6人組女性ダンス&ヴォーカルグループ、大阪☆春夏秋冬。デビュー当初から歌唱力、ダンス力に定評があった彼女たちだが、昨年夏からの1年でそのパフォーマンスが大きく変化したことにお気づきだろうか? 「あの頃の自分たちは何がしたいか分からなかった」過去をそう振り返る彼女たちを大きく変えたのは、6人の喧嘩も辞さない激しいぶつかり合いだった。
大阪☆春夏秋冬、深化の1年。前後編2回にわたってお送りするインタビューの後編。
(前編から続く)
──前編では自分たちでセットリストを考えるようになってグループが変わったというお話をお聞きしましたが、そもそもセットリストを自分たちで考えようってどうしてそういう発想になっhttps://entamenext.com/articles/detail/2303たんですか?

EON スタッフさんとか、私たちを見てくださっている方のほうがもちろん客観的に見えてると思うんですけど、やっぱりステージで曲を届けるのは自分たちなので、「この順番だと気持入らへんな」みたいなこともあって、じゃあ自分たちで挑戦していきたいなってなったんです。そうなったらもっと気持ちを共有しないとあかんなって。6人がひとつのものを共有して届けないとやっぱり届かないんで、そこは話し合うべきじゃない?ってなって。話し合いはめっちゃしました。


YUNA avexさんからメジャーデビューさせていただいた時に(2017年10月)、関わる方の数が一気に増えて、客観的にしゅかしゅんを見てくださる方が増えて変わることができたっていうのもあると思います。

──みなさんは同じダンススクール出身なので、メジャーデビュー前もリズムを合わせるとかピッチを合わせるとかはやっていたわけですよね?

EON やってましたけど、そんなんバイブスやろ!って思ってたんで(笑)。

MANA  TIF2015の時は、今までやってきたダンスをステージの上で爆発させるっていうだけで、ここはこういう風に揃えてとか、ここはこうした方がダンスが目立つとかはあんまり考えられてなかったですね。ただ、今まで通りステージで楽しく爆発しよかみたいな感じでした。

──あの頃からパフォーマンスの技術は格段に上がったと思います?

RUNA 技術というか気持ちですね。気持ちが一番大きい変化だと思いますね。


──では歌とかダンスの上手い下手ってどういうところに出るものなんですか?

MANA 上手い下手よりも、見たい人に届けたい気持ちが伝わっているかどうかが大切かなって。「上手いなー」じゃなくて、「なんか伝わってくるな」っていうそれを大事にしたいなって思います。

RUNA 2015年の時は、それぞれが大きく見せたりはしてたんですけど、届けたいものがまだ固まってなかった。それが固まってきて、じゃあ届きやすいようにするにはパフォーマンスを揃えた方がいいよね、とか意識するようになったんです。

ANNA あの頃はライブ映像を見返して、ここがダメだから次はここを揃えようとか振り返りを一切してなかったんです。でも、去年、みんなで話すようになってからはライブの映像を見返して反省をするようになったんです。
そうすると気持ちの統一感、阿吽の呼吸みたいなのもできてきて、例えば移動のタイミングも息があってきたんです。ダンスのスキルではなく、6人の息が揃ってるからパフォーマンスも整っててきたと思います。もちろんまだぜんぜん完璧ではないんですけど。

──なるほど。思わず感心してしまう話です。

──ちなみに先ほどちょっと話に出た新曲のお話もお聞きしたいのですが、配信リリースされている『その手(demo音源)』では皆さんも作詞に参加したとか。


EON 大元の歌詞をサウンドプロデューサーのmasasucksさんが書き上げてくださり、自分たちの想いを乗せやすいように作詞に参加してみなって言ってくださったので、メンバー6人で集まって「ここはこうしてみたい」「ここで韻を踏んでみたい」などを話し合いました。

MAINA でもまだ完成じゃないよな? demoやから。

──確かに(demo音源)って書いてますね。これはどういうことなんですか?

MAINA この曲にはファンのみなさんの気持も取り入れたいと思ったんです。毎回ライブのセットリストにこの曲を入れて、ファンの皆さんとコミュニケーションを取って、ここに掛け声を入れようとか、ファンの皆さんと一緒に歌ってその時に感じたフィーリングを活かして歌詞をどんどん変えたり。ライブを重ねて作っていこうっていう曲です。


ANNA そもそも曲が完成するまでの過程をみなさんと共有して楽しみたいなっていうのもあるんです。ライブ中に「あっ、ここ、この前と変わってる」っていうのを楽しんでもらえたらいいなって。

──先月14日には『NO-LIMIT』も配信されていますが、こちらの曲の方はどうですか?

MAINA TVアニメ『FAIRY TAIL』のOPテーマなんですけど、6人とも『FAIRY TAIL』が大好きで、なんか似てません?

──……ん? 何がですか?

EON そらいきなり言われても分からないですよね(笑)。

MANA (笑)。『FAIRY TAIL』って仲間と上を目指していくって話じゃないですか。私たちも幼馴染で7、8年やってきてて、絆とか大切にしているので、仲間とか絆を大切にする曲でアニメのOPテーマを歌わせていただけるというのはものすごく嬉しいことだと思っています。


ANNA 『FAIRY TAIL』でもね、ギルドの仲間とは笑う時も泣く時も一緒なんですよ。しゅかしゅんもずっと一緒にいて、ほんまに360日ぐらいずっと一緒なんですよ。

MANA 東京だと、24時間一緒やしな。

ANNA そうなんです。東京には寮があって6人一間で暮らしてるんですけど……。

──一部屋で6人で暮らしているんですか?

ANNA そうです。カーテンとかパーテーションとかもなくて。

EON ハンガーラックで区切ってます。

MAINA しかも雑魚寝ですよ。

MANA しかも鏡張りなんで(笑)。

──レッスン場も兼ねているってことですか?

ANNA そうです。なので泣く時も笑う時も一緒で。それがリンクするので、本当に『FAIRY TAIL』のお話をいただけたのが嬉しいです。

──ちなみにその6人一部屋生活の話しをもう少しお聞きしたいのですが、それだけ長く一緒にいて喧嘩とかしないんですか?

YUNA 言い合いはありますよ。でも、それはミーティングの時だけで。外から見たらキツい言い方に見えるかもしれないですけど。家族みたいなものなんで。

EON だって、言い争った5秒後とかに普通に笑ってるんですよ。最近、あったんですよ、ここの2人(MAINAとMANA)が。セットリストで言い合いみたいな。「喧嘩してるわ、黙って聞いとこ」って思ったら5秒後にはもう2人で笑ってて。「あれ? もう終わったん?」みたいな。

RUNA でも周りは驚くみたいで、演出の先生もびっくりする時あります。「どうした! なんでそんな喧嘩になったんや!」って。

MAINA 他のメンバーからしたらいつものことなので、笑って見てますけど。

MANA 30秒とか1分で終わります。自分が思ってることを言って、落ち着いたらお終いみたいな。

ANNA ホント姉妹ですよ。

MAINA でも、仲いいからこそちゃんと言えたりすると思うんですよ。言いたいことはちゃんと言おうっていうのが6人の決まりなんで。

──なるほど。家族でも一緒に住んでいると不満ってあると思いますが、生活面でお互いに不満はないんですか?

MANA ありますよ、この食器洗ってないの誰?みたいな(笑)。

EON 玄関に靴は一人一足までって決まりなので、二足置かれると腹立つし(笑)。洗い場のところにラーメンの残りがあったり。

YUNA 今日、あったな。(MAINAの方を見る)

MAINA え? MAINAちゃうって! ホンマに! ちゃんと捨てたって!

ANNA 誰なん? そのラーメン(笑)。

EON 私、ラーメン食べてへんし!

YUNA 取材中にすいません(笑)。

ANNA でも、ホンマにダメなことをダメって言ってくれるんで。仲いいだけじゃダメなんですよ。

──そのあたりも家族みたいですね。

YUNA ずっと同じ空間にいるんで、いつでもミーティングできるんです。

ANNA それこそ夜中の2時3時とかでも話し合うこともありますよ。

RUNA 夜中騒ぐ日もあるしな。

MANA 騒いでたら隣の部屋にいる事務所の社長から「うるさい。静かに寝ろ」っていうLINEが来るんですよ(笑)。

MAINA 仲いい大切なチームなんで。

ANNA 元々ダンススクールが母体になってて、ダンス始めたのが3才とか4才なので、その時点から知り合いなので。

YUNA ホントに姉妹。家系がちゃうだけで、同じものを目指して、同じ人生を歩んでるんで。

──さて、その家族のような大阪☆春夏秋冬の約1年ぶりとなるミニアルバムが7月31日に発売されます。今月からは発売記念イベントもスタートしています。最後にそのミニアルバムの聞きどころを教えていただけると。

MAINA はい。大阪☆春夏秋冬史上最高に激しいミニアルバムになるんじゃないかなって思っています。『NO- LIMIT』や『その手(demo音源)』の完成版の音源も含めたパワーソングが収録される予定ですので、新曲とともに皆さんに元気とか勇気とかを届けられたらいいなって思っています。大阪☆春夏秋冬のニューサウンド、ぜひ聞いてください!

▽大阪☆春夏秋冬ミニアルバムが7月31日に発売。既に配信リリースされているTVアニメ『FAIRY TAIL』のOPテーマ『NO- LIMIT』、そして本人たちが作詞に参加した『その手(demo音源)』の完成版音源も収録予定。