毎年のように有望な若手選手をビッグクラブに輩出しているオリンピック・リヨン。選手のスカウティングと育成能力に関しては欧州随一と言えるだろう。

GK:ウーゴ・ロリス
現所属:トッテナム・ホットスパー
ロリスは2012年にリヨンからトッテナムに加入した。ニースで活躍を見せていたロリスにはリヨン以外にもミランやトッテナムが興味を示していたが、レギュラーの確約などもありリヨン移籍が決まった。
移籍以降は期待通りの活躍を見せ、2008/2009シーズンは27失点16クリーンシートと数字面でも満足な成績を残した。この年のリーグ最優秀GK賞とリーグ最優秀選手賞にノミネートされている。

RSB:二コラ・ヌクル
現所属:トリノ
リヨンは左サイドバックを多数輩出してきたが、右サイドバックは比較的良い人材に恵まれていないのが現状だ。そこで、本職はCBであるヌクルを右サイドバックとしてこのリストに加えた。
ヌクルは2016年にマルセイユからリヨンに加入。しかし、ムクタル・ディアカビとのポジション争いに敗れ、2シーズンでリーグ戦13試合の出場にとどまった。それでも2017年にトリノへ移籍すると狩猟として活躍を見せている。

CB:デヤン・ロブレン
現所属:リバプール
ロブレンはディナモ・ザグレブから2010年にリヨンに加入した。1シーズン目こそ出場機会は少なかったが、2シーズン目以降はそれを増やし、クリスやパブ・ディアカテらとともに最終ラインからチームを支えた。サイドバックとして起用されることもあったが、その試みは失敗に終わっている。
2013年にサウサンプトンに引き抜かれたロブレンはプレミアリーグにも抵抗できることを証明。1年後にリバプールに引き抜かれ、リバプールではチャンピオンズリーグ(CL)優勝など、多くを勝ち取っている。

CB:サミュエル・ユムティティ
現所属:バルセロナ
リヨン下部組織出身のユムティティは2011年にトップチームに昇格。ロブレンの後釜として最終ラインからチームを支える存在となった。5シーズンに渡ってディフェンス陣の中心としてリヨンで活躍を続けた。
リヨンで実績を残したユムティティは引き抜かれる形で2016年にバルセロナに加入。貴重な左利きのCBとして重宝された。しかし、負傷の影響や同じ左利きのクレモン・ラングレといったライバルの加入により、スタメン争いは苛烈を極めている。

LSB:フェルランド・メンディ
現所属:レアル・マドリード
2017年にル・アーブルからリヨンに移籍したメンディはすぐさまそのポテンシャルを見せつけた。
そのメンディは今夏の移籍市場でマドリードへ移籍。31歳となったブラジル代表DFマルセロの後釜としては十分すぎる人材だ。

DMF:ミラレム・ピアニッチ
現所属:ユベントス
メスでプロとしてのキャリアをスタートさせたピアニッチは2008年にリヨンに加入。リヨンではゲームメイカーとして活躍。CLのマドリード戦など、重要な試合でのゴールも印象的だった。
そのピアニッチに目を付けたローマが2011年夏の移籍市場で獲得。ローマでも不動のゲームメイカーとしてチーム支えた。2ケタアシストがアベレージになるほどの活躍だった。現在は2016年からプレーしているユベントスで活躍。チームに最も欠かせない選手の1人となっている。

CMF:タンギ・エンドンベレ
現所属:トッテナム・ホットスパー
2017年にアミアンからリヨンに加入したエンドンベレは正確なパス、スピード、ドリブルを武器にすぐさまリヨンの主力選手となった。
今夏の移籍市場でトッテナムに移籍したエンドンベレ。同クラブが1年半ぶりに敢行した補強は大成功と言えるだろう。長期的にトッテナムを支える選手になれるはずだ。

CMF:コランタン・トリッソ
現所属:バイエルン・ミュンヘン
リヨン下部組織出身のトリッソは2014年にトップチームに昇格。1年目から中盤の主軸として活躍し、2016/2017シーズンのヨーロッパリーグ(EL)ベスト4進出にも大きく貢献した。
多くのビッグクラブがトリッソに注目したが、獲得に成功したのはバイエルン。バイエルンが獲得に最も資金を費やした選手となった。現在24歳、まだまだ成長の見込める選手だ。

FW:アントニー・マルシャル
現所属:マンチェスター・ユナイテッド
リヨンの下部組織から2012年にトップチーム昇格を果たしたマルシャル。しかし、1シーズンを過ごすと、すぐにモナコへと移籍している。
モナコでは目を見張る活躍とは言わなかったが、ユナイテッドがその将来性を見込んで獲得。

FW:カリム・ベンゼマ
現所属:レアル・マドリード
リヨン下部組織で、その才能を見せつけていたベンゼマは2005年にトップチームデビュを飾った。2006/2007シーズンからは、チーム不動のストライカーとして活躍。リーグ7連覇にも大きく貢献している。
2009年に引き抜かれる形でマドリードに加入したベンゼマは、移籍当初はフィットできず、ゴンサロ・イグアインにスタメンの座を明け渡していた。しかし、2010/2011シーズンからは本領を発揮。イグアインが手術を受けたこともあり出場機会を増やすと、15ゴールの活躍。以降は主力選手として活躍を続けている。

アレクサンドル・ラカゼット
現所属:アーセナル
リヨン下部組織出身のラカゼットは2010年にトップチームに昇格。オセール戦でプロデビューを果たすと、徐々に力をつけて不動のストライカーに。2014/2015シーズンは27得点を挙げ、リーグアン得点王、リーグアン最優秀選手賞に輝いた。
その活躍ぶりには多くのクラブが注目し、2017年にアーセナルが獲得に乗り出し移籍。