今夏の移籍市場でバイエルン・ミュンヘンにレンタルで移籍したフィリペ・コウチーニョ。同選手の獲得に1億6000万ユーロ(約208億円)の移籍金を費やしたバルセロナだったが、十分な戦力にはならず、わずか1年余りでクラブを離れることとなった。
バルセロナのコウチーニョ獲得を成功と感じている人は少ないだろう。カンテラから若手を育て上げ、トップチームで活用してきたバルセロナだが、近年は経済力に物を言わせた補強が目立っている。そこで今回は、バルセロナが犯した5つの失敗補強をご紹介する。

フィリペ・コウチーニョ
2018年冬の移籍市場でバルセロナがリバプールから獲得したコウチーニョ。約208億円という移籍金が発生したとされ、移籍市場を大きく賑わせた。
ただ、コウチーニョは移籍金に見合うだけの活躍を見せることはできず、定期的にサポータからの批判の的に。
結局、今夏の移籍市場でバイエルン・ミュンヘンにレンタルで加入することが決まった。契約には買い取りオプションが付帯されており、完全移籍を勝ち取ることが目標となるだろう。

イブラヒム・アフェレイ
下部組織からプレーしたPSVアイントホーフェンで頭角を現し、2011年にバルセロナに加入したアフェレイ。しかし、バルセロナでは苦労することになった。
バルセロナでは度重なる負傷の影響もあり、出場機会は激減。シャルケ、オリンピアコスとレンタル移籍を繰り返し、2015年にストーク・シティへ完全移籍した。
今夏に古巣PSVへの復帰を果たしたアフェレイ。ケガに悩まされ続けたキャリアを、古巣で挽回することができるだろうか。

アレクサンドル・ソング
2012年にアーセナルから加入したソング。CBもこなせるユーティリティなMFとして獲得されたが、どのポジションにおいてもクオリティが不足していることが発覚した。
特に、スピード面と先見性のなさは命取りとなり、チームメイトとかみ合わない場面が散見した。2013年のリーグ優勝時に、トロフィーを掲げようとした際にチームメイトがエリック・アビダルを支持し、何とも言えない雰囲気になったのを覚えている人も多いのではないだろうか。

アルダ・トゥラン
2015年にアトレティコ・マドリードからバルセロナに加入したトゥラン。移籍金は3400万ユーロ(約40億1000万円)に上った。
すでにラ・リーガで実績を残していたトゥラン。ベテランの域に突入したアンドレス・イニエスタの代役としての活躍が期待されたが、期待外れと評価されるのは致し方ないだろう。
イスタンブール・バシャクシェヒルに長期レンタル中であるが、バルセロナが保有権を持ち続けているトゥラン。ただ、バルセロナでのキャリアはほぼ終わりかけている。

ズラタン・イブラヒモビッチ
アヤックス・アムステルダムで頭角を現し、その後もユベントス、インテルと着実に成功を続けたイブラヒモビッチ。バルセロナは2009年に彼を獲得した。
移籍初年度はチームにフィットし、開幕から5戦連続ゴールを決めるなど大活躍だったイブラヒモビッチ。ただ、シーズン後半は負傷によりパフォーマンスを落とした。
決定的だったのは、のちに明かされたジョゼップ・グアルディオラ監督との確執。バルセロナ退団以降も「最悪ではないが、最も幼稚な監督」と語るなど、同監督を批判している。