【関連写真】大人な表情から無邪気な笑顔まで、吉岡里帆の素顔が詰まった写真集『so long』掲載カット
この番組のナビゲーターを務めるのが女優・吉岡里帆。2015年にスクリーンデビューしてからというもの、次々に話題の作品に出演し、今や知らない人はいないほどに第一線で活躍する一人だ。
俳優やアーティスト、芸人、写真家、漫画家など幅広いジャンルで活躍するゲストを迎え、それぞれのライフスタイルに関する話を深掘りしていくこの番組も、4月で8年目に突入。日曜日の夜に気づきと癒やしを与えてくれる番組の魅力と、ナビゲーターである吉岡里帆の“会話力”について探ってみたい。
番組は、冒頭で吉岡がリスナーからのメールを紹介し、ゲストコーナーを経て、後半は専門家が週替わりで生活に役立つ情報を伝授(毎月第4日曜日のみ、JFL各局のパーソナリティが各地の魅力を伝えるコーナー)。エンディングでは吉岡がゲストと話した感想を述べて終了する流れだ。
4月2日のオープニングトークでは、番組が8年目を迎えられた感謝とお礼をリスナー、ゲストに深々と伝えた。彼女の語りかけるような話しぶりや声のトーンは、聴く人に落ち着きを与え、番組の始まりながらゆったりとした気持ちにさせてくれる。
心地よい音楽やCMを挟みながら、メインとなるゲストコーナーへ。ゲストは毎回多彩だが、吉岡はどんな相手でも事前に相手のことをしっかりと調べた上で挑んでいることがわかる。ナビゲーターとして当たり前のことかもしれないが、「◯◯の作品をみて、◯◯なところが良いなと思ったんです」など、自分が感じたことを自分の表現で、ゲストに、リスナーにプラスして伝えてくれるのだ。
4月2日の放送では、お笑いコンビ・マヂカルラブリーの野田クリスタルをゲストに迎えてトークを展開。
野田が15歳の時に『学校へ行こう!』のお笑いインターハイで優勝した話から、2人とも好きだったというモーニング娘。の話など、共通の話題で楽しく会話が進行する。吉岡が「やば~!」「エモ!」などと反応する場面もあり、興奮具合も垣間見えた。ゲストの野田にはコンビでパーソナリティを務めるレギュラーラジオがあるが、緊張が見えたコーナー始めから徐々に打ち解けていく様子に、普段とはまた違った魅力がみえる瞬間が多々あった。
ライフスタイルの話題では、野田の家のバルコニーの様子を見た吉岡が「(家庭菜園で)とうもろこし育ててらっしゃいません?これ」「(家庭で育てるのが難しいのに)なんでこんなに上手に育ってるんですか?」と驚きを見せる場面も。ゲストからさまざまな話を引き出し、「もっと聴きたい」と思っている間にコーナーが終了してしまうほど、彼女とゲストの会話に夢中になってしまう。
ナビゲーターとしてゲストの魅力を“会話”だけで引き出していく。ただ相槌を打つだけではなく、相手の話にしっかり耳を傾け、言いたいことを瞬時に理解し、受け取ったことを自分の言葉でゲストやリスナーに伝えていく。自分の考えや経験を交えながら話題に踏み込んでいくその姿勢は、リスナーである私たちに新たな興味や気づきをもたらしてくれる。
それは、どのような相手にもリスペクトの気持ちがあるからこそだろう。その態度や姿勢が“会話”から惜しみなく聴き取れる。会話をしながら相手の気持ちをほぐし、素顔を引き出していく。会話を通して話が盛り上がっていく様子がわかるのも、耳を惹きつける理由の一つだ。
さらに、会話を通して彼女自身が多岐にわたる趣味や興味を持っていることも伺える。音楽や映画、旅行、アートなど幅広いトピックに深い知識を持ち、自分が得た情報をトークに交えられるのも彼女の力だ。自分の経験や感じたことを交えながら話せるのは、いろいろな出来事から湧き起こる感情を常に大事にしているからだろう。いかに日常を踏みしめて生きているか、大切にしているかがよくわかる。
相手が同年代でも、先輩でも、しっかり同じ目線で会話ができる。堅苦しさがなく、どんな話題もやわらかい物腰を感じさせる声のトーンと速度も心地よい。それでいて軽さは状況に応じて使い分けが適切で、真面目な話や苦労話などにも、相手と真正面から向き合ってくれるから耳を離せない。
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2021年2月には、同番組のトークを収録した書籍『LIFESTYLE COLLEGE 吉岡里帆と日曜日18時』(リットーミュージック)が発売されている。番組内のトークから珠玉の24編が詰められた一冊だ。
radikoの普及でラジオがより身近になった今、“日曜日18時”はぜひこのラジオに耳を傾け、改めて吉岡里帆の凄さに触れてほしい。
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