整理整頓や片づけは、少しでも生活を快適にするために避けては通れない課題の1つですが、いざ取り組んでみたところで「なかなか片づかない…」という方は少なくないようです。そこで、整理収納アドバイザーとライフオーガナイザーの資格取得の際に学んだ内容から、仕事や家事、気持ちを片づけるときの基準にしていることを紹介します。
「全部知っておきたい」人は、モノが多い人と同じかもしれない
同じチームで仕事をしている女性がある日、こう言っていました。
「(わたしも含む、他の人が進めている仕事の)Slackのやりとりもメールのやりとりも全部共有してほしいし、メールはCC入れてほしいんですよね」
なるほど。他の人の予定や仕事の進捗など、あらゆることを知っておきたいのですね。それは大変だ……。
仕事のあらゆるやりとりや情報を把握するなんて不可能。
そもそも(その人にとって)都合の悪い内容はみんなSlackのDMで送ってくるから……!社内で「堂々と内緒話」ができる環境において、「できるだけ多くを知ろう」と頑張る方がしんどいのではないか…と、わたしは思っています。
仕事において、他の人の仕事内容や予定がどれくらい気になるか。どの程度把握しておきたいと思うか。これは自分に入ってくる「情報量」をどう調整したいかということ。そして、
「モノをどれくらい持つか」という考え方にも少し似ていると思いました。
わたしが担当している仕事は、チームで協力して作るというよりは、各自がアサインされた案件を最後までやりきるというもの。そのため、他のメンバーがどの案件を担当しているかさえ知っておけば困ることはありません。
でも、彼女にとっては「情報量が足りない」から、上司やわたしを含むチームメンバーのスケジュールもチェックし、情報を取りに行っているのかもしれません。
「だって、もしかしたら自分に作業がふってくるかもしれないじゃないですか。だったら最初から知っておきたいんですよね」
なるほどなるほど。そういう考え方も、わかる。彼女は、仕事に対してとても前向きなのだなとも思います。でも、それはなんだかとっても(頭や気持ちが)疲れそう……!
自分が担当している仕事だけでも、「とりこぼさないように」「スケジュール遅延しないように」「連絡、返信モレのないように」頭はもう、割と頑張って働いていると思うのです。
「もしかしたら自分に作業がふってくるかもしれない」と思って、他の人の仕事まで把握しておくことは、「これ、いつか使うかもしれない」と思いながらモノを持っていることに似ているような気がしました。
家にある「モノ」と同じように、頭の中にも「今必要なこと」だけ置いておきたい。
だから、もし「いつか」が来て他の人の仕事をやることになったら、その時に情報を取りに行けばいいや、と思っています。
「情報」はモノのように物理的な場所はとらないけれど、頭の中で場所をとるから。情報量が自分にとって適量か。