※連載1回目<学生時代の話と理想のタイプを聞いてみた>はこちらから
──袴田さんにはいわゆる“女子アナ”っぽさが、いい意味であんまりない。そこが人気の秘密でもあるのかな、と思ったりもするわけですが。アナウンサー志望は昔からですか?
袴田 いえ、もともとミュージカルが大好きで、ミュージカルスクールにも通っていたので、高校生くらいまでは「『劇団四季』に入りたい」ってずっと思ってたんですよ。でもそのあとは、好きだったドラマの影響で「女刑事もいいな」とか「法医学者ってカッコいいな」とかコロコロと。大学のときには本気で医学部に編入しようと思って、書類まで取り寄せたこともありました。数学、めっちゃ苦手なのに(笑)
──めちゃめちゃ感化されやすいんですね。単行本『里崎白書』の対談でも「だいぶ“里崎教”に偏ってきてる」と里崎氏からも言われていましたが。
袴田 そうなんです。で、いろいろ考えた結果、「私はテレビが好きなんだ。テレビに関わる仕事がしたいんだ」ってところに落ち着いて。
──えっ? アナウンサーの就活は他とは違うんですか?
袴田 全然違うんですよ。みんな茶髪だし、ピアスもしてるし、スーツもカラフルだから、私だけ地味に場違いで(笑)。でもそれが悔しくて、火がついたところはありますね。とは言っても、3~40社にエントリーシートを出して、半分ぐらいは面接にさえたどり着けませんでしたけど……。
──就活を始めたときには、おそらくお姉さんの葉加瀬マイさんはすでに芸能活動をされていたと思いますが、お姉さんからはなにか言われました?
袴田 姉と母には「絶対無理だからやめなよ!」って猛反対されました。姉は、私が4年生だった2012年に『ミスFLASH』に選ばれているので、ちょうど本格的に始めたぐらい。でも、「受かったよ」って言ったときは、誰よりも喜んでくれました。姉は私のことが大好きなので(笑)。
──いま現在も、YouTubeチャンネル『マイとアヤエの姉妹チャンネル』も、お姉さんと一緒に運営されていますもんね。
袴田 あれは完全に趣味チャンネルと化していて、撮影も編集もぜんぶ姉と私でやっているので、なかなか更新できてませんけど、姉との仲はいまもすごくいいですよ。私がフリーになったあとは、姉が結婚するまでずっと一緒に暮らしてましたし。高校受験のときなんかは、私より先に合格発表を見に行ってて、喜んでる私のところに物陰から「ワッ!」って出てきたりもしましたね。まぁ、いま現在もかなりご近所に住んでいるので、旦那さんがいないときはずっと私の部屋に入りびたったりもしてますけど(笑)
──YouTubeで人気急上昇中のいま、袴田さん自身の今後の方向性としては?
袴田 野球に関しては日々勉強。ポケットサイズの選手名鑑を2冊買って、いつも持ち歩くようにしていますし、最近では自分で見たり聞いたりした選手のエピソードを書きとめた“小ネタノート”みたいなのをいそいそ作ったりもしています。
──アナウンサー以外の領域にも挑戦を?
袴田 一度フリーになったのも、「アナウンサー」っていう肩書きに縛られたくなかったから。なので、できることがあるなら、なんでもやってみたいとは思ってます。私個人の野望としては、やっぱり子どもの頃からの憧れでもあるミュージカル。小さい頃から続けてきたダンスや歌を活かせる舞台に立ってみたいっていうのはありますね。
──2020年は『里崎チャンネル』以外でも袴田さんを見る機会が増えそうですね。
袴田 そうありたいですね。もうすぐプロ野球も開幕するので、チャンネルのほうでは視聴者の方にもよくコメントでいただく“ノースリーブ”をそろそろ解禁したいと思ってます(笑)。
▽袴田彩会(はかまだ・あやえ)
1990年12月10日生まれ。静岡県出身。青山学院大を卒業後、13年に宮城・東北放送(TBC)に入社。1年目にして東北楽天のリーグ優勝・日本一を経験する。18年に退社後はフリーアナウンサーとして活動。19年5月からは実姉・葉加瀬マイと共同でYouTube『マイとアヤエの姉妹チャンネル』も運営する。Wikipediaの「嶋基宏(現・東京ヤクルト)のファン」との記載は、本人曰く「もちろん応援はしてるんですけど、昔もいまも“箱推し”です(笑)」。『里崎チャンネル』でみせる快活なトークは「仙台にいたときにサンドウィッチマンさんに鍛えてもらったおかげ」とも。

▽『プロ野球 里崎白書』
著者:里崎智也
定価:本体1,400円+税
発売日:3月2日
発行元:扶桑社
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