RoomClipに登録された新しいユーザーさんの中から、毎回お一人をピックアップしてご紹介する本連載。今回は、暮らしを美しく見せることに長けたfutariさんのシンプルな暮らしと、その秘訣、その美しさの奥にあるさらなる魅力に迫ります。
今回ご紹介するのはこの方です!
futariさん家事をあまりしたくない30代夫婦ふたりのシンプルライフです。どれだけ日々の家事ラクを叶えるか、少し散らかってもすぐに片付くかなど、暮らしやすさを追い求めリノベーションマンションで暮らしています。
ラクであることを、よりシンプルに追求していく
■ぬくもりを忘れない透明感の求め方
大阪府在住のfutariさんご夫婦が暮らすのは、築30年程のマンションをリノベーションした2LDKのお住まいです。玄関を開けると白く透明感にあふれるモダンな空間が待っていました。ほんのりと和の安らぎを感じる佇まいや、コントラストを生み出す質感たちから『ぬくもり』を感じられるのが素敵なところ。上がり框の見切りに使われた真鍮のきらめきが添える、さりげない高級感はなんとも粋だなと感じます。

奥に見えていた木枠×透明ガラスの扉の先はLDKです。白を基調としたニュートラルな空間は、なんだかすべてがふわりと宙に浮いているような、心地良い抜け感とリラックス感で満たされていました。フルリノベーションをされたfutariさん宅では『家具よりも備え付けのものに力を入れて、インテリアでちょっと色付けをしていく』というイメージでつくり上げたのだそうです。例えば、リビングで目を惹くテレビボードも力を入れた備え付けのひとつ。造作されたもので、これでもかというくらい横幅をいっぱいにとってもらったのだと教えていただきました。だから、ちょこっと腰かけるなんてことも可能。『収納スペースとしても有意義です』と、futariさんは語ります。
一方、後から追加した家具ももちろんとっておきであることに違いはありません。
■必要なものと動きに合った環境で暮らす

リビング兼ダイニングのすぐ後ろには、シームレスに壁付けのキッチンが続きます。あまり料理が好きではないというfutariさん、そこまで使いこなせないかな……と、重視したのは見た目の可愛さ。潔いし、いつも目にするインテリアの一部と考えれば、それはとても合理的な結論のように思います。ちなみに、取っ手のあるノイズ感がどうしても許せなかったそうで、側面がフラットなタイプを選んでいるのもこだわりポイントです。

とはいえ、お話しを詳しく伺っていくと使い勝手へのこだわりも相当でした。ビルトインの食洗機の上方、延長線にスライド式の造作棚があるから、洗った食器をしまうのもスイスイ。引き戸は端から端まで動かせる仕組みで、普段は使い手から見て右側に寄せていると言います。それは、以前暮らしていた家の癖で右上に生活感が出やすいサランラップを置いているから。体に染みついた動きに合わせながら、生活感をオフできる大正解な形です。食器は日々使うお気に入りを最小限だから、見えていても生活感になるどころか、しっかりと絵になっています。
■しまう・探す・使うをミニマル化する動線


シンプルでモダンで美しいfutariさん宅ですが、今まで拝見してきたLDKを通して見えているものがとても少ないのが印象的です。暮らしていれば、どんなに気を使っていても雑多や生活感がもっと見えてきてもいいように思います。その秘訣は、玄関・水まわり・LDK・寝室の4箇所を上手に繋ぐ4畳のウォークインクローゼットの存在があることでした。
広さと位置の両面から、ふたり暮らしのひと通りを請け負うのに十分なこちらは、衣類はもちろん、購入してきたもののストッカーとしても機能しています。洗濯動線にも適っているため、洗濯洗剤やお風呂で使用するものの保管にもうってつけ。まさしく、生活感をまるっと抱き込んでくれる場所といえます。

中は、洗面に対して真っ直ぐに繋がる部分と、寝室からリビングへ抜ける部分に分かれたT字型。日々のあらゆる動きにいつも柔軟に対応してくれることは間違いありません。
futariさんご夫婦のつくり出す空間は、おふたりの日常を美しく見せています。もちろんそれは、おふたりの暮らしの快適さゆえの丁寧さあってこそ。しかしながら、その根っこの部分には『家事ラク』を追求するシンプルな思いがありました。この思い、多くの人に共通するのではないでしょうか?ラクを叶え、美しく仕上げるfutariさんご夫婦の日々からは、これからもきっと学びがたくさんあります。
futariさん邸の間取り図

futariさん宅は、2LDKの間取りです。そのすべて、限りなく細部にいたるまで『家事ラク』へのこだわりが張り巡らされているのが特徴。特にあらゆる生活動線に対応可能なクローゼットを軸に、回遊性を持たせた形は秀逸です。
futariさんのお部屋ギャラリー
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執筆:RoomClip mag 編集部