大手飲料メーカー伊藤園が5月1日、お茶の未来を共創する拠点となる複合型博物館「お茶の文化創造博物館」「お~いお茶ミュージアム」を東京・新橋の旧新橋停車場にオープンさせ、同社の歴代CMに出演する、笑福亭鶴瓶、中谷美紀、市川團十郎、有村架純をゲストに迎えてオープニングセレモニーを行った。
日本鉄道発祥の地に恥じない立派なお茶の博物館を
伊藤園の代表取締役社長・本庄大介氏は「本日、鉄道の聖地とも言える、日本鉄道発祥のこの場所に『お茶の文化創造博物館』および『お~いお茶ミュージアム』を開設させていただくことができたこと、誠に御礼申し上げます。この場所に恥じない立派な博物館、ミュージアムの運営を行ってまいります」と決意を言葉に。JR東日本の代表取締役社長・喜勢陽一氏は「この場所は152年前に初めて鉄道が開業した始まりの地であります。お茶と鉄道の開業は軌を一にしており、縁の深いもの。この地で伊藤園様と共創できるということは非常に意義が深く、日本の伝統文化をしっかりと後世に継承していくとともに、インバウンドのお客様にも日本の文化を体験し、味わっていただく施設になるよう、共創させていただきたいと思っています」と述べた。
豪華絢爛! 笑福亭鶴瓶、中谷美紀、市川團十郎、有村架純が着物姿で登壇
テープカットセレモニーには、お茶同様、日本の伝統である和装に身を包んだ笑福亭鶴瓶、中谷美紀、市川團十郎、有村架純が登場。新橋駅長・深谷康人氏の「出発!」の号令をきっかけに、「進行!」との掛け声と共にテープカットを行った。テープカットのあとはグランドオープンを祝い、シャンパングラスに注がれた新茶で乾杯を。今年、静岡茶市場で初取引された、1kg111万1111円の新茶の感想を聞かれた鶴瓶は「口の中に良い香りが残るね。
有村架純は、茶殻を活用した商品を紹介する「お~いお茶ミュージアム」のアップサイクルコーナーに着目。「大きい企業が率先してこういった取り組みをされているのは影響力も大きいと思いますし、自分も関心があるので、もっとも目に入りました」と、伊藤園へのリスペクトを言葉にした。
「お~いお茶ミュージアム」には、1989年に缶入り煎茶として誕生した「お~いお茶」の歴史をたどるコーナーも展示。中谷美紀が初出演した当時のTV-CMも放映されており、オープニングセレモニー前に館内をまわり、CMを観たという中谷は「私にも可愛い時期があったんだなと(笑)」と、18歳の頃に行われた撮影の模様を振り返った。
さらに、「お茶の文化創造博物館」に触れ、「中国の明(みん)の時代のお煎茶道具や、江戸時代のお抹茶の茶碗がとても良い状態で保管されていて、東京国立博物館で拝見できるような貴重な器をこちらで気軽にご覧いただけます」と絶賛した。
古くから日本で愛され続けてきたお茶と、伝統を継承していく歌舞伎を重ねたのは市川團十郎。「お茶の文化というものは相当長く、現代さらに世界へ広がっている。日本の伝統文化って素晴らしいものだけれど、箇所箇所によってイノベーションの仕方が変わってくると思うんですね。
お茶について学び、体験し、楽しめる! 新たな複合型博物館
本博物館は、喫茶習慣の変遷をテーマに「お茶の文化創造博物館」と「お~いお茶ミュージアム」の二つの博物館で構成する、国内でも珍しい複合型の博物館。「お茶の文化創造博物館」は、人々の生活の中で広がっていったお茶の歴史を、パネルやジオラマ、シアター、展示品で伝え、お茶の飲まれ方や淹れ方の変遷をたどる。江戸時代から近代までの様々な飲み方や楽しみ方がわかる道具や浮世絵から再現した茶屋も展示している。
巨大な「お~いお茶くん」が入り口で来館者を出迎える「お~いお茶ミュージアム」は、茶畑から「お~いお茶」が出来るまでの工程、茶殻の活用について、さらに「お~いお茶ヒストリー」などを紹介。
また、新俳句コーナーではオリジナルの「新俳句シール」が作成できるほか、デジタルフォトスポットや、厚生労働省認定の「伊藤園ティーテイスター」と実演するお茶入れ体験、お~いお茶ボトル創作体験といった参加型のコーナーも。
「お茶の文化創造博物館」「お~いお茶ミュージアム」に入らずとも利用できるカフェには「飲む 抹茶わらびもち」(税込800円)、「抹茶(菓子付)」(税込650円)、「抹茶ソフト」(税込700円)、「抹茶ミルクセーキ」(税込700円)など、ほっと一息つけ、お茶の美味しさを味わえるメニューを用意している。
「お茶の文化創造博物館」「お~いお茶ミュージアム」施設概要
■所在地:東京都港区東新橋1丁目5-3 旧新橋停車場内
■アクセス:JR新橋駅「銀座口」より徒歩5分、都営大江戸線汐留駅「新橋駅方面改札」より徒歩3分
■開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
■休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始
■入館料:「お茶の文化創造博物館」大人500円(税込)
※高校生以下・70歳以上・障害者手帳をお持ちの方は身分証明書の提示で無料
「お~いお茶ミュージアム」無料
■公式サイト:https://www.ochamuseum.jp