ポルトガルの名門・ベンフィカはチャンピオンズリーグ(CL)の常連であり、そのCLの舞台で好パフォーマンスを披露した選手がスペイン、フランスをはじめ主要リーグへのステップアップを図っている。今回は多額の移籍金を置き土産にベンフィカを離れた選手を紹介する。

次々と有望株を輩出! ポルトガルの強豪・ベンフィカの放出選手移籍金ベスト10

10位-ゴンサロ・ゲデス(⇒パリ・サンジェルマン)

放出当時の年齢:20

ポジション:FW

放出時期:2017年冬

移籍金:3000万ユーロ(約38億円)

現所属クラブ:バレンシア

 パリ・サンジェルマン(PSG)はブラジル代表FWネイマール、フランス代表FWキリアン・ムバッペ、ウルグアイ代表FWエディンソン・カバーニのバックアッパーとしてゴンサロ・ゲデスを獲得したものの、同選手はリーグアンでわずか1試合の先発出場にとどまったほか、チャンピオンズリーグ(CL)では出番がなく、バルセロナ相手の大逆転負けをベンチから見つめていた。その後はPSG加入からわずか半年後にバレンシアへレンタルで加入すると、昨夏に買い取りオプションが行使され、パリから去っている。

次々と有望株を輩出! ポルトガルの強豪・ベンフィカの放出選手移籍金ベスト10

9位-ロドリゴ(⇒バレンシア)

放出当時の年齢:24

ポジション:FW

放出時期:2015年夏(2014年にバレンシアへレンタル)

移籍金:3000万ユーロ(約38億円)

現所属クラブ:バレンシア

 バレンシアに加入したロドリゴは、2015/16シーズンや翌シーズンこそ長期離脱の影響もありラ・リーガでわずか2ゴールと不本意な成績に終わったものの、昨季は公式戦44試合に出場して19ゴールとストライカーとしての役割を十分に果たしている。また昨夏に行われたワールドカップ・ロシア大会ではスペイン代表の本大会メンバーに名を連ねており、3試合で途中出場している。

次々と有望株を輩出! ポルトガルの強豪・ベンフィカの放出選手移籍金ベスト10

8位-ファビオ・コエントラン(⇒レアル・マドリード

放出当時の年齢:23

ポジション:DF

放出時期:2011年夏

移籍金:3000万ユーロ(約38億円)

現所属クラブ:リオ・アヴェ(ポルトガル1部)

 ベンフィカ在籍時に3度のレンタル移籍を経験したファビオ・コエントランは2011年にレアル・マドリードに加入したものの、ブラジル代表DFマルセロの控えに甘んじ、モナコやスポルティングCPへレンタル放出される。そしてレアル・マドリードとの契約期間が満了を迎えた昨夏に自身が下部組織時代に過ごしたリオ・アヴェへの復帰を果たしている。今季はここまで本職の左サイドバックではなく、右サイドアタッカーのポジションで起用される機会が多くなっている。

次々と有望株を輩出! ポルトガルの強豪・ベンフィカの放出選手移籍金ベスト10

7位-アンヘル・ディ・マリア(⇒レアル・マドリード)

放出当時の年齢:22

ポジション:FW

放出時期:2010年夏

移籍金:3300万ユーロ(約41億円)

現所属クラブ:パリ・サンジェルマン

 2010年以降にベンフィカが放出した選手の中では現在でも一線級でプレーしている数少ない選手であるかもしれない。ディ・マリアは周囲から大きな期待を背負ってレアル・マドリードに加入すると、加入1年目にしてレギュラーポジションを確保し、公式戦53試合に出場し9ゴール26アシストをマーク。2014年にはマンチェスター・ユナイテッドに舞台を移したものの、空き巣の被害に遭うなどイングランドでの生活にストレスを溜めたこともあり、わずか1年でパリ・サンジェルマンに加入している。

次々と有望株を輩出! ポルトガルの強豪・ベンフィカの放出選手移籍金ベスト10

6位-レナト・サンチェス(⇒バイエルン・ミュンヘン)

放出当時の年齢:18

ポジション:MF

放出時期:2016年夏

移籍金:3500万ユーロ(約44億円)

現所属クラブ:バイエルン・ミュンヘン

 ベンフィカの下部組織が輩出した最高傑作として評判の高かったレナト・サンチェスは複数クラブから関心を寄せられる中、2016年にバイエルン・ミュンヘンへ加入。しかし熾烈なポジション争いに敗れベンチを温める日々を送っていた。

バイエルン首脳陣は出場機会を確保させるためにも昨夏にスウォンジーにレンタルで送り込んだものの、ハムストリングス負傷による長期離脱もあり、わずか16試合の出場に終わり昨夏にそのままバイエルンへ復帰している。

次々と有望株を輩出! ポルトガルの強豪・ベンフィカの放出選手移籍金ベスト10

5位-ビクトル・リンデロフ(⇒マンチェスター・ユナイテッド)

放出当時の年齢:22

ポジション:DF

放出時期:2017年夏

移籍金:3500万ユーロ(約44億円)

現所属クラブ:マンチェスター・ユナイテッド

 スウェーデンのクラブから2012年にベンフィカのBチームに加入したビクトル・リンデロフは、2015年にトップチーム昇格を果たすと、わずか2年後には守備陣の補強が急務となっていたマンチェスター・ユナイテッドへ移籍。ただ加入1年目の昨季は不安定なパフォーマンスを露呈したこともあり、プレミアリーグでわずか13試合の先発出場にとどまった。ただ今季は主力としてここまで公式戦38試合で先発メンバーに名を連ねている。

次々と有望株を輩出! ポルトガルの強豪・ベンフィカの放出選手移籍金ベスト10

4位-ネルソン・セメド(⇒バルセロナ)

放出当時の年齢:23

ポジション:DF

放出時期:2017年夏

移籍金:3570万ユーロ(約45億円)

現所属クラブ:バルセロナ

 2015年にトップチーム昇格を果たしたネルソン・セメドは2015/16シーズンは膝の負傷により長期離脱を強いられたものの、翌2016/17シーズンに右サイドバックの主力として公式戦47試合に出場すると、サイドバックの選手層強化を目指していたバルセロナが同選手の獲得に成功する。ただバルセロナ加入後は定位置確保には至っておらず、今季もここまでラ・リーガで19試合の先発出場となっている。

次々と有望株を輩出! ポルトガルの強豪・ベンフィカの放出選手移籍金ベスト10

3位-ラウル・ヒメネス(⇒ウルバーハンプトン・ワンダラーズ)

放出当時の年齢:28

ポジション:FW

放出時期:2019年夏(2018年夏にウルバーハンプトン・ワンダラーズへレンタル)

移籍金:3800万ユーロ(約47億円)

現所属クラブ:ウルバーハンプトン・ワンダラーズ

 大物代理人ジョルジュ・メンデスの顧客であるメキシコ代表のラウル・ヒメネスは2014年にアトレティコ・マドリードに加入したものの、わずか1年でベンフィカに移籍。そのベンフィカでもサブとしての立ち位置にとどまる。しかし、昨夏にメンデス氏とのつながりが強いウルバーハンプトン・ワンダラーズにレンタルで加入すると、公式戦38試合に先発出場し17ゴールをマーク。この活躍が認められ、ウルバーハンプトン・ワンダラーズはクラブ史上最高額で同選手の保有権を買い取っている。

次々と有望株を輩出! ポルトガルの強豪・ベンフィカの放出選手移籍金ベスト10

2位-アクセル・ビツェル(⇒ゼニト・サンクトペテルブルク)

放出当時の年齢:23

ポジション:MF

放出時期:2012年夏

移籍金:4000万ユーロ(約52億円)

現所属クラブ:ボルシア・ドルトムント

 昨夏に行われたワールドカップ・ロシア大会でベルギー代表の中盤を支え、史上最高タイの3位入りへ貢献したアクセル・ビツェルは、ゼニト・サンクトペテルブルクへ加入する。その後、一時はユベントス移籍間近に迫っていた時期があったものの、2017年冬に中国スーパーリーグへ移籍する。

ただ昨夏に再び欧州へ復帰。ボルシア・ドルトムントでは今季ここまで37試合で先発出場を果たすなど、中盤における貴重な戦力となっている。

次々と有望株を輩出! ポルトガルの強豪・ベンフィカの放出選手移籍金ベスト10

1位-エデルソン・モラレス(⇒マンチェスター・シティ

放出当時の年齢:23

ポジション:GK

放出時期:2017年夏

移籍金:4000万ユーロ(約52億円)

現所属クラブ:マンチェスター・シティ

 足元の技術に定評のあるエデルソン・モラレスは、2015年にリオ・アヴェから加入すると、加入1年目の終盤から正守護神に定着。チリ代表GKクラウディオ・ブラーボのパフォーマンスに満足していなかったジョゼップ・グアルディオラ監督の熱望もあり、マンチェスター・シティに加入する。そのマンチェスター・シティでは昨季にプレミアリーグ優勝を成し遂げるなど、充実したキャリアを過ごしている。

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