【関連写真】山田杏奈の“女性”と“少女”の両面を収めた2nd写真集カット
山田の芸能界入りは、「ちゃおガール2011☆オーディション」でグランプリを受賞したのがきっかけ。このオーディションを機に芸能事務所・アミューズへ所属することになり、少女漫画雑誌『ちゃお』の誌面モデルとして、芸能界のキャリアをスタートさせた。もともとは女優ではなく、ちゃおガールだったのだ。
そんな山田がいつの間にか、ちゃおガールから実力派女優に。正直なところドラマデビュー作となった2013年の『刑事のまなざし』(TBS系)や、映画初出演を果たした2016年の『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』の頃は、突出して演技力が秀でているといった印象はなかった。結論から言えば、彼女が実力派女優として道を歩み始めたのは、2018年あたりからだったように思える。
2018年に山田は『ミスミソウ』で映画初主演に抜擢されたのだが、これがとんでもなく衝撃的な役どころだった。同作は押切蓮介による同名コミックスを実写化した映画。閉鎖的な田舎町で陰惨なイジメにあった少女の復讐譚なのだが、サスペンスと言うよりはサイコホラーに分類したほうがしっくりくるほど過激な内容だ。
そんな『ミスミソウ』で山田は、主人公の野咲春花として血まみれになって戦った。実際に同映画の舞台挨拶で「これから女優として生きていくという覚悟もできた」と語っており、本人の中でも転機となった作品として認識されているのだろう。
『ミスミソウ』以外にも、山田は2018年前後で目を見張るような活躍を見せている。
またドラマ初主演作品『幸色のワンルーム』(ABCテレビ)が放送されたのも2018年。こちらは家庭内暴力や学校でのイジメによって生きる希望を失った少女・幸(山田)と、彼女を救った謎のマスク男(上杉柊平)の逃避行を描いた作品だった。
こうしてみると山田は、いろいろと壮絶な人生を送っている少女という役どころで重宝されているように思える。
さらに翌2019年には、MONGOL800の名曲をモチーフに制作された映画『小さな恋のうた』で歌声を披露。透明感に溢れながらどこか力強さも感じられる声が話題になっていた。そして山田はこの映画で、「第41回ヨコハマ映画祭」の最優秀新人賞を獲得。ちゃおガールではなく“女優”として賞に輝いたのは、これが初めてのことだった。
これらのことを考えると、やはり山田は2018年~2019年にかけての活躍で、実力派女優の仲間入りを果たしたのだと考えられる。その後彼女は『名も無き世界のエンドロール』や『荒ぶる季節の乙女どもよ。』といったさまざまな映画やドラマで、主役級の役に抜擢されるように。
今年1月公開の映画『ゴールデンカムイ』ではヒロインのアシリパ(リは小文字)役を務めるなど、その勢いは留まることを知らない。“女優・山田杏奈”のさらなる活躍に期待しよう。
【あわせて読む】松本若菜に泉里香、内田理央も…スターダムに駆け上がった『仮面ライダー』女優たちのぶっ飛び伝説