【写真】7年半ぶりに写真集発売、筧美和子の撮りおろしカット【10点】
──写真集の撮影は東京、福江島、沖縄、再び東京という順番で行われたそうですが、沖縄での撮影は一味違ったものになったそうですね。
筧 東京と福江島で佐内さんを始め、チームの皆さんと、ゆっくり時間をかけて安心感のある関係性を作れたので、沖縄では突き抜けるような、弾けるような世界観でグラビアを撮ろうと考えました。実際、東京と福江島では自然のままで撮影することが多かったのですが、沖縄ではテーマ性を持ってできたので新鮮でした。1冊の写真集で、いろんな面を見られるように仕上がったと思います。
──沖縄では撮影後、スナックに行かれたとか?
筧 もともとスナックが大好きなんです(笑)。今までのグラビアは、食べるとか飲むとか、自分の楽しみなことを抑えて撮影に臨んでいました。でも今回はそういう楽しさから生まれる表情とか、生き生きしている姿を写真に乗せたかったので、沖縄では我慢することなく、自分を解放して過ごすことにしたんです。それで私主導で、みんなとスナックに繰り出しました。「撮影前の女優がすることじゃない」ってツッコまれましたけどね(笑)。
──普段から新規のスナックは開拓するほうですか?
筧 知らないお店も入りますし、行きつけのお店もありますが、改めて「スナックっていいよね」と思うようになったのは、ここ2、3年です。周りの友人もスナック好きが多いんですけど、私は昭和歌謡も大好きで、歌うと知らないお客さんも喜んでくれるんですよね。
──沖縄では『涙そうそう』やCHAGE and ASKAの曲を歌ったそうですが、普段はどういう曲を歌うことが多いんですか?
筧 十八番は竹内まりやさんの『元気を出して』で、スナックに行くとよく歌います。
──沖縄では撮影中もお酒を飲んだんですよね。
筧 映画『パルプ・フィクション』をオマージュしてダンスシーンを再現したんですが、しらふだと恥じらいが出てしまうので、ビールを飲みました(笑)。
──沖縄の衣装はスタイリストの伊賀大介さんが担当したそうですが、こちらも筧さんのご指名だったんですか?
筧 そうです。佐内さんにお願いする直前に、たまたま伊賀さんとお会いする機会があって、「写真集の撮影を佐内さんにお願いしようと思っていて。その際はスタイリングを伊賀さんにやっていただきたいんです」と相談をしたら、「絶対やるよ!」と快く引き受けてくださって。
佐内さんと伊賀さんはたくさんのお仕事を一緒にされている最強タッグですし、お二人の作品に多大な影響を受けたので、ご一緒できたのはうれしかったです。伊賀さんが用意してくださった衣装は、水着一つにしても新鮮で、さすがのチョイスだなと、いちいち感動していました。
──初めて完成した写真集を手に取ったときの印象はいかがでしたか。
筧 自分が想像していた以上に人間味がギュッと詰まっていて、芸能界に入って10年以上経つんですけど、自分の意思で素晴らしい作品を残せて心から良かったなと思える仕上がりでした。
──今年3月6日で30歳を迎えましたが、年齢的な意識の変化はありますか?
筧 20代から30代ってステージが一つ変わるようなところがあって。
これから面白いことが、どんどん増えていくだろうし、今回の写真集もそうですが、自分自身でどうにでもなるんだというのを実感しました。まだ30歳になって間もないんですけど、めちゃくちゃ楽しいですし、先を考えるとわくわくします。
(取材・文/猪口貴裕)