初対面の人やあまり親しくない人と関わる時、なかなか相手の性格をつかめず探り探り接してしまうことってありますよね。

特に仕事の場合は、相手のスタンスやペースが分からないと進行に影響が出ることも。

そんな時に役立つのが「筆跡心理学」です。文字の癖を見るだけで、その人の性格や心理を分析することができます。

この記事では、オフィスでもプライベートでもよく使われる「様」という文字で、筆跡診断をしてみましょう。

■筆跡心理学とは? なぜ字から性格が読めるの?

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筆跡心理学とは、筆跡を見て性格や心理を読み解く学問のこと。よく占いと勘違いされますが、実際は心理学の1つです。

日本ではまだ歴史の浅い分野ですが、ヨーロッパでは140年以上も前から研究されているメジャーな学問なのです。

なぜ筆跡から性格が見えるのかというと、字を書く時にその人の行動傾向が表れるから。

人間の行動の源となるのは脳ですが、筆跡も同じように脳がコントロールしています。その人の持ち合わせている性格や行動傾向が、そのまま文字を書く時のクセにも表れるため、筆跡から性格や心理を分析できるのです。

筆跡心理学の分析において、文字の美しさは一切関係なし。「文字がきれいだから性格が良い」とか「癖字だから性格がひねくれている」といった考え方はしません。

文字のクセ、筆圧、大きさ、並びなど、性格を分析する70個以上の筆跡ポイントを見て、性格の傾向を読み解きます。

筆跡診断の見方が分かれば、文字を見てその人の大まかな性格を知ることが可能です。まだ親しくない相手の性格や行動傾向を探るヒントになるでしょう。

■「様」の書き方で見る筆跡分析のポイント

本来、筆跡診断をする時はできるだけ多くの文字を見る方が、より細かく分析することができます。

しかし今回は、ビジネスシーンでも使う機会の多い「様」という文字をピックアップしました。

分析ポイントは3カ所。まずは紙に「様」と書いて、自分の筆跡をチェックしてみましょう!

◇(1)「へん」と「つくり」の間隔で社交性が分かる

【筆跡診断】「様」の書き方で分かる「あの人の本性」

「様」という文字の「へん」と「つくり」の離れ具合は、その人の社交性を知るヒントになります。

へんとつくりがぴったりくっついている人は、自分の信念を大事にする職人気質な人。他人と関わるよりも、1人で黙々と取り組みたいタイプです。口には出さなくとも、人一倍こだわりが強くやや頑固なところもありそう。

この人と付き合う場合は、無理に距離を縮めようとするよりも、徐々に信頼を深めていくのがおすすめです。

逆に、へんとつくりの間に1本線が入るほどスペースが広く空いている人は、気持ちに余裕があって器が広いタイプ。社交性もあり、他人と積極的に関わりながら物事を進めていくのが得意な人です。

ただし、へんとつくりが独立して見えるほど離れている人は、自身の考えを持っていない「イエスマン」である可能性も。へんとつくりは適度な間隔であることがポイントです。

◇(2)横棒の間隔で思考傾向が分かる

【筆跡診断】「様」の書き方で分かる「あの人の本性」

「様」のつくりの上部にある3つ並んだ横棒の間隔で、その人の思考傾向を知ることができます。

きっちり平行に等間隔で並ぶよう書く人は、物事を論理的に考えるタイプ。文字の印象同様、性格もスマートで落ち着いていることが多いです。

ササッと書いても等間隔で書ける人は、手先が器用な面もあるでしょう。

このタイプの人と仕事をする時は、結論から伝えるなどロジカルな対応が適しています。

一方、非等間隔で並びにばらつきがある人は、感情を優先するタイプ。勘が鋭く感性が豊かなので、センスが問われる感覚的な仕事に向いています。

気分屋ともいえますが、モチベーションが上がった時の仕事に対する意欲はすばらしいものでしょう。

相手がどちらのタイプかを見極めて適切な対応をすることで、コミュニケーションがよりスムーズになるかもしれません。

◇(3)縦棒の突き出し方で組織でのスタンスが分かる

【筆跡診断】「様」の書き方で分かる「あの人の本性」

「様」のへんの2画目に注目。

縦棒を上に長く突き出して書く人は、リーダーシップがあって上昇志向が強いタイプ。

積極的に輪の中心となり、集団をまとめたり物事を仕切ったりするのが得意な人でしょう。やや我の強さを持ち合わせている場合があるので、同じタイプの人とタッグを組む場合は工夫が必要かもしれません。

逆に縦棒が短くほとんど突き出さない人は、自己主張が控えめなタイプ。人前にグイグイ出ていくのが苦手な人でしょう。その分、協調性が高いので、組織の中で人と上手に関わりながら地道に自分の役割を果たしていくことが得意です。

縦棒が短い人はリーダーになるのが苦手かと思いきや、大企業の社長などに見られることも多い筆跡。多くの社員の声を聞きまとめていくためには、強烈なリーダーシップよりも協調性の方が重要なのかもしれません。

■筆跡をチェックして、上手な人間関係を築いていこう

【筆跡診断】「様」の書き方で分かる「あの人の本性」

「様」という文字であれば、郵便物やメモなどでその人の筆跡を目にする機会は多いでしょう。年始に届いた年賀状でチェックすることもできそうです。

筆跡診断をうまく活用して、ぜひコミュニケーションに生かしてみてくださいね。

(関由佳)

※画像はイメージです