飲酒運転は世界中どこの国でも大きな問題である。この罪を犯すほとんどの人が「これぐらい飲んでも大丈夫」と思っていることがよく言われているが、この行為によって多くの人の命が危険に晒されることは、誰もが自覚しなければならない。
プロサッカー選手の中にも、クラブの厳しい規則にもかかわらず飲酒運転し、この深刻な問題の重要性を理解していない人が存在する。
今回は、飲酒運転で運転免許停止や免許取り消しの処分を受けたサッカー選手をまとめよう。

ブロゾビッチ
今週末(2020年7月10日の深夜)セリエAインテル所属のMFマルセロ・ブロゾビッチが、自身の所有するロールス・ロイス・カリナンを運転していたところ、警察官に止められた。『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が報じた。
ブロゾビッチが止められた理由は、赤信号を無視したことだった。しかし、アルコール検査も実施したところ、彼からは基準値を超えるアルコールが検出された。さらには、車にドイツのナンバープレートがついていたことが問題となり、運転免許が取り消されることになったという。どのくらい運転ができないか、期間についてはまだ明らかにされていない。
警察による罰金処分はもちろんのこと、クラブ側も彼の行動に対し処罰する予定である。現在セリエAではユベントスに大きく差をつけられて混乱に陥ってるインテルにとっては、抱える問題がもう一つ増えた。

ベッラッティ
ブロゾビッチと似たようなエピゾードが、パリ・サンジェルマン(PSG)所属のイタリア人MFマルコ・ベッラッティにもあった。2018年11月にパリの環状道路を車で走っていたベッラッティは警察官に止められ、飲酒運転していたことで免停となり、数時間逮捕されたという。
PSGは契約に基づき、月給の5%を差し引く処分を下し、クラブのイメージまで汚されたとしてメディアの前での謝罪も命じた。
ベッラッティは謝罪時にこう話している。

ナインゴラン
2017年3月25日に起きた出来事。2018年のロシアFIFAワールドカップ予選ギリシア戦の後、現在カリアリ所属のMFラジャ・ナインゴラン(当時ローマ所属)が、友達の飲み会に参加し飲酒運転をしたと、ベルギーのメディア『Nieuwsblad』が報じた。1,600ユーロ(約21万円)の罰金が命じられ、1ヶ月間の免停処分を受けている。
ナインゴランはこう釈明している。「僕は運転していませんでした。運転手の隣の席に座っていました。ただ、車がパンクしてしまい、友達が歩いて助けを求めに行った時、運転席に座っただけです」
実際にナインゴランが運転していたかどうかは分からないが、警察が現場に着いた時点で運転席に座っていたこと、そして彼から基準値を超えるアルコールが検出されたことは事実だ。

ヤヤ・トゥーレ
2016年11月28日、当時マンチェスター・シティ所属のMFヤヤ・トゥーレ(現在無所属)が、スピード違反によって警察官に止められ、飲酒運転であったことが明らかになった。
12月3日にトゥーレは裁判で、意図的にアルコールを摂取していないと説明したが、裁判官は彼に18か月間の免停を科した。
判決についてトゥーレはこう語っている。「私のことを知っている人は宗教的な理由でアルコールを飲まないことがわかっているはずです。

ビダル
最も際立ったサッカー選手の飲酒運転に関わる事件は、バルセロナのMFアルトゥーロ・ビダル(当時ユベントス)が起こした事故だろう。地元のチリで開催されていたコパ・アメリカ2015に参加していた彼は、オフの日の2015年6月16日に妻とフェラーリに乗り、交通事故を起こした。
幸いなことに妻共に軽症で済んだが、ビダルからは基準値を上回るアルコールが検出され、警察の取り調べを受けた。その後彼は会見を行い、涙を流しながら謝罪している。
「僕のせいで交通事故が起きました。妻と多くの人を危険にさらしました。本当に後悔していて、恥じています。しかし、私にできることは謝罪をすることだけです」
ビダルは運転免許取り消しとなった上、事故に関する調査のためミラノにあるチリ領事館に毎月1回足を運び、取り調べに協力することを命じられた。