ビジネスシーンで使うことの多い「改めてよろしくお願いします」というフレーズ。

何気なく使っている人も多いと思いますが、ふと「自分の使い方は本当に合っているのだろうか」「失礼な言い方になっていないかな」などと、心配になることもありますよね。

そこで今回は、「改めてよろしくお願いします」の意味や例文、言い換え表現などを解説します。

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■「改めてよろしくお願いします」の意味

正しく使えてる? 「改めてよろしくお願いします」を使用する際に気を付けたい2つのこと

まずは、「改めて」の意味を確認していきましょう。

あらためて【改めて】

(1)再び新しく行うさま。もう一度。別の機会に。「後日—書面を出します」

(出典:『デジタル大辞泉』小学館)

つまり、「改めてよろしくお願いします」とは、一度あいさつを交わした後で再びお願いする意味合いがあります。

参考記事はこちら▼正しく使えてる? 「よろしくお願いします」の使い方を再確認

「よろしくお願いします」の正しい使い方や言い換え表現、目上の人への伝え方を解説します。

■「改めてよろしくお願いします」の使い方【例文付き】

「改めてよろしくお願いします」は、既にあいさつを終えた後に改めて何かを念押ししたい時に使う表現です。

例えば、一度顔を合わせたことがある人と時間を置いて一緒に仕事をすることになった時などに用いることができます。

その他にも、直接会った時のあいさつとは別で、改めてよろしくお願いする気持ちをメールや電話で伝えたい時にも役立つフレーズでしょう。

ビジネスシーンで「改めてよろしくお願いします」を使う際の例文は次の通りです。

◇例文

・「先日は大変お世話になりました。

こちらのプロジェクトでも改めてよろしくお願いします

・「先日の打ち合わせの件ですが、改めてよろしくお願いします

・「後ほど電話でご連絡しますので、その際は改めてよろしくお願いします

■「改めてよろしくお願いします」をビジネスで使う時の注意点

ここからは、「改めてよろしくお願いします」を使うにあたって意識したい2つの注意点を紹介します。

◇(1)目上の人には使う場合はより丁寧な表現にする

「改めてよろしくお願いします」を目上の人に対して用いる場合は、より丁寧な表現になるよう「改めまして」「重ね重ねになりますが」「よろしくお願いいたします」といった言い回しに変えるのがおすすめです。

しかし、身近な取引先や直属の上司など普段からよく関わる相手であれば、「改めてよろしくお願いします」で十分でしょう。相手との距離感に応じて使い分けるのがポイントですよ。

◇(2)初対面の相手には使わない

「改めてよろしくお願いします」は、再会した相手、もしくは、一度あいさつを済ましたものの改めて念を押したい時などに用いる表現です。

そのため、以前からメールでのやりとりがある場合以外の初対面の相手には使わないように気を付けましょう。

■「改めてよろしくお願いします」の言い換え表現

ここからは、「改めてよろしくお願いします」の言い換え表現を3つ紹介します。相手や状況に合わせて柔軟に言葉を使い分けていきましょう。

◇(1)「改めましてよろしくお願い申し上げます」

目上の相手に「改めてよろしくお願いします」と述べたい時は、「改めましてよろしくお願い申し上げます」という言い回しにするのがおすすめです。

「改めまして」は、「改めて」よりフォーマルな表現になります。 また、「よろしくお願いします」を「よろしくお願い申し上げます」とすることで、相手に対して敬意を示したり、よりへりくだったニュアンスを伝えたりすることができるでしょう。

特にビジネスメールでは定番のフレーズで、以前お願いした事柄に対して、引き続き取引先に依頼するなどあいさつを改めたい時に使う表現です。

◇(2)「引き続きよろしくお願いいたします」

以前から継続して関わっている相手に改めてお願いをする際には、「引き続きよろしくお願いいたします」という表現を用いた方が分かりやすいでしょう。

このフレーズは、「これからも良好な関係を築いていきたい」「このあとの取引もお互いに気持ち良く続けていきたい」といった思いを込めた言葉でもあります。

また、取引がまだ終了していない途中の段階でも使用することができるため、メールの締めのあいさつとして用いる人も多いでしょう。汎用性の高い言葉なので、覚えておくと役に立つはずです。

参考記事はこちら▼「引き続きよろしくお願いいたします」の意味は? 正しい使い方と言い換え表現

「引き続きよろしくお願いいたします」の意味や、シチュエーション別の例文、言い換え表現などを解説します。

◇(3)「何卒よろしくお願いいたします」

「何卒よろしくお願いいたします」は、よろしくという気持ちをより強調したフレーズ。

「改めましてよろしくお願い申し上げます」のニュアンスに近いながらも、継続して関わっている相手や、新しく何かをお願いする時にも使える表現です。

目上の人などにより丁寧に気持ちを伝えたい時に用いると良いでしょう。

参考記事はこちら▼「何卒」の意味と正しい使い方【例文】

「何卒」の意味と使い方をビジネスマナー講師の髙岡よしみさんに教えてもらいました。

■「改めてよろしくお願いします」は相手に再度お願いする時の表現

「改めてよろしくお願いします」は、一度お願いした物事に対して仕切り直してよろしくという気持ちを伝えたい時に使います。

ビジネスメールはもちろん、口頭でもよく使う表現で、仕事で会った人やあいさつを終えた後の別れ際などに使うケースが多いです。

言い換え表現も含めて覚えておくと、ビジネスでのコミュニケーションに役立つはず。

ぜひ相手や状況に応じて「よろしくお願いします」というフレーズを上手に使い分けてくださいね。

(にほんご倶楽部)

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