【写真】「ポカリスエット」CMで注目、池端杏慈の撮りおろしカット【10点】
──まずは『矢野くんの普通の日々』での映画初ヒロイン、おめでとうございます。決まった時のお気持ちからお伺いできますか?
池端 ありがとうございます。お母さんと一緒にいた時に合格の連絡をいただいて、素直にはしゃいだあと、緊張と不安がやってきました。冷静になればなるほどプレッシャーばかりが迫ってきて、撮影が始まる前には「本当に私で大丈夫ですかね?」ってマネージャーさんに電話して泣いてしまったこともありました(笑)。
──漫画原作の今作は、どこにいても怪我をしたりする超不運体質の矢野くん(八木勇征)を心配するうちに恋をしてしまう、というコミカルながらもキュートな役どころでした。
池端 台本にも「<矢野、転ぶ>」みたいに書いてあるくらい、原作に忠実に作られていたので、ワクワク感がありました。でもあまりにも転んだりするので、「このままじゃ矢野くん死んじゃうよ!」と私が演じる吉田清子ちゃん(吉田さん)と同じ気持ちになってしまいました(笑)。
──吉田さんはかなり世話焼きな女の子ですが、池端さんにも心配性なところはありますか?
池端 実はお母さんが、矢野くんみたいによく小さな怪我をする人なんです。すぐどこかにぶつかったりするので、よく心配して見ていますね。でも私自身も、よく忘れ物もするんです。だから心配性なところもありつつ、おっちょこちょいかなと思います。
──撮影で一番苦労したところはありますか?
池端 一番苦戦したのが、学校の屋上で矢野くんに思いを伝える場面でした。
──ユニークですが、すごくシンプルな練習法ですね。
池端 リアルにするために眼帯と絆創膏も貼って、お母さんに矢野くん役をやってもらっていました(笑)。やっていくうちに清子ちゃんの恋する気持ちが作れてきて。“お面効果”が刺激になりました。
──矢野くんを演じた八木勇征さんにはどんな印象がありますか?
池端 優しくて大人な方という印象がある反面、ピュアなところもあるなと感じました。4月2日に撮影があったので、エイプリルフールエピソードのつもりで「昨日卵を割ったら中からひよこが出てきました」って言ってみたら「マジですか!?」って信じてくれて(笑)。
そんな八木さんを中心に、本当にほんわかとした現場でした。リアルとは違うもう一つの青春を生きられた気がして、キュンキュンもするし、10代の方には絶対に共感してもらえる作品になったんじゃないかなと思います。
──前髪を焦がしてしまってデコ出しスタイルになったり、劇中で清子としてのヘアスタイルも変わりますよね。
池端 前髪を作ったのは8年か9年ぶりくらいでした。
──ちなみに、長らく額を出していたことにこだわりは?
池端 なんとなく「前髪がない方が楽かな」と思って伸ばし続けていたら気に入ってしまって。撮影が終わってからまた伸ばしているんですけど、いろんなスタイルを試してみたいなと思います。
──吉田さんが矢野くんとデートに行く場面で、ファッションに悩んでいろいろな服装を試すシーンもありましたね。
池端 楽しかったです。本編には採用されなかったんですが、お母さんの服を借りた設定で、バブル時代の洋服を着て堂々をポーズしたりするシーンもあったんですよ。清子ちゃんはガーリーなファッションですが、私はラフなボトムスに上はスレンダーな服を合わせることが多いので、なかなか着られない装いもできて新鮮でした。
(取材・文/大宮高史)