新時代のアイドルを発掘する講談社主催のオーディション「ミスiD 2018」にブルマを履いて臨み、強烈なインパクトを残した百瀬あぐり。当時、彼女は反抗期のまっただ中。
生徒指導室に呼ばれ教師に叱られる毎日を送っていた。彼女もまた、このオーディションをきっかけに人生を大きく変えた一人だ。あれから約1年、現在はアイドルグループ「マリオネッ。」のメンバーとして活躍する百瀬に、幼少期の話から現在のアイドル活動、そして将来の夢について聞いてみた。
──簡単に自己紹介をお願いします。

百瀬 「マリオネッ。」の百瀬あぐりです。岐阜県出身の田舎出身で、家から最寄り駅まで車で20分かかるので、東京に来るまで電車に乗ったことがありませんでした。

──小さい頃はどんな子でしたか?

百瀬 友達と鬼ごっこする時は「絶対に鬼をやりたくない」って泣きわめくようなワガママな子でした。でも、先生に対しては良い子にしていて、今でも当時通っていた幼稚園に行くことがあるんですけど、良い子で評判だったと言われます(笑)。

──小学校、中学校になっても先生からは評判良かったんですか?

百瀬 中学生になってからグレました(笑)。中学1年生までは学級委員をやったり生徒会をやったり優等生だったんですけど、中学2年生になった時に初めて先生から怒られたことがあって、それがキッカケで自分の中の何かがキレてしまって、グレ始めちゃいました。私の学校は遅刻者の名前がホワイトボードに書かれるんですけど、私が遅刻をした時は勝手に消したり、授業中にずっと騒いでたりとか。

──その後、高校へ進学を?

百瀬 中学ではずっと授業態度が悪かったんです。
だから、入試の点数は良かったんですが、志望校に落ちてしまったんです。それから、2次応募で知らない学校に行くことになって、そこからも反抗期が凄かったです。通学電車を途中で降りて親に迎えに来てもらったり、先生と喧嘩したり。

──なるほど。その反抗期は高校生になっても続いたんですか?

百瀬 高校生時代はちょっと落ちつきました。学校がめちゃくちゃ厳しかったんです。ツインテールが校則で禁止されているぐらいで。

──百瀬さんといえばツインテールのイメージが強いですが、高校時代はしていなかった?

百瀬 していました。ダメだと言われるとやりたくなるんです(笑)。お化粧も禁止だったんですが、してました。生活指導週間っていうのがあって、その週は毎朝、生徒指導室に連れてかれて「化粧を落とすか帰るかどっちかにしろ」って怒られていました。

──「ミスiD」を受けたのは高校生のとき?

百瀬 そうです。
絶対に落ちると思っていたんですけど、面接通過のメールが来て。どうにかして目立たないといけないと思って、審査会場に置いてあったブルマを履いて臨んだら、通過しちゃいました。最終的にはファイナリストまで残れました。「ミスiD」は自分的にはすごく濃い時間でした。何かを残さないといけないという気持ちが強くて、セミファイナリストになった時は「ここまで来たら絶対に残ろう! 賞が取れなくてもいいから、最後の授賞式には出たい!」と思ったんです。

──そもそも「ミスiD」を受けようと思った理由は?

百瀬 小さい頃からアイドルになりたかったんです。
アイドル系のアニメやLADY BABYの金子理江ちゃんが大好きだったので。でも、周りの人から「無理だから」って言われることが多かったので、高校に入るまではアイドルになることを諦めていたんです。それで違う夢を目指していた時期もあるんですけど、「ミスiD」を受けて、やっぱりアイドルになりたいと思いました。

──その思いが叶って今「マリオネッ。」でアイドル活動をしています。

百瀬 本当に仲が良いグループです! ここまで仲が良いグループっていうのもそんなにないと思います。みんな根が真面目だからちゃんとするべき所はやるメンバーですね。
友達とはまた違って、仲間としての良さがあると思います。

──百瀬さんから見た、「マリオネッ。」のメンバー紹介をお願いします。まずはリーダーの星名ふみみさん。

百瀬 アイドルグループのリーダーって、見守るタイプと前に出ていくタイプの二分割されると思っていて、ふみみはガッツリ前に出ていくタイプです。この1年間一緒にやってきて思うのは、周りのことをよく見ているなと思います。些細なことでも連絡をくれるし、みんなが落ち込んでいるときこそ頑張らなきゃと思うタイプなので、アイドルとして凄く尊敬しています。アイドルじゃない時は、ヤバい奴だなと思って見ているんですけど(笑)。

──深月かおりさんはどうですか?

百瀬 一番一緒にいるメンバーで、私にとってはお姉ちゃんみたいな存在です。あと、今まで出会った人の中でもトップに入るぐらい歌が上手いです。ただ、めっちゃナルシストです(笑)。

──二瀬ひなたさんについても教えて下さい。

百瀬 酒クズです(笑)。
一度、私の実家に一緒に帰ったことがあって、その時は私のことを放っておいて、お母さんとずっと飲んでました。一番私と性格が似ていて、落ち込むポイントも一緒なんですよ。だから、元気がある時も病んでるも時もタイミングが一緒なので、そういう時に一緒に遊んで美味しいものを食べに行くことがあります。

──「ミスiD」で一緒だった星島ゆいさんについてお願いします。

百瀬 3年ぐらいの付き合いになります。めちゃくちゃ顔が綺麗なんですけど、二次元がすごく好きで、推しの話をいつもしています。同じアニメが好きでも、お互い全然違うキャラクターを推してることがあるので、よくそれで言い合いをしています。

──最後に久留あずささん。

百瀬 久留さんは、お母さん的存在です。最近はママって呼んでます。最初は嫌だって言われていたんですけど、段々自分でもママみたいになっているって気がついてきたみたいです。この間も一緒にご飯に行ったんですけど、帰りは電車に乗るまで見送ってくれました。
「ちゃんと帰れるか心配だから」って言って(笑)。

──グループの中で、百瀬さんはどんな存在ですか?

百瀬 いつもいじられてます。

──中学では学級委員長だったのに?

百瀬 地元にいた時は、そんな扱いではなかったので、悔しいです! 学級委員長だったことを言っても信じてもらえないんです。

──現在グループは、対バンやLIVEを中心に活動していますが、百瀬さんが個人的にチャレンジしてみたいことは?

百瀬 写真を撮ってもらうのと自己プロデュースが好きなんです。なので、
全部自己プロデュースの写真集をやりたいなって思っています。大人の人の力を借りて、自分の好きなように作りたいです(笑)。あとは自分の好きな物を集めた個展がやりたいです。

──写真集や、個展を開くために頑張らないといけないですね。

百瀬 はい。だからまずは有名になりたいです。大人の人が動いてくれるところまで知名度を上げていきたいですね。

──昨年は、結成からわずか9ヶ月で「TOKYO IDOL FESTIVAL」(以下、TIF)に出場し、メイン争奪戦にも参加されました。


百瀬 ずっとアイドルオタクだったので「TIF」に出られること自体ビックリしたのに、それにプラスしてメイン争奪に出るってなって、気持ちが追いつきませんでした。ステージに立った時のことはほとんど覚えていなくて、出番前からずっと泣いていました。パフォーマンス中も泣いて、終わった後も泣いていたので、ずっと視界がぼやけている状況でライブしちゃいました。すごく楽しかったなっていう思い出しか残ってないです。

──今年の「TIF」は10月開催ですが、やっぱりメインステージを目指しますか?

百瀬 夏が嫌いなので10月でよかったです(笑)。一番大きなステージに立ちたいなと思います。あと、TIFって「TOKYO GRAVURE IDOL FESTIVAL」ってあるじゃないですか。それにぜひ出たいです!

──意外ですね(笑)。グラビアの経験は?

百瀬 無いです! 目立ちたがり屋なんですよ、だからやりたいなって思って。ファンの方は怒るんです。「そういう方向性にいかなくていい」って。私も推してる子がグラビアしてる時とか『隠して!』って思っていたのでその気持ちは分かります。でも私、歌もダンスも苦手だし自分の中で唯一好きなところがスタイルしかなくて……。それなら自分やグループを知ってくれる人が増えたり、少し自信を持ってやれるんじゃないかと思ってグラビアもやってみたいんです。あと、昔からシンプルに露出狂なんで(笑)。きっと自分の好きなところを皆さんにも好きになって欲しいんだと思います。

──1月19日に発売された最新ミニアルバム『Hello,CRAZY CRAZY World!!』は、どんな仕上がりになっていますか?

百瀬 「マリオネッ。」って楽曲の雰囲気がバラバラなんですけど、今回も今までに無い曲になっていて、お客さんの反応が楽しみです。

──最後に、グループとしての目標を教えて下さい。

グループとしてもっとデカくなりたいなと思っていて、それこそZeppとかでツアーをやりたいです。海鮮が好きなので、まずは北海道に行きたいです!

▽百瀬あぐり
ももせ・あぐり。3月8日生まれ。岐阜県出身。6人組アイドルグループ「マリオネッ。」のメンバー。乙女ゲームの妹属性。趣味はライブに行くこと。好きなものは、甘いものと可愛い女の子。

▽「マリオネッ。」
『つまらない人生に最高のドラマを。』をコンセプトに活動する、リアルタイムドキュメンタリーアイドル。グループ名には、あやつり人形を指す「マリオネット」にはならないという強い意志を込めている。

▽2nd ミニアルバム『Hello,CRAZY CRAZY World!!』
1月19日に行われたワンマンライブ『films EP.3~Hello,CRAZY CRAZY World!!~』にてリリースした。
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