いつかはレギュラー、冠番組を、と思いながらも、収入の大半をバイトに依存せざるを得ない芸人たちの悲喜こもごもが大きな話題になった、1月21日に放送された『アメトーーク!』(テレビ朝日)の「40歳過ぎてバイト辞められない芸人」。番組に出演した、同期が千鳥、ロバート、森三中ら超売れっ子というコンビ芸人・レアレアの桑折正之に、40代でのバイトエピソードと、勤務する定食レストラン「やよい軒」の魅力を聞いた。

。(前後編の後編)

【写真】バイト歴19年・レアレアの桑折正之が教えるやよい軒の最強コスパメニュー

――現在は2度目の緊急事態宣言下ですが、「やよい軒」の客足はいかがでしょうか。

桑折 最初の緊急事態宣言時と比べるとちょっとはマシ、というくらいですね。僕が働いているのが商店街の中で営業している店舗で年配のお客さんが多かったこともあって、明らかに少なくなりました。前までは朝食時とか、お昼からビール飲みに来てくれるような人も結構いたんですが、ぱったりと。自分が芸人じゃなかったら精神的にヤバかったかもしれないですね。
まだ「ひどいことがあってもネタにしよう」とか、そういう感覚があるんで助かってる感じです。

――やよい軒自体の「コロナ対策」についてはいかがでしょうか。

桑折 めちゃめちゃやってますよ。ごはんおかわりロボもそうだし、テーブルの上に透明のパーテーションを設置したり、もちろん消毒は徹底してます。店内は機械換気設備で空気の入れ替えもしっかりしてますし。テーブルにお箸をおいているんですけど、補充する量を減らしています。
お客さんが自分が使う箸以外に触れないように、ということで。

――では、20年近く働いてきた桑折さんが「やっぱりこれだな」と思うおススメのメニューを教えてください。

桑折 そうですね……定番だとしょうが焼定食がよく出るんですが、僕は味噌かつ煮定食が好きですね。濃厚ながっつり系の定食で、間違いないです。作る側としても、味噌かつと一緒に煮る半熟卵がうまく調理できたら「これはうまいぞ!」ってテンションが上がります。で、味噌かつにマヨネーズをかけて食べるとまたうまいんですよ。


『アメトーーク!』40歳バイト芸人で話題、レアレア桑折が語る「2度目の緊急事態宣言下のやよい軒」


――マヨネーズ? 券売機で追加注文するんですか?

桑折 いえ、「マヨネーズください」って店員に言ってもらえば。

――サービスでもらえるんですね、知りませんでした。裏メニューってわけですか!

桑折 まあ、そこまで大層なものじゃないかもしれませんが(笑)、提供してます。

――意外と知られていないけど、自由度の高いお店だったんですね。

桑折 実はそうなんです。でもこの間、野菜炒めを「肉を多くして」って言うお客さんがいたんですけど、それはさすがにお断りしました(笑)。


――試してみたいと思います。最後に、『アメトーーク!』放送終了後の反響などについて教えてください。

桑折 放送後、「19年も調理場にいるなら、その経験を生かして創作料理を作ってもらえないか」っていう依頼が来たんですよ。

――セカンドチャンスですね。それは素晴らしい。

桑折 でも、やよい軒の定食の調理マニュアルが体に染みついてるんで、「オリジナルの料理を」って言われてもまったく思い浮かばなくて。
チャンス、掴めませんでした(苦笑)。

――おお……骨の髄まで「やよい軒芸人」なんですね。

桑折 今回はちょっとうまくいかなかったし、家族で外食するときは麺類とかが食べたいな、って思いますけど(笑)、やよい軒には助けらてばっかりなんで本当に感謝しかないですよ。ぜひ、食べに来てください。

【前編はこちら】『アメトーーク!』40歳バイト芸人で話題、レアレア・桑折が語る、19年「やよい軒」をやめない理由

レアレア・桑折正之
2003年 4月にコンビ結成。ボケ担当『とんねるずのみなさんのおかげでした』のコーナー『博士と助手~細かすぎて伝わらないモノマネ選手権~』で、コンビで亀田史郎・亀田興毅親子のモノマネを披露し話題になった。