では、いつも親友の友人Aさんが裏方としてサポートしていましたが、最近はそらさん一人での配信が多く、ファンからは「デビュー3年目の大型新人」とも言われていますね(笑)。
そら まだ、OBS(配信用ソフト)の設定とか慣れないことも多くて、毎回、音割れしちゃったりもするんですけど(笑)。配信だけでなく、動画投稿も頑張れたらなって思っています。
──先日の配信では、動画編集ソフトを買おうと思っていると話していましたが、それも、動画投稿にも力を入れたいからですか?
そら 去年は歌に力を入れていたことで、動画投稿の数も減っていたのですが、また前みたいに増やせたらなって。あと、私はYouTubeだけでなく、ニコニコ動画にもチャンネル(ときのそらオフィシャルファンクラブ)があるんです。そっちも、もっと多くの人に知ってもらいたいので、そのためにも自分で簡単な動画を作れたら楽しいかなって。「今、こういう動画が楽しいから、私もやりたい!」って思った時、自分で動画も作れた方が素早くできると思うので。えーちゃん(友人A)みたいに、ずっと動画を作ってきたわけではないから、最初は「3年目の新人」のクオリティだと思うんですけれど(笑)。少しずつ成長して、また、動画も配信もやっている子なんだと思ってもらえるようになれたら嬉しいです。
──そらさんの好きなゲームと言えばホラーゲームですが、ホラゲに限らず、今やってみたいゲームがあれば教えてください。

そら ホラーゲームだと、以前から好きな「バイオハザード」が、最近どんどんリメイクされているのでやってみたいです。ホラゲ以外だと、私、これまでは、ほのぼの系のみんなの間で流行っているようなゲームをあまり選んでこなくて。例えば、「ポケモン」とか「どうぶつの森」とか「Minecraft」とか。そういう、オンラインでホロライブのみんなや他のお友達とも一緒にできるゲームにチャレンジするのも面白いのかなって、ちょっと思っています。
──ゲームに関しても、新しい挑戦を楽しみにしています。最後に「My Loving」の話に戻りますが、発売当日はどんな気持ちになっていると思いますか?
そら 去年、1stアルバムが発売したときは、CDを出せること自体が本当に初めてだったので、ドキドキワクワクで心臓がはち切れそうな感じだったんですけど(笑)。今回は、もう少し落ち着いていられる気がします。春の曲が詰まったアルバムですし、穏やかな気持ちで、「どんな風に喜んでくれているのかな?」って、みんなの感想を待っているんじゃないかなと思います。
──1stアルバム発売の時は、お母さんがいろいろなお店で買って、たくさんの購入特典をゲットしていたそうですね。
そら きっと、今度もたくさん集めてくれると思います(笑)。そらともさんにも、そういう方が多いので、本当にありがとうという気持ちでいっぱいです。
(丸本大輔)
■CD情報
ときのそら ミニアルバム
「My Loving」
2020年3月4日(水)発売
≪初回限定版≫
CD+Blu-ray
価格:5,500円+税
【初回限定盤特典】
・描き下ろし絵柄スリーブケース仕様
・ときのそら 1st ワンマンライブ『Dream!』at Veats Shibuya ライブ映像 Blu-ray
・“私の好きなモノ”オフィシャル壁紙
・限定VRイベント参加応募シリアルコード
≪通常版≫
CD
価格:2,000円+税
【封入特典】
・限定VRイベント参加応募シリアルコード
≪CD収録内容≫
【初回限定版・通常版共通】
1.Equation of Love
2.Wonderland
3.サヨナラブロッサム
4.刹那ティックコード
5.フレーフレーLOVE
6.ゆっくり走れば風は吹く
「My Loving」特設サイト
https://www.jvcmusic.co.jp/tokinosora/65329/