8月2日(金)から4日(日)にかけてお台場・青海周辺エリアにて開催されている日本最大のアイドルフェスティバル「TOKYO IDOL FESTIVAL 2019」。初日2日にはメインステージであるHOT STAGEにハロー!プロジェクトのアンジュルムがトリで出演。
威風堂々たるパフォーマンスで超満員の観客を魅了した。

アンジュルムにとって、この日のステージは今後を占うための一つの試金石になると目されていた。すなわちそれは「ポスト和田彩花体制」の勢いが試されるという意味である。

去る6月18日、日本武道館公演でグループを去ったグループを去った和田はエースでありながら、リーダーでもあり、なおかつハロプロ全体のリーダーであった。ついでに言うと最初期からの唯一のオリジナルメンバーであり、メンバーの精神的支柱でもある。

注目されるステージは、いきなりキラーチューンの『大器晩成』から始まった。メンバーは横一列に広がってステージを大きく使用。間奏後、竹内朱莉室田瑞希の伸びやかなボーカルが会場中に響き渡る。曲の後半では客席からも「大器晩成! 大器晩成! 大器晩成!」と大コールが発生。

勢いもそのままに楽曲は『次々続々』に突入していく。まるで「私たちがアンジュルムだ!!」と言わんばかりの圧倒的パフォーマンスと、ふてぶてしいまでにアグレッシブなアティチュード。その様子に思わず声を失う観客も次々続々と出現する有様だった。


「TOKYO IDOL FESTIVALが10周年を迎えたということで、おめでとうございます。私たちは(改名前の)スマイレージ時代の2014年に出させていただいたんですけど、そのときのメンバーとは全然違っていて……。今回はTIFにふさわしいセットリストを用意しました!」(竹内)

新リーダーに就任した竹内の言葉通り、この日のセットリストは「ベスト・オブ・ベスト」と断言していい内容だった。

イントロが鳴った瞬間に「ギャーッ!」という絶叫がこだました3曲目は、初期の名作『夢見る15歳(フィフティーン)』である。さらにそこから『有頂天LOVE』へ。スマイレージ時代のナンバーを連発する大サービスぶりだ。これで客席のボルテージはますますヒートアップしていく。

和田が担当していた歌割は、竹内と佐々木莉佳子、それに室田が多く担っていたようだ。昨年11月に加入した太田遥香と伊勢鈴蘭はすでにグループの雰囲気に完全に馴染んでいる様子。ただし細かいパフォーマンス精度やアンジュルムのウリである「気迫」の面では、まだまだ先輩メンバーとの差が目立つことは否めない。言い換えると、まだまだ伸びしろがいくらでもあるということだから、これからの成長が楽しみである。

5曲目の『夏将軍』が終わると、ROCK IN JAPAN FESTIVALへの出演や、アンジュルム単独ツアーの開催、現在ハロコンが行われていることなどをしっかり者の川村文乃が告知。
「最後はこの曲でひとつになりましょう!」と告げ、新たな代表曲『46億年LOVE』のイントロが流れる。

関係者席や2階の照明脇スペースでは、アンジュルムを一目見ようと多くの現役アイドルがステージの様子を注視していた。中には忠実に振りコピしているメンバーもいる。これだけアイドルの世界が多様化しても、アンジュルムが少女たちの憧れであることは変わらないのだ。

なお、声帯結節の手術を受けた関係で歌うことを控えていた船木結だが、この日の夜、公式HP上で順調な回復により歌唱再開することがアナウンスされた。これでますます最強の軍団に近づくことだろう。先輩たちから受け継いだ理念を胸に刻みつつ独自の道を切り拓く少女たちに、もはや死角など見当たらない。

▽TIF2019 アンジュルム「HOT STAGE」セットリスト
M1 大器晩成
M2 次々続々
M3 夢見る15歳(フィフティーン)
M4 有頂天LOVE
M5 夏将軍
M6 46億年LOVE
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