広瀬すず、実力派キャスト陣が揃う『遠い山なみの光』『宝島』で示す女優としての成熟

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9月5日公開の映画『遠い山なみの光』で主演を務める広瀬すず。加えて、出演映画『宝島』の公開も9月19日に控えており、注目度が高まっている。

そこで本記事では、『遠い山なみの光』『宝島』でそれぞれ広瀬が演じる役柄などを紹介しつつ、女優として成長し続ける彼女の可能性を探ってみたい。



広瀬は2013年に女優としての活動を開始し、2015年公開の映画『海街diary』での演技で『第39回日本アカデミー賞』新人俳優賞ほか数多くの新人賞を総なめに。2019年にはNHK連続テレビ小説『なつぞら』でヒロインを務めた。2025年もその活躍は目覚ましく、主演映画『ゆきてかへらぬ』では、2人の男に愛されながらも自身の夢と格闘し続ける駆け出しの女優・長谷川泰子を魅力的に体現。さらに映画『片思い世界』では杉咲花清原果耶とトリプル主演を飾っており、若手の実力派女優として揺るぎない地位を確立している印象だ。



そんな広瀬が主演を務める映画『遠い山なみの光』は、カズオ・イシグロの長編小説デビュー作を映画化した、戦後間もない1950年代の長崎と1980年代のイギリスという、時代と場所を超えて交錯する“記憶”の秘密を紐解いていくヒューマンミステリー。広瀬が演じるのは、1950年代の長崎の登場人物であり、夫と団地で暮らしている妊娠中の専業主婦・緒方悦子だ。広瀬は公式コメントにて、「不安感を抱きながら演じる、そんな日々でした」と撮影を振り返りつつ、「不穏な緊張感を感じるたび悦子に近づいているのを確信し、心強い座組のなかお芝居できた事がとても宝物のような時間でした」とも回想している。二階堂ふみ吉田羊、松下洸平といった実力派キャスト陣が揃う同作の撮影を経験したことは、広瀬にとって大きな糧となったのではないだろうか。



さらに広瀬は、妻夫木聡が主演を務める、アメリカ統治下の沖縄で自由を求め駆け抜けた若者たちの友情と葛藤を描いた映画『宝島』にも出演する。広瀬が演じるヤマコは、米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える“戦果アギヤー”と呼ばれる若者たちのリーダー・オン(永山瑛太)の恋人で、彼が消息を絶った後は小学校の教師になる女性という役どころ。仲間を照らす太陽のような存在であり、作中ではそんな彼女が試練を乗り越えて強さを得ていく生き様が描かれるという。

『遠い山なみの光』とはまた違った雰囲気のキャラクターだが、その卓越した演技力を活かし、同作でもキラリと光る存在感を見せてくれそうだ。



今年27歳になった広瀬。8月31日に放送された『おしゃれクリップ』(日本テレビ系)では、年齢を重ねたことで自分をコントロールできるようになってきたといい、「最近本当に楽になったんですよね」「だから楽しいです、今」と笑顔を見せていた。肩の力が抜け、自然体で作品に向き合えるようになったという広瀬が、『遠い山なみの光』『宝島』で見せる演技に、ぜひ注目してみてはいかがだろう。

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