【写真】限界を超える少女たち…『らいか ろりん すとん』場面カット【13点】
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――WACK恒例のアイドルオーディション合宿を追ったドキュメンタリー映画『らいか ろりん すとん』で、チッチさんは主人公の一人でもあったと思いますが、そういうことを撮影中に意識はしましたか?
チッチ 一人ひとりの女の子たちのストーリーがある中で、映画としては、ああいう風に切り取られていますけど、自然とドラマが生まれていったので、撮影中に意識をすることはなかったです。決して作られたものではなくて、ありのままの姿ですね。
――どういう気持ちで合宿に臨みましたか?
チッチ 候補生たちを無理に導くのではなくて、少しだけ道を提案してあげる存在でいられたらいいなと思って参加しました。
――過去のインタビューでチッチさんは「熱量を表に出すのが苦手で、言葉にして愛を伝えることがなかなかできない」と仰っていましたが、今回のオーディションでは候補生たちに寄り添って熱い言葉をかけていた印象を受けました。時には厳しい言葉をかける場面もありましたが、どういう気持ちで候補生と接していたのでしょうか。
チッチ 今回、BiSHから行くメンバーが私一人だったので、行くと決まったからには意味のある時間にしたかったんです。私の中の目標は、ちゃんと候補生一人ひとりと向かい合うことで、できないことや苦手なことから逃げないで向き合う姿勢を教えたいということでした。だから、嫌われようが怖がられようが関係なく、その子に思ったことや言いたいことは全部言って帰ろうと自分の中で決めていました。
――チッチさん自身がBiSHのオーディションに参加したときと比べて、今回の候補生を見てどう感じましたか?
チッチ BiSHのオーディションは合宿ではなかったので状況が全く違うんですけど、小手先で自分をアピールしようとか、特別なことがかっこいいみたいな気持ちで来る子は少なくなりました。年々、かっこ悪いからこそ輝ける場所を見つけたいとか、全くアイドルや芸能活動には興味なかったけど、WACKだったら私も何かできるかもしれないと思って、集まってくる子が多くなっているなという印象です。本当に飾らず、がむしゃらにやっている候補生が多いですね。
――チッチさんは、どんな意識でオーディションを受けていたんですか。
チッチ それまで私はいろいろなことを経験してきて、面白い方向にベクトルが向く人生を求めていました。人生を変えるなら180度変えてくれる場所に飛び込みたかったんです。たまたまオーディションの募集を見て、もともとBiSの存在を知っていたというのもありますし、本当に直観なんですけど、ここを受けないと後悔すると思いました。そのときの人生に満足してなかったんですよね。何かを変えてくれるかもしれないと希望を持ってオーディションを受けました。
――どうしてオーディションに合格したと自己分析しますか。
チッチ 集団面接のときは7人ぐらいいたんですけど、周りに流されずに、自分そのままを喋って、自分らしい歌を歌って、そういう自分を好きになってくれないんだったら、ここじゃないんだと。だから、ありのままでぶつかっていこうという気持ちでオーディションを受けて、それが通じたのかなと思います。
※インタビュー(2)「みんなのことを嫌いになった時、自分の殻を破れた」はこちらから。

▽『らいか ろりん すとん-IDOL AUDiTiON-』
1月15日(金)よりテアトル新宿ほかにて全国順次公開
監督:岩淵弘樹 バクシーシ山下 エリザベス宮地
プロデューサー:渡辺淳之介
撮影:岩淵弘樹 バクシーシ山下 エリザベス宮地 白鳥勇輝
出演:BiSH BiS EMPiRE CARRY LOOSE 豆柴の大群 GO TO THE BEDS PARADISES WAgg オーディション候補生
配給:松竹 映画営業部ODS事業室/開発企画部映像企画開発室
2020年/82分/ヴィスタサイズ/2.0ch ステレオ/(C)WACK.INC
『らいか ろりん すとん-IDOL AUDiTiON-』公式サイト
http://rolin-ston-movie.com/