RoomClipユーザーの素敵なキッチンを紹介する「憧れのキッチン」連載。
今回は、無骨と素朴の塩梅が絶妙な大人かっこいいインテリアづくりをされているtamisumiaさんに、キッチンへのこだわりやキッチンづくりの工夫をたっぷりとお伺いしていきます。
2023年末に中古マンションを購入、リノベーションして住んでいます。照明購入がきっかけで、新居の記録のつもりではじめたRoomClipなのですが、今では皆さんの素敵な写真を拝見しながら日々勉強中です。
ゆったり作業ができる、コーヒースタンドみたいな空間
tamisumiaさん宅のキッチンは、シームレスに周囲の空間と繋がっていてゆったり広々しているのが印象的です。しかも、家具のような佇まいだからキッチンというより、大きなインテリアのよう。キッチンツールや家電、雑貨、何をとってもディスプレイとして絵になっているから、活気はあっても雑多な生活感を覚えません。まずは、どのようにして素敵な空間が生まれたのか、またその背景にはどんな思いやこだわりがあるのかを教えていただきました。
tamisumiaさん「料理、製菓、珈琲の時間……、家にいる時間の大半はキッチンとダイニングで過ごすので、ここだけはこだわりの場所にしたくて好きなものをたくさん詰め込みました。キッチン全体のテーマは『インダストリアルなコーヒースタンド』です。リノベーションの際にこだわったのは、憧れていたフレームキッチンであること、料理や製菓のための広い作業スペースがあること、の2つ。
フレームキッチンについては、予算の都合でオールステンレスの夢は叶いませんでした。WOODONEのフレームキッチンを採用したのですが、アイアン×ウッドの組み合わせがインダストリアルな雰囲気にピッタリ!で大正解。作業スペースについては、調理部分を最大限に長くし、ダイニングテーブルをキッチンとつながるよう造作することで理想通りにできました。」
■キッチン自体はシンプルでさりげない壁付I型

仕様やデザイン、雰囲気、ひとつひとつ丁寧に憧れを落とし込まれたんですね。オールステンレスは叶わなかったとのことですが、そのことによって出会えたカタチもやはり一期一会なのだと感じます。
そしてゆったり作業できるであろう広々とした印象ですが、実はキッチン自体はシンプルな壁付I型というのも見逃せないポイント。
■キーワード1 アイアン×ウッドでつくるインダストリアルな雰囲気


「WOODONEのフレームキッチンに合わせて、ダイニングテーブルやキッチン上の飾り棚、キッチン横の家電棚を造作してもらいました。ブラケットや脚にもアイアンを使用していただき、まるでシステムキッチンとセットかのような仕上がりになっています。キッチン側のアクセントクロスに合わせてキッチンパネルもグレーを選択し、インダストリアル感をUP。照明にもこだわっていて、ART WORK STUDIOのウォールライトをRoomClipショッピングで購入したのが、わたしとRoomClipとの出会いです。」
■キーワード2 ツールや収納アイテムの素材感や色合いも統一感を大切に


「もともと木のまな板が好きで集めていたんです。キッチンとも相性が良いので、使わない時は飾っています。キッチンツールは黒シリコン×ウッドのSTAUBでそろえ、包丁はすべてステンレス。家電棚下のワゴンもアイアンペイントで塗装して、全体の統一感が増すよう細部までこだわりました。」
■キーワード3 目指したのは、シンプルにコーヒーを楽しめる空間


「何店舗か好みのお店を見つけて豆を買って常備するほど、コーヒーが好きです。単純にコーヒーの味を楽しみたいタイプなので、カフェと言うよりはオシャレなコーヒースタンド風を目指しています。夜に照明を点けるとBARっぽくなるのも気に入っているところ。
キッチンをもっと素敵にするためのアドバイスがあれば教えてください




「どうしても譲れないものだけは妥協せず、多少お金をかけても良いと思います。その方が愛着も湧くし、大事に使おうという気持ちになります。わたしの場合はフレームキッチンがそれでした。無理を聞いて叶えていただいたので、関わってくれた人の思いも含めて大切に使っていきたいです。そして譲れないものに合わせてコーディネートしていくと、自分らしいキッチンになるのではないかなと感じています。」
まとめ: 作業する姿もインテリアにするキッチン

tamisumiaさん宅のキッチンはインテリアに溶け込んでいます。むしろ、インテリアの中心だと感じます。キッチンとしての機能や使い勝手の良さは備えているのに、眺めているとそこがキッチンであることを忘れてしまう不思議な空間でもありました。そしてそれは、作業をする姿、普段使いの道具、食材といった生活そのものが絵になっているからなのだと気が付きます。ただ、そんな空間をつくり出すには一筋縄とはいきません。どう過ごしたいか、何が好きか、まずは自分の理想と丁寧に向き合うことが大切。でもそうして『譲れないもの』を見つけることができたら、きっともう方向性は決まっているはずです。
キッチンを『自分らしく過ごせる場所にしたい!』という方には特に、今回教えていただいたアイデアやアドバイスはぴったりです。また『間取りづくりが難しい』と悩む方にも、スペースを有意義に使ったtamisumiaさん流のレイアウトは解決の糸口になってくれるのではないでしょうか?ぜひ、参考にしてみてください。
執筆:RoomClip mag 編集部