2021年から『Seventeen』の専属モデルを務める一方で、『ビリオン×スクール』や『御上先生』など話題のドラマに出演。2026年放送の朝ドラ『風、薫る』では見上愛とともにダブル主演を務めるなど、俳優としても勢いが止まらない上坂樹里。
初の写真集『日日是好日』(幻冬舎)も好評の彼女に、応募総数2410人のオーディションから『風、薫る』の出演が決まったときの気持ちや、俳優としての一年間を振り返ってもらった。(前後編の後編)

【写真】初写真集を発売、上坂樹里の撮り下ろしカット【6点】

――2026年放送の『風、薫る』(NHK)のダブルヒロインに決まりましたが、以前から朝ドラに出たかったそうですね。

上坂 このお仕事を始めてから、一番の夢が朝ドラ出演でした。ただ主人公とは考えてもいなかったので、最初に決まったと聞いたときは信じられませんでした。

――オーディションのときの手応えはいかがでしたか?

上坂 それが自分の中では全くなくて、むしろ最終オーディションが終わった後に、すごく悔しかったのを覚えています。だから余計に決まったと聞いたときは驚きました。

――一緒にダブル主演を務める見上愛さんとお話する機会はありましたか?

上坂 6月3日の会見前にご挨拶したんですが、太陽みたいな女性で。もともと私は積極的に話しかけられるタイプではないですし、とても緊張していたのですが、見上さんからたくさん話しかけてくださったので、うれしかったです。

――ダブル主演に決まったとき、ご家族の反応はいかがでしたか?

上坂 「どういうこと?」みたいな感じで困惑していました。母は「普段だったら絶対に泣くけど、まだ現実感がないから涙が出なくてごめん」と言っていました(笑)。会見が終わって帰宅したときに改めて家族に報告して、いろんな話をしながら「おめでとう」とお祝いしてもらいました。

――お仕事の現場でもお祝いされることが多いんじゃないですか。


上坂 現場に入ると一番に「朝ドラおめでとう」と声をかけていただきます。そういう言葉は本当にうれしいですし、それで少しずつ実感も湧いてきます。

――この一年を振り返ると、話題のドラマに立て続けに出演されています。

上坂 本当に作品に恵まれています。それぞれの作品で学ばせていただくことが多くて、感謝しています。

――『ビリオン×スクール』(フジテレビ)での経験はいかがでしたか?

上坂 私にとって初めての連続ドラマで、何が正解か分からない中で撮影に臨んだんですが、大きな壁にぶつかりました。というのも何度やっても自分のお芝居ができないシーンがあって、最後の最後にチャンスをいただいて、やっとOKが出て、それが本編にも使われました。OKが出るまでは頭の中が真っ白になりました……。

――どういうシーンだったのでしょうか。

上坂 私の演じた高校生の梅野ひめ香はいじめを受けていたのですが、それまで内に秘めていた思いの丈を初めて先生にぶつけるシーンでした。リハーサルの段階で本当に涙があふれて、このままの感情で臨もうと思ったのですが、いざ本番を迎えたら、リハーサルでやったものをそのまま再現しようとすると作為的になってしまうんです。そこで躓いてしまって、しばらく引きずりました。
無理やり感情を作ろうとしたから、きっと上手くできなかったんだろうなと思います。

――『ビリオン×スクール』には同世代の俳優さんが多数出演されていました。

上坂 何十人と同世代の俳優さんがいる中で、皆さんのお芝居を間近で感じながら演技できる環境は幸せなことだと思いました。たくさんの刺激や発見がありましたし、学ばせていただくことも多かったです。

――『御上先生』(TBS)も高校が舞台のドラマでした。

上坂 振り返ってみると、『御上先生』の撮影を通して、すごく周りが見られるようになったなと思います。今までは自分だけで何とかしようという気持ちが先行してしまうところがあったのですが、共演の方々とお芝居のキャッチボールができたという感覚がたくさんあって。今まで出てこなかった初めての感情が湧き上がってきましたし、皆さんから受け取るものが多い現場でした。反響も大きくて、違うお仕事の現場に行ったときも、スタッフさんから「観てるよ」とか「次どうなるの?」みたいな声をいただけてうれしかったです。

――最後に『風、薫る』の意気込みをお聞かせください。

上坂 まだ想像もつかないのですが、見上さんと支え合いながら撮影できたらいいなと思っています!

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【前編】上坂樹里、五島列島ロケで見せた10代最後の横顔 初写真集に込めた決意と旅の記憶
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