
大谷翔平が「お〜いお茶」のグローバルアンバサダーを務めている伊藤園が、2月27日に「第10回 伊藤園ウェルネスフォーラム」を開催。「最先端 抹茶サイエンス 認知症予防と共生の新たな一歩」というテーマのもと、抹茶と認知機能に関する最新の研究について、有識者による基調講演やパネルディスカッションを行った。
新井哲明氏(筑波大学医学医療系 臨床医学域精神医学 教授)による基調講演では、認知症の予防には早期発見と生活習慣の改善が重要だと強調。特に、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)の段階での介入が予防に効果的だとし、また、認知症の進行を遅らせる新薬が登場しているものの、予防が重要であると述べた。

次に、内田和彦氏(株式会社MCBI 取締役会長)が「抹茶と認知機能」についての研究結果を発表。60歳から85歳の高齢者を939名を対象に、12ヶ月という長期間に渡って行った研究では、抹茶を継続的に摂取することで、睡眠の質や社会的認知機能が改善される可能性があることが明らかになった。

パネルディスカッションでは、世界から注目される「最先端 抹茶サイエンス」について、「抹茶」が社会にもたらす多面的メリットについて議論された。

西沢邦浩氏(株式会社サルタ・プレス 代表取締役)は、抹茶が外国で注目されており、特に「健康に良い」として人気が高いことを説明。抹茶には、老化防止ビタミンや食物繊維が豊富で、腸活にも効果があると指摘した。瀧原孝宣氏(株式会社伊藤園 中央研究所 担当部長)は、抹茶に含まれるアミノ酸やカテキン、ビタミンなどが体に良い成分であることを強調し、海外での人気が抹茶と健康の研究を後押ししていることを述べた。


新井哲明氏は、認知症対策の重要性を訴え、早期診断と予防、生活習慣の改善が鍵であると強調。内田和彦氏は、認知症予防のために「抹茶」のような手軽に取り入れられる食材が有効だとした。

このように、認知症予防や健康維持において重要な役割を果たすと期待されている抹茶だが、瀧原孝宣氏は、抹茶というと茶道のようにしっかり泡立てて飲むことを想像される方も多いと思うが、マイボトル(水筒)に「水」と「抹茶」を入れて振るだけで、楽しむこともできると実演。より多くの人々に日常生活の中で手軽に抹茶を取り入れてもらいたいと述べた。
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