神木隆之介が主演を務めるTVドラマ『海に眠るダイヤモンド』(TBS系)の第8話が、12月15日に放送された。(以下、ドラマのネタバレを含みます)

【写真】最終回は2時間スペシャルとなる『海に眠るダイヤモンド』

炭鉱事故の4ヶ月後から始まる今回のエピソードは、衝撃展開の連続。
石炭が採掘できなくなった端島の人口は3000人に減り(それでも鉄平(神木隆之介)曰く、人口密度は依然として日本一)、映画館「昭和館」の館長・大森さん(片桐はいり)も端島を離れ、一平(國村隼)は長年の無理がたたって肺炎を起こしてしまう。

そして鉄平の兄・進平(斎藤工)は、事故の際に一酸化炭素中毒でこの世を去っていた。主要キャラの死という驚愕の事実を、ナレーションで伝えるのみというあっさり描写。情報量が多すぎて、脳がなかなか追いつかない。

一平が病に伏せ、進平もいなくなった荒木家。残されたリナ(池田エライザ)は、まだ幼い息子の誠を父親なしで育てていかなければならない。そんな状況を鑑み、母親のハル(中嶋朋子)は鉄平にリナとの再婚を勧める。だがもちろん彼には、将来を誓い合った朝子(杉咲花)という存在がいる。

さすがに最初は面食らったものの、実はリナと進平は婚姻届を出しておらず、それどころか誠の出生届も出していなかったことを知り、残された家族のために生きることを決断する。…ってちょ待てよ。朝子の気持ちはどうなるん?と思って観ていたら、銀座食堂で働いていた虎次郎(前原瑞樹)と結婚していたことが明らかに!

ってことは、和馬(尾美としのり)と鹿乃子(美保純)は、朝子と虎次郎の間に生まれた子供だったのか。衝撃の事実にも関わらず、これまた「日記に書いてありました」というあっさり描写で、脳がなかなか追いつかない。
第7話では炭鉱事故の顛末をじっくりと描いていたが、この第8話では堰を切ったように、怒涛のスピードで物語が展開していく。

今回のエピソードでは、百合子(土屋太鳳)が妊娠したことも明かされる。長崎に投下された原爆の被爆者である自分が、本当に子供を産んで良いのか、健康な子供が産めるのか、彼女は葛藤していた。

第4話で百合子は、原爆によって理不尽に多くの人々の生命を奪われた事実を受け止めきれず、「戦争は終わってない」と和尚(さだまさし)に心のうちをぶちまけている。戦争から20年近く経っても、心と体の傷が癒えることはない。このドラマは、決して風化させてはいけない記憶を、百合子を通して描いていく。

現代パートも大忙しだ。鹿乃子たちがいずみ(宮本信子)を認知症であるとでっちあげて、IKEGAYA株式会社を乗っ取ろうとするが、和馬が真実をぶちまけて失敗に終わったり、ホストのミカエル(内藤秀一郎)に貢ぐためキャバクラで働くアイリ(安西星来)を救うため、玲央(神木隆之介)が警察に駆け込んだり。

そしてラストでは、当時の端島の様子を撮影したという8ミリフィルムを、ネットオークションに出品していた謎の人物・古賀(滝藤賢一)が登場。その家には百合子と賢将(清水尋也)の結婚式の写真が飾られていたから、彼らの子供ということなのだろうか?

次回の第9話は、いよいよファイナル。鉄平はいまどこで何をしているのか?瓜二つの玲央との関係は?古賀の正体は?全ての謎が遂に解き明かされる。

【あわせて読む】『海に眠るダイヤモンド』第7話 端島のいちばん長い日、自らの手で“終焉”に導いた鉄平の葛藤
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