昨年11月にメジャーデビューを果たした、スターダスト所属のアイドル「ukka」。その中でも、「後藤祐樹の娘」と公表し世間の注目を集めているのが芹澤もあだ。
なぜこのタイミングでの公表だったのか、赤裸々に語ってくれた。

【写真】現役高校生、ukka 芹澤もあ撮りおろしカット【15点】

2022年11月3日、ukkaのワンマンライブ「ALLOUT SECOND」が行われた。結成8年目のメジャーデビューを機に、メンバー6人は持ち曲全44曲を全身全霊で披露。さらにライブ中の映像で芹澤もあが後藤祐樹(元EE JUMP)と親子関係にあることを公表し、世間をアッと驚かせた。

一体、なぜこのタイミングで公表に踏み切ったのか? 実際の親子関係はどのような感じなのか? 伯母の後藤真希(元モーニング娘。)の活躍はどのように映っているのか? ファンならずとも気になる真相について、独占取材を敢行した。

「公表するかどうかという議論は、実は前にもしたことがあるんです。そのときは私が断ったんですよ。表に出したら何かしら世の中からの意見があるのは目に見えていたし、ファンの人が私に失望して離れていくかもしれない。そういったことに自分が耐えられる自信もなかったですしね。

だけど、そこから後藤さんの状況が変わってきたんです。
YouTubeで応援してくれる人が増えたし、格闘技イベント・Breaking Downでも頑張っている。新しい事務所にも所属したということで、いい評判を周りから聞くようになりました。私自身はそこまで細かく情報を追っていたわけではないのですが、風向きが変わってきたのは把握していて。だから『どうする? 公表する?』という話がまた持ち上がったときは、『そうだね。今がいいかもね』と心を決めました」

最終決定権は芹澤本人にあったとはいえ、もちろん自分1人だけで決めた話ではなかった。母親、所属事務所のスターダストプロモーション、後藤祐樹など関係者が協議を重ねたうえ、オープンにする方がいいという話になったのだ。おそらく単なる話題作りというよりは、ネットで噂話が先行するのを牽制するという意図があったと予想される。

「父親といっても、小さい頃から一緒に住んでいませんでしたからね。うちは私の下に妹が2人いるんですけど、3人の間で後藤さんの話をするのは一種のタブーになっていたんです。『私たちのパパって……あの方だよね?』って暗黙の了解みたいにはなっていましたけど。

だから細かい話をママに聞くことは一切なかったです。でも、桜エビ~ず(ukkaの前身グループ)に入ったくらいのタイミングだったかな。
ママが私たち3人に『ちょっとお父さんのことで話があるんだけど』と切り出したんです。そこで過去(※1)にあったことも聞いたものだから、私はその場で大号泣しました。目の前が真っ暗になりましたね」

「ママから聞いた話があまりにも強烈だったから、お父さんのことはなるべく考えないようにしていたんです。でも中学2年生のときにお店でごはんを食べていたら、後藤さんが現れたんですよね。『どういうこと?』と思ったけど、たぶん周りがセッティングしてくれたんだと思う。そのときは特に深い話もせず、普通にごはんを食べて解散しただけ。最近になってからukkaのライブを観にきてくれたりして、少しずつ“普通の父と娘”になってきた感じですかね」

父のことを語るとき、芹澤は「後藤さん」「お父さん」と2つの表現を使う。それはいまだに離れていた親との距離を探っているようでもある。

父との関係性を公表してからは、学校の友達からも「本当に見た目がそっくりだよね」と指摘されるようになった。しかし、本人は「そうかな?」とまったくピンと来ない模様。芹澤の説明によると、3姉妹の中では次女がもっとも似ているらしい。

そして後藤家の血といえば、伯母にあたる後藤真希の存在も外せない。


「真希ちゃんとは小さい頃、一緒に住んでいたんです。というか、真希ちゃんの家で私たち姉妹とママは生活していたんですよね。あまり記憶はないんだけど、よく散歩とか連れていってもらったみたいで。私、真希ちゃんのことは『ねね』って呼んでいたんですよ。その頃はねねがアイドルだったなんてもちろん知らなかったけど、今、アイドル時代のライブ映像を観るとカッコよすぎて圧倒されます。

そういえば何も知らなかった頃、ママとモーニング娘。の映像を観ていて『どの子が一番いいと思う?』って聞かれたこともあったな。そのときは私、『この子!』ってねねを指さしました。ママ、内心では笑っていたんじゃないですかね(笑)」

高校2年生の現在、学校の友達も進路を検討する段階に入った。自分は人生で何を目指すべきなのか? 真剣に自分の心と向き合ってみたところ、歌って踊ること以外は頭に浮かばなかったという。やはりアイドルは天職なのだ。

「メジャーデビューさせていただいたことに加え、 こうやってお父さんのことを公表したことで、いろんな方に注目していただけるようになりました。
私、小学校6年生のときの卒業文集に『人に笑顔を与える仕事に就きたい』と書いたんです。それは今でも本当に正直な気持ちで、ライブを重ねごとに大きなステージに立ち、いろんな人を笑顔にさせてあげたい。もちろんそのためには努力も必要なので、限界まで頑張って夢をかなえたいと思います」

最強のアイドルDNAを持つ芹澤だけに、その可能性は無限大。さらなる活躍を期待したい。

(取材・文/小野田衛)

(※1)つんく♂プロデュースのもと、EE JUMPのメンバーとして鮮烈デビューした後藤祐樹は将来を嘱望されるスーパーアイドルだった。しかしキャバクラ通いなど素行の悪さが災いし、わずか2年間で芸能界を引退。その後は地元の悪友と銅線の窃盗などを働いて逮捕。5年近く刑務所に収監されてしまう。
▽芹澤もあ(せりざわ・もあ)
2006年1月18日生まれ、東京都出身。2016年からアイドルグループ ukkaのメンバーとして活躍している。
Twitter:@moa_serizawa
Instagram:moa_serizawa
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