27歳になり、カメラや英会話をはじめ、いろんなことに興味を持ち世界が広がったというAKB48横山由依。自身のYouTubeチャンネル「Yuihan Life」も独特の世界観で、スタイリッシュに配信中。
自身の番組のこだわりや、今後の展望を聞いた。

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——AKB48がYouTubeに力を入れ始めましたね。

横山 そうですね。個人チャンネルを開設できると聞いて、すぐ手を挙げました。なぜかというと、数年前は自分としての言葉よりAKB48グループの総監督としての言葉を優先していたなと思っていたからです。自分はどう考えているのか、何が好きなのかといったことが自分ですら整理されていなかったんです。
総監督じゃなくなってからそう思うようになって、そんなタイミングでYouTubeの話があって。「企画も自分で考えてね」とのことだったので、だったら頭の中を整理するうえで今の自分に必要なことだと思いました。

——自分を見つめ直す作業だと。

横山 そうです。去年、舞台に出させていただいたとき、スタッフさんから「ゆいちゃんはどう考えてるの?」と聞かれて、はっとしたんです。普段はそんなこと意識してないじゃないですか。
例えば、お母さんと話しているときの自分と、秋元(康)先生と話しているときの自分。それぞれ違うんだろうけど、特別に意識しないで接していますよね。でも、これからお芝居をやっていくうえで、自分がどんな人間なのか理解していないといけません。それに、誰かに合わせて行動することが苦じゃないから今まではそうしてきたけど、それは本当に自分の意志だったのかなって考えてしまって。

——YouTubeを始めて数カ月、自分が見えてきましたか?

横山 好きなものが分かってきました。いろんなことに興味がある人間なんだなって(笑)。
まだ知らないことばかりなんだということも分かってきました。私はバイトを3つ経験してAKB48に入ったので、他のメンバーよりは社会経験があると思っていたんです。でも、そんな自分もまだ経験が足りていないんだなと改めて感じています。

——YouTubeを始めてすぐSTAY HOME期間に入りました。自由な時間が増えたのでは?

横山 AKB48に入って11年、こんなに自由な時間があったことはありません。ほとんど自宅で過ごしてきましたけど、そこで気が付いたのは、私はじっとしていられないタイプだということ。
例えば、オンラインでボイトレを受けたり、カメラの講座を受けたりしています。英会話も映像編集も教えてもらっています。時間があれば学ぶことに使いたい人なんだなって分かりました。それが今後に活かされたらいいと思いますし、AKB48を卒業してからどんな自分になっていたいかというビジョンが見えてきた気がします。今までだったら、スタッフさんに整えてもらったものをメンバーが行うという流れだったけど、そうじゃなくて、自分が好きなことを自分で形にしていくということに興味があります。

——他のメディアやSNSとの違いは感じていますか?

横山 他のSNSより外国語のコメントが多いです。
全世界でつながっているという感覚になりますね。再生回数が多いほどいいのかもしれないけど、今は目先の数字にとらわれるのではなく、等身大の自分が何を表現できるかということを重視しています。常にチャレンジです。

——印象に残っている動画は?

横山 雑誌『りぼん』(集英社)のお店に行く動画です。私のチャンネルの中で一番多く再生されているんです。理由を考えてみたんですけど、『りぼん』に興味ある方が観てくれたのはもちろんなんでしょうけど、私の素がよく出ていたのかなと思って。
あの動画はお姉ちゃんが撮ってくれたもので、妹としての私がにじみ出ていると思うんです。最近の私は総監督だったからちゃんとしないといけないとか、構えてしまうことが多かったと思うんです。でも、家族の前ではカッコつける必要もないから、それがよかったのかなって。

——それこそ10年前は“先輩の中に混ざる妹”でしたけど。

横山 ファンの方に、「先輩といるゆいはんが好き」って言われることもあったんですけど、私としては何を変えているつもりもないから、「何を言われてるんだろう?」と不思議だったんです。でも、お姉ちゃんが撮影してくれた動画でやっと合点がいきました。

——絵本の読み聞かせ動画は新鮮でしたね。40分以上の大作でもあり。

横山 小学生の頃、なかむらみつるさんの絵本が好きだったので読ませていただきました。外出できない時期だから、図書館や本屋さんに行けない方のために少しでもお役に立てたらと思ったんです。読み終わったら、なんとなかむらさんから私宛てのイラストをサプライズで見せていただいて感激しました。

——根本の部分でこういう動画にしたいという考えはありますか?

横山 「おしゃれっぽいね」とよく言われるんですけど、そもそものテーマが海外のV−LOGへの憧れを取り入れてみようということなんです。速いテンポで編集するのではなく、ゆったりした動画をイメージしているので、バラエティ感とは違う編集にしてもらっています。海外の方にも観ていただきたいので、タイトルに英語を入れています。27歳の私ができることをやってみたいという気持ちは常に持っています。今の自分と気持ちをシェアしてくれる方がいればうれしいです。例えば、『りぼん』が好きな方がこの動画にたどり着いて、気持ちをシェアする。そんなイメージです。あとは、日々の記録という意味も大きいです。「この時期はこんなこと考えていたんだな」って、自分で見返してもすぐ分かりますよね。

——AKB48が取り組んでいる「OUC48」プロジェクトのYouTubeでも動画『横山由依のなんやろなぁ』をアップしていますよね。

横山 はい。どうですか?

——冒頭の枕的な小話が最高ですよ! 「これぞゆいはん」っていう空気が充満していて。

横山 自宅で撮影しているからリラックスしているのが大きいですね。そういえば、自宅にいて誰とも話していなかったから透き通った声になっているらしく、ボイトレの先生に「清浄機できれいな状態を保っている空気みたいな声だ!」って言われました。

——『なんやろなぁ』の小話みたいなエピソードですね。

横山 自宅にいて思ったのは、休むことも大事だなということ。働くのも好きですけど、頭を休めたときに人生について考えたりするじゃないですか。他のメンバーもきっと同じだろうなと思うので、仕事のペースが戻ったとき、みんなと会うのが楽しみです。

——今後やってみたい企画は?

横山 自分のMVを撮影することです。すぐには実現できないから、何年かかかると思うんですけど。

——監督さんは頭にありますか?

横山 いえ、自分で撮るんです。私が監督する(笑)。そういうのをやってみたいんです。どの曲にしようかなぁ、どこで撮ろうかなぁって考えるのも楽しいですし。

——ついに監督デビューですか(笑)。その後、同じ曲を他の人に撮ってもらうのもいいですね。

横山 あー、それ、いただきました! そういうのもあって、動画編集の勉強もしているんです。写真の勉強をしていると、光をここから当てるとこうなるとかも分かってくるから、動画にも活かせると思うし。動きたい年頃なんです。以前は怖くてできなかったけど、完成していない状態でも世に出しちゃおうって考えが変わりました。英会話だって最初はさっぱり聞き取れなくて、「うー、うー」だけで終わっていたんですけど、前よりはヒアリングも上達したし、何が分からないのかが分かるようになったし、「分かりません」って英語で返せるようになりましたから。この調子で上達して、状況が落ち着いたら海外旅行に行きたいですね。

▽よこやま・ゆい
1992年12月8日生まれ。京都府出身。B型。9期生。チームA所属。ニックネームは「ゆいはん」。

横山由依YouTubeチャンネル「Yuihan Life」

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