少子高齢化と言われて久しい日本。総務省が発表した2025年4月1日現在の日本の15歳未満の子どもの数は1366万人。

なんと44年間も減少し続けているという。しかし、その一方でペットを飼育する家庭は増えている。一般社団法人ペットフード協会の調査によると、2024年時点でのペットの飼育数は、犬679万6000頭、猫915万5000頭。犬猫だけでも合わせて約1595万頭と、子どもの数を大きく上回っているのだ。


 昭和の時代は、ペットは「家族の一員」だった。でも、平成から令和になり、ペットを本当の息子や娘のように可愛がり、愛する人は珍しくない。とくに都会では、屋外で飼われているような犬や、自由に散歩に出かけているような猫を見かけることは、ほとんどなくなった。彼らは、家の中で大事に育てられている。そのお陰か、犬や猫の平均寿命も年々延びているという。


 しかし、長生きすると人間同様、ペットにも様々な健康上の問題がうまれてくる。


 筋肉や骨の衰えのほか、皮膚の病気や視力の低下など、人間と同じような症状に悩むペットが増えている。犬や猫の糖尿病なども、年々増加傾向にあるらしい。

大事な子には元気で長生きしてほしい。それは人もペットも同じこと。


 そこで今、愛犬家や愛猫家に注目されているのが、ペット用の健康維持を目的としたフードやサプリメントだ。日々の健康維持や栄養成分の補給だけでなく、疲労回復やダイエット、病気の予防など、さらには病気の症状緩和にもサプリメントを活用する人が増えているようだ。


 例えば、楽天市場のペット用サプリメントの人気ランキングを見てみると、関節、皮膚、被毛、心血管、腎臓、脳など、特にシニア犬の健康を守るサプリメント「アンチノール プラス」や、シニア・ハイシニアの犬や猫の免疫力向上、持病改善などを目的とした、モリアッチ社の「Good」などがある。これらランキング上位のサプリメントは、全国の動物病院でも取り扱われ、獣医師が勧めているものが多い。


 また、人間の健康維持でも高い関心が寄せられている、ローヤルゼリーやグルコサミンの犬用サプリメントも登場した。ミツバチ産品を主原料とした健康食品などを取り扱う大手養蜂業者の山田養蜂場が7月30日に新発売した「ペットサプリメント」だ。このサプリメントは、同社がローヤルゼリーの販売当初から長年にわたって、顧客から寄せられてきた「自分が飲んでいるサプリメントを大切な家族である愛犬にも与えたい」「愛犬といつまでも元気に過ごしたい」といった声に応えするために開発されたものだという。人用の健康食品と同じ厳格な品質管理のもとで開発されているので、大切な愛犬に安心して与えられる。現在は犬用のみだが、同社では今後、猫用のペットサプリメントも開発予定だという。


 大切な家族であり、我が子同然の存在でもある、犬や猫。

長生きするのはもちろんのこと、高齢になっても元気でいて欲しいのは当然だ。でも、犬や猫自身が自ら健康管理はできない。だからこそ、シニアになってから慌ててケアするのではなく、若い内からの健康維持を心掛けてあげてほしい。(編集担当:藤原伊織)

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