SNSを中心に活動する「名前はまだない。」が3月15日、都内にて自身初となる生誕祭イベント「The First Bloom」を開催した。タイトルの通り「最初の開花」をテーマに掲げた同イベントでは、本人がデザインしたステージ装飾やハンドメイドのアイドル衣装、そして小学生時代からの夢だったという「踊ってみた」の披露など、彼女のこだわりと歩みが凝縮された時間となった。


【写真】ここだけの裏側!名前はまだない。さん生誕祭ショット【52点】

会場は彼女の登場を待ちわびるファンの熱気に満ちており、ステージに現れた彼女は「緊張するんだけど。すごい密度!」とはにかみながらも、集まったファンへ心からの感謝を伝えた。

冒頭の挨拶では、当日に至るまでの不安な胸の内を明かす。1月、2月と多忙な日々が続く中で告知が大幅に遅れたことに触れ、ファンに対して不信感を抱かせてしまったのではないかと吐露。しかし、「無事に当日を迎えられて安心しました」と安堵の表情を見せ、自らデザインしたという猫や太陽、月をモチーフにした華やかなステージセットを誇らしげに紹介した。

イベントの前半、大きな見どころとなったのが「踊ってみた」のコーナー。彼女が小学校6年生のころ、学校に行けず引きこもっていた自分にときめきと幸せを与えてくれたのが「踊ってみた」の文化だったという。このステージは、単なる出し物以上の意味を持っていた。

ハンドメイド作家に依頼したという特別なアイドル衣装と、気合を入れたツインテール姿で踊ったのは「HoneyWorks」の楽曲『ファンサ』。曲が流れると彼女のテーマカラーである紫のペンライトを振りながら声援を送っていた。この選曲については「歌詞が自分からファンへのメッセージそのものだった」とのこと。
小学生のころに自室で一人練習していた夢を、ファンの前で見事に叶えてみせた。

中盤のトークコーナーでは、22歳を迎えた現在の心境を深く掘り下げる。年齢を非公開にしていたものの、「にゃんにゃん(22歳)」の年に生誕祭をやることに意味があったと笑顔でコメント。「人生が始まったなと思ったのは19歳のとき」と振り返る彼女は、家庭環境や学校生活でやりたいことができなかった過去のコンプレックスから、今でも「高校生を名乗りたい」と思うほど複雑な思いを抱えていると告白。それでも、かつて所属していた事務所では知名度の関係で叶わなかった生誕祭を、完全個人という大変な苦労を経て実現させ、「こんな私にファンがついてくれるなんて思わなかった」と声を詰まらせていた。

続いて行われた私物プレゼント抽選会では、彼女のこれまでの活動の軌跡をたどるような品々が登場。撮影で使用したピンチェキや猫耳メイドのノート、さらにはコミックマーケット(コミケ)で使用した手作りの「最後尾看板」など、彼女の個性が光る景品の数々に会場は大いに盛り上がった。

イベントの終盤には、ユニークな趣向の「じゃんけん大会」が開催。勝ち残ったファンに与えられた「景品」は、なんとステージ上で本人への愛を語る権利。指名されたファンたちは、緊張しながらも「猫さんの動画が仕事の励みになっている」「これからも仕事のモチベーションとして推し続けていきたい」と、それぞれの思いを直接彼女に届けた。それに対し、彼女は「自分の活動が誰かの糧になっていることが本当にうれしい」と優しい笑顔で応え、会場全体が温かな空気に包まれた。

その後、紫のドレスに衣装チェンジした、名前はまだない。
が再登場すると撮影タイムが始まり、しばらくするとサプライズのケーキとクラッカーでファン一同が22歳の誕生日を盛大に祝福。そしてファンの有志から送られたアルバムや花束を受け取った名前はまだない。は、涙をこぼしながら「これからも至らない点もありますが今後ともよろしくお願いします!」と感謝を述べた。

完全セルフプロデュースで活動する「名前はまだない。」。今回の生誕祭も例のごとく個人で準備しており、会場手配やチケット販売のプラットフォーム探しから、グッズ制作のデザインや入稿、衣装の制作依頼、タイムテーブル作りなど、一人で行うにはあまりにも膨大な準備をこなし、それでもさまざまな困難を乗り越えた。自らのルーツと未来への決意を示した彼女の「最初の開花」を見守ったファンにとって、忘れることのできない特別な一夜となった。

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