先日投稿したコラムでサッカーという素晴らしいスポーツから生まれた選手たちの絆をご紹介した。(参照:ポグバ&ディバラ、イブラ&マクスウェル…仲良しサッカー選手たち!)
しかし、この激しいスポーツから生まれるのは綺麗な友情だけではない。
今回は犬猿の仲のサッカー選手たちをご紹介する。

キエッリーニ & フェリペ・メロ
2009年と2011年の間にユベントスでチームメイトだったジョルジョ・キエッリーニとフェリペ・メロ。ただ、当時からずっとお互いのことが気に食わなかったようだ。
キエッリーニは出版した本でブラジル人のことをこんなふうに語る。「最低の男だ。雰囲気を壊す人物であるということを何度もクラブのフロントに報告した。僕は誰とでも仲良くなれるタイプだと思っていたけど、彼は何度も私の我慢の限界を遥かに超えてきた」。
しかしフェリペ・メロはキエッリーニの言葉を全て否定し、逆に彼を口撃した。「本でこういったことを書くのは簡単だが、なぜ正面から俺に言わないんだ?君が卑怯者だからだ。俺がガラタサライに移籍し、ユベントスをチャンピオンズリーグから去らせたことを未だに怒っているのか?…(2013年12月に行われたグループステージ戦の話)」と火に油を注いでいる。

イブラヒモビッチ & マテラッツィ
インテル時代のズラタン・イブラヒモビッチとマルコ・マテラッツィは両者ともにリスペクトをされていた選手ではあるが、それと同時にキレやすいタイプでもあった。チームメイト間で争いが起きれば、リーグ戦に大きな影響を与えるだろう。
しかし、ともにプレーしていた3年間は(2006年~2009年)お互い我慢することができたようだ。
2010年11月14日に行われたミラノダービーで、とある事件が起きた。イブラヒモビッチは試合中にテコンドー(足技中心の格闘技)の技をマテラッツィに見舞ったのだ。彼は当時を振り返り以下のように語っている。
「前半にマルコ(マテラッツィ)から酷いファールを受けて頭にきた。この瞬間を4年前から待っていた」

セルヒオ・ラモス & ロブレン
リバプールのデヤン・ロブレンとレアル・マドリードのセルヒオ・ラモスはお互いに敵意を隠さずに舌戦を繰り広げた。
ロブレンはラモスに対して「レベルの低い選手」と何度も繰り返した。そして、ラモスは多くのインタビューで自分が彼よりも優れているとアピール。2人のピッチ外での激闘は大きな話題となった。
2人の喧嘩のきっかけは2017/2018シーズンのチャンピオンズリーグ決勝戦。マドリードがリバプールを下し、その後に行われた「2018年のザ・ベスト・FIFAフットボールアウォーズ」ではラモスがベストDFの1人に選ばれたのだ。
そのことに対してロブレンは「あいつは俺よりもミスが多い。評価されているのはレアル・マドリードでプレーしているからだ。
そして、2018年11月に行われたUEFAネーションズリーグで2人の再戦が実現した。クロアチア代表が勝利し、試合後ロブレンはライブ配信でスペイン代表とラモスに対する多くの侮辱を口にした。

エブラ & スアレス
パトリス・エブラとルイス・スアレス。元マンチェスターユナイテッドのDFと元リバプールのFWはイングランドで1シーズンに2~3回対戦していたが、ある出来事がきっかけで2人の関係は悪化した。
2011年12月に行われた試合中にスアレスはエブラのことを「Negrito(黒人)」と人種差別的に8回も呼んだ。スアレスは試合後に「悪気は無かった」とメディアの前でアピールしたが、8試合の出場停止処分を受けている。
これがきっかけとなり、5年以上も2人はSNS上などでやりあっていたが、現在は仲直りしている。それを伝えたのはエブラ自身だ。「怒りから何も生まれない。スアレスはトップスター。9番を背負う選手の中で世界一だ」
果たしてこの言葉は本音なのだろうか?