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5期生がファンの前にお披露目されてから約1年半。数々のアイドル誌やグラビア誌の表紙を飾るほか、初の5期生冠番組となった『新・乃木坂スター誕生!』とその後継番組『超・乃木坂スター誕生!』(ともに日本テレビ系)では歌声やコントを披露し、今年2月の『乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE』では『新・乃木坂スター誕生!LIVE』を除けば初の単独ライブを実現させるなど、短期間でグループに欠かせない存在へと成長を遂げてきた。
3月29日にリリースされた32ndシングル『人は夢を二度見る』では、初めて5期生の中から井上、五百城茉央、一ノ瀬美空、川崎桜、菅原咲月が選抜入りを果たし、グループに新たな風を吹き込んだ。
ファンの間でも待ちわびていた5期生の選抜入り。加入からたった1年半ながらも数々の実績を積み上げてきた5期生の存在はすでに力強く映った。そんな中で、齋藤飛鳥の卒業コンサートというひとつの区切りを迎え、リリースされるであろう33rdシングルでは、誰がセンターを務めるのかという予想がファンの間でも繰り広げられていたが、結果として5期生の井上が夏に向けたシングルでセンターを務めることが発表された。選抜発表後のコメントでは、「今すぐにじゃなくても自信を持ってそこに立っていられる人になりたい」と涙を滲ませながらも力強い目で語っていたのが印象深い。
井上は2022年2月に『乃木坂46 新メンバー募集オーディション』に合格。同月2日に『乃木坂配信中』にてプロフィールが公開されると、トップバッターを務めた井上の佇まいは大きな話題を呼び、逸材揃いと言われる5期生の先頭をひた走ってきた。井上が乃木坂46のオーディションを受けるきっかけとなったのは、コロナ禍で聴いた『世界中の隣人よ』に感化されたことを様々なインタビューの中で語っており、好きなメンバーには遠藤さくらを挙げている。
29thシングル『Actually…』に収録されている5期生曲『絶望の一秒前』でセンターに抜擢されたのは、5期生の中でも大きな期待をかけられていたことの表れだった。2022年4月27日に開催された『第2回 5期生お見立て会』で、同曲を披露した際には初めてとは思えないほどの垢抜けた表情とダンスパフォーマンスを披露し、5期生のポテンシャルの高さを示してみせた。
このように底力を秘めた5期生にあって、井上のパフォーマンスの高さは当初からずば抜けていた。これまで筆者は1期生から4期生を加入当初から見てきたが、井上にはいい意味で垢抜けていたのだ。端的に言えば、素人臭さが一切ない。“すでに完成されたアイドル”としての姿がそこにはあった。まず、最初に強烈な印象を受けたのは『新・乃木坂スター誕生!』でAIの『Story』をソロ歌唱したときのこと。番組収録の裏側を映した映像「新・乃木坂スター誕生!5期生の挑戦」では、緊張している姿も映し出されていたが、いざ本番となると周りの空気を一瞬で変えてしまえるほどの歌声を披露し、感動の渦に巻き込んだ。
今年2月に開催された『乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE』の5期生ライブでは、『Route 246』『僕だけの光』などでセンターに立った井上は、加入から1年の集大成としての姿をファンに届けた。そんな井上は自身が単独表紙を務めた『ENTAME(月刊エンタメ)2022年8月号』のインタビューの中で、歌うことについて下記のように語っている。
「私にとって『歌うこと』は上手い下手じゃなく、『楽しいこと』なんです」
この言葉からは、井上がこれまでファンの前で見せてきたパフォーマンスは自身が楽しむことで生まれたものだったと言える。アイドルである以上、歌唱力の高さが議論の的になりがちではあるが、根本的なことを言えば、総合芸術であるアイドルにとって歌唱力はひとつの要素に過ぎない。
同期の一ノ瀬美空は井上を「人一倍責任感が強く、気づいたら目で追っちゃうこともたまーにあるけれど、いつのまにか1人ぐんぐん成長し、期待を大きく上回ってくる。そんな努力ができる素敵な子です」と太鼓判を押していたが、井上は謙虚さを持ち合わせつつも、常に乃木坂46のために誰よりも努力を欠かさないメンバーだった。
そんな井上がこれからの目標に掲げていたのが「もっと強い自分になる」ということ(参考:『日経エンタテインメント! 2023年2月号』)。センター発表後の公式ブログでは「みなさんのために乃木坂46のためにメンバーのために今までの私に携わってくださった全ての方のために頑張りたいです。そうやって頑張ってきた事が一周回ってこれからの私に帰ってきたらすごく嬉しいなと思いますし少しだけ先の未来が明るく見えてきます」と意気込んだ。このセンター就任は、井上が強い自分になるための1歩になるはずだ。
一ノ瀬だけではなく、今回の選抜には同期のメンバーも多く選ばれており、決して1人で全てを背負うわけではない。もちろん、センター経験のある先輩たちも井上を支えてくれるだろう。井上には気負わずに、いつも通りのスタンスで駆け抜けてくれることが何よりの願いだ。
※川崎桜の「崎」は「たつさき」。
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