現在、酒好きの間で注目を集めているのがTSUTAYAの「SHARE LOUNGE」だ。一見すると居心地の良いおしゃれな空間と、オフィスの機能性を兼ね備えたコワーキングスペースだが、実はアルコールの飲み放題が信じがたいほど充実しているのだ。
中でもアルコールとフードの品揃えが凄まじいと評判の「TSUTAYA 田町駅前店」を訪問。酒好きの心を鷲掴みにするホスピタリティについて、広報担当の方にお話を伺った。

【写真】フードも充実、天国すぎるアルコール飲み放題の全貌【30点】

TSUTAYAが「シェアオフィス」の利便性と「ラウンジ」の居心地の良さを備えた、カフェとしてもオフィスとしても利用できる新しい空間として、SHARE LOUNGEの1号店「TSUTAYA BOOKSTORE 渋谷スクランブルスクエア」をオープンしたのが2019年11月。もともとTSUTAYA 田町駅前店はDVDレンタルや書籍販売を行っていたが、SHARE LOUNGEの2号店として2021年7月にリニューアルオープンした。

当初はコロナ禍ということもあって、街自体に人が少なく、客足は鈍かった。しかし、徐々に行動制限が緩和されると、三田駅から徒歩1分、田町駅から徒歩3分という立地の良さと、コワーキングスペースとしての使い勝手の良さ、そしてアルコールとフードの充実度がじわじわと知れ渡っていった結果、会社員や大学生を中心に利用者が増えていった。この日も平日の昼間にも関わらず、2階のワーキングスペースは大盛況だった。

「SHARE LOUNGEは当日のドロップイン利用が可能で、ソフトドリンクプランとアルコールプランの2つがあります。田町店は30代から40代のお客様がメインなんですが、18時以降に来店される方の8割はアルコールプランです。比較的、お一人様が多くて、会社帰りにさくっと飲まれる方が多いです」

ソフトドリンクプランの料金は最初の30分が660円(税込)で延長が30分550円(税込)。アルコールプランの料金は最初の30分が880円(税込)で延長が30分770円(税込)。平均的なコワーキングスペースと比較すると、やや高めの価格設定だが、食べ放題飲み放題のドリンクとフードの品揃えを見ると、破格の安さである。


フードは全て食べ放題で、パン、カップスープ、ドライフルーツ、ナッツ、ヨーグルト、チーズ、アイス、焼き立てのクロッフルなど多彩。さらに駄菓子屋さながらの種類を誇る個包装のお菓子や、岡山の老舗「清水屋」の生クリームぱん(一人一個まで)などもある。また田町店限定で、2090円(税込)で食べ放題の「缶詰プラン」もあり、マニアックで値段の高い缶詰を多数セレクトしている。

飲み放題のソフトドリンクも、カフェ並みに充実したドリンクバーの他に、紙パックのジュースやスムージー、豆乳、炭酸水、瓶のコーラなどを取り揃えている。

だが何と言っても特筆すべきはアルコールの種類だ。

「田町店の店長がビール好きで、品揃えが充実しています。ビールサーバーでヒューガルデン、ヒューガルデン・ロゼ、バドワイザー、サッポロの4種類が楽しめますし、瓶ビールはコロナ、ハイネケン、ハートランドを用意しています」

居酒屋の飲み放題でもビールは別料金というお店は珍しくないが、これだけのビールが飲み放題というのは驚異的で、ビール好きならあっという間に元が取れてしまうだろう。もちろんビール以外のアルコールも、キンミヤ焼酎、缶チューハイ、スミノフ、チャミスル、ラムやジン、ウォッカなどのスピリッツ・リキュールなど多種多様。さらに上記のソフトドリンクはもちろん、飲兵衛には堪らないホッピーやコダマサワー(7種類)などの割りものがあるので、自分好みのカクテルやサワーも作れるのだ。

ゆっくりとアルコールを楽しみたい場合は5時間飲み放題・食べ放題で2728円(税込)のプランもある。また田町店限定でアルコール1時間チケットが10時間分ついた「アルコール回数券」も12,100円(税込)で販売している。

なぜコワーキングスペースなのに、ここまでアルコールにこだわっているのだろうか。


「SHARE LOUNGEは、居心地の良いカフェとしても使っていただけますし、お仕事でも快適に使っていただけるように機能性を重視して、高速Wifi完備、全席に電源、充電器のレンタルなど無料アメニティも充実しています。お客様の好きなように、自由に使ってくださいという空間なので、そのオプションとしてアルコールにもこだわっているんです」

ドリンクとフードはお席への持ち込みも可能で、一人でゆっくりとお酒を楽しむこともできる。店舗によってレギュレーションは違うが、匂いが強くなければ食べ物の持ち込みも可能で、近くのコンビニでおにぎりを買って、缶詰をおかずに食事を楽しむ人もいるという。

SHARE LOUNGE公式アプリから席の予約もできるので、急に行っても席がないという事態にはならない。

「田町店は1名席、2名席、BOX席、WEB会議席から席を選ぶことができます。もともと本を販売していたので、雑誌や書籍も充実していて、店内にある本は自由に読んでいいですし、1階の本は購入もできます。田町はお勤めのお客様が多いので、ビジネス書が充実しています。1階では、雑貨、家電、イヤフォン、文具、コスメなどの取り扱いもあります。またボードゲームもあって、こちらも自由に遊べるので、カップルや友達同士で楽しむお客様もいますね。1階は団体のお客様も利用可能で、田町店では10人の団体さんがいらっしゃったこともあります。みなさん飲み放題でも節度を持って飲んでくださるので、ありがたいことにトラブルもないんです」

現在、SHARE LOUNGEの数は都内を中心に全国で18店舗。東京以外では、神奈川、新潟、石川、愛知、大阪、福岡に店舗がある。
昨年12月には、丸ビルに「TSUTAYA BOOKSTORE MARUNOUCHI」、リッチモンドホテルプレミア東京スコーレ内にホテル初出店となる「SHARE LOUNGE 押上」と、より高級感のあるSHARE LOUNGE2店をオープンした。

「TSUTAYA BOOKSTORE MARUNOUCHIは丸ビルさんの3階と4階をお借りしていて、全220席とシェアラウンジ全店で一番大きな店舗です。目の前に東京駅があって、とても眺望がいいんです。SHARE LOUNGE 押上は客室内の家電や本、アートのセレクト、共有部のアートディレクション、ブックディレクションなど、ホテルのワンフロアの空間デザインを「Club Culture」をコンセプトに弊社が手がけました。従来のSHARE LOUNGEだけではなく、”BOOK”、映像やゲームなどの”趣味”、”JAPAN”をテーマにした客室もご用意しています」

これまでは従来のTSUTAYAをSHARE LOUNGEにリニューアルすることが多かったが、上記のようにSHARE LOUNGEの理念に共鳴した企業が、新規で加盟するケースも増えている。新規出店に意欲的で、3年以内に100店舗を目指しているという。

田町店は33,000円(税込)の個店プレミアムメンバーに入会すると1ヶ月使い放題。また36,300円(税込)の全店プレミアムメンバーに入会すると全国の店舗が1ヶ月使い放題になる(一部の店舗を除く)。その店舗独自のドリンクやフードもあるので、いろいろな店舗に足を運ぶのも楽しいし、近い店舗ならハシゴもできる。

シェアラウンジが酒好きの聖地になるのも、そう遠い未来ではないだろう。

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