鹿児島県・馬毛島への米軍空母艦載機陸上離発着訓練基地建設について、地元住民が最も懸念している「艦載機の騒音」に対する理解に供する情報提供の一環として、防衛省が予定しているF15戦闘機を使っての馬毛島でのデモ飛行に関して、岸信夫防衛大臣は25日の記者会見で「音の状況について具体的に知りたいといった要望が寄せられていたのでデモフライトを実施することになった」と説明した。


 デモフライトについて岸大臣は「施設整備後の運用とまったく同じ飛行というのはできないわけだが、そのことを前提に、また、自衛隊や米軍それぞれが、わが国の防衛等の任務があるということも考慮のうえです、防衛省としてできる限りの対応をとったものだ」と述べた。

5月中旬に予定している。


岸大臣は「これらの取り組みについては、馬毛島における自衛隊施設において行われる、自衛隊機や米軍機の飛行経路、音の状況等について地元の皆様に御理解を深めていただくために大きな意義があると考える」と述べた。


 ただ、騒音度合いが類似しているとはいえ、空母艦載機(FA-18)とは別物であることや離発着訓練(タッチ・アンド・ゴー)は基地ができていないためできるものではないことから、飛行出力を最大に上げるなどして体感してもらう工夫をするもよう。


 岸大臣は基地完成後には、この時期にタッチ・アンド・ゴーの訓練が行われることになるとして、実態にみあうような形でのデモフライトで騒音の参考資料にしたいと期待した。


 F15jは世界トップクラスの戦闘機。推進力約10トンのジェットエンジン2基を搭載し、時速は約3060キロ。

一般的旅客機の約3倍、東京―大阪間を約10分で移動する。(編集担当:森高龍二)