今年の9月末にSKE48から卒業することを発表している須田亜香里。2009年11月にグループに加入し、3期生として、またチームEリーダーとしてメンバーを牽引してきた。
さらに、握手会の女王という異名を持つほど、ファンへの神対応が話題に。現在はバラエティ番組での活躍も著しい。30歳という節目で、10年以上続けてきたアイドルを辞めることを決意した須田に、今の気持ちを聞いた。(前後編の後編)

【写真】30歳でSKE48を卒業する須田亜香里【10点】

【前編はこちら】SKE48を卒業・須田亜香里がアイドルを辞める理由「一人の女性として普通のことができない」

──卒業の理由には年齢もあると思います。ご自身の中ではどれくらい大きいものですか?

須田 意外と気にしていません。なんでもぶっちゃけているキャラだから、年齢は隠すものでもないし、恥ずかしいと思ってもいません。30歳という年齢をマイナスと捉える方が多いけど、それには違和感があります。

Abemaの『29.4』という番組に出演させていただいた時、同世代の方々と等身大の悩みについてお話しさせていただいて、気づきをもらいました。等身大の自分として笑い合えたことで、これからはもっと等身大の自分を見せていきたいなって。

──体力的にはいかがですか?

須田 数年前の振りV(メンバーがダンスを覚えるための映像)を見ていて、動きのいいメンバーがいるなぁと思ったら、自分なんですよ(笑)。軽やかに、上手に踊っているんです。今でも体作りはまめにしているけど、それでも体力が追いつかないことはあります。
いいパフォーマンスができるうちに卒業したいです。SKE48の運動量を考えると、今のうちに辞めておこうって。ベストパフォーマンスを届けられないのは嫌ですから。

──「卒業後は男友達を作りたい」とも話していましたね。

須田 それはネタみたいなものですけど、いきなり恋愛解禁するのはちょっと違うかなと。まずはお友達から始めましょう、みたいなことです。

──人目を気にせず飲みに行ったり?

須田 今までも共演者さんやスタッフさんとごはんに行くことはありました。仕事仲間ですから、こそこそはしていなかったです。今後2人きりで食事に行くとしたら、「この人とだったら撮られてもいい」と思った人でしょうね。

──どんな人ならいいですか?

須田 穏やかな人。私は感情の起伏が激しいので、お父さんみたいに貫禄がある人、穏やかな人なら受け止めてくれそうですよね。

──卒業後、ファンの人との距離感は変わりそうですか?

須田 アイドルの私を好きでいてくれる方は、二度と会えなくなるみたいな顔でイベントに来てくださいます。
でも、私としては卒業後もイベントを開いて、お会いできる機会は作りたいです。最近、2冊目の単行本『てくてく歩いてく-わたし流 しあわせの見つけ方-』を出版させていただきましたけど、そういう機会があれば、皆さんにお会いできますから。本を出そうというモチベーションにもつながりますね。

──3~4年前は、「卒業後はバックパッカーになる」と話していましたが……。

須田 バックパッカーはもういいや。私、胃腸が弱いから無理(笑)。30年生きて気づきました。でも、世の中が落ち着いたら、海外は行ってみたいですね。フランスに行って、クロワッサンとショコラを食べながらエッフェル塔を眺めたいです。あと、イギリスに住んでいる友達のところへ会いに行きたいです。

──9月24日には卒業コンサート(愛知県・日本ガイシホール)が予定されています。どんなものにしたいですか?

須田 新しい何かではなくて、皆さんが観たい須田亜香里をお届けしたいです。
大きなステージって特別なことがしたくなっちゃうけど、いつもの私でいいかな。皆さんが私を好きになってくれた理由を、皆さんも私も改めて感じられる時間にしたいです。

あと、メンバーにはアイドルをもっと楽しんでほしいから、リハーサル期間にいいところを見つけて、伝えてあげたいです。そうすれば、自信がつくと思うので。

──卒業発表後、メンバーの反応はどうですか?

須田 急に優しくなった気がします。お菓子や栄養ドリンクをくれたりして(笑)。須田会(須田を慕うSKE48の後輩たち)はこの時がいつか来ると覚悟していたみたいで、寂しさを感じつつ、これからの応援もしてくれています。ファンの方もそんな感情なんでしょうね。

──それにしても須田さんって泣かなくなりましたよね。

須田 そうですね。何があっても、なんとかるって分かったからです。今でも限界まで追い込まれたら自然と涙がこぼれてくるけど、泣いても先に進めます。


──秋元(康)さんから何か言葉はもらいましたか?

須田 いろいろと深い話はしましたけど、結論は「頑張れ」でした(笑)。秋に発売されるシングルではソロ曲をいただけることになりましたけど、こちらからは特にお願いはしていません。今の私を見て、感じたことを歌詞にしていただければ、何でも嬉しいです。
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