日本代表は8日、FIFAワールドカップ・カタール大会のアジア最終予選・サウジアラビア戦で0-1と黒星を喫した。この一戦では、試合中にかつて日本代表で活躍していた前園真聖氏がセルティックに所属するFW古橋亨梧(26)の起用法について言及したことが話題を呼んでおり、英紙『デイリー・レコード』も同氏のツイートを引用していた。
古橋亨梧はヴィッセル神戸在籍時に前線2トップの一角でゴールを量産。今夏にスコティッシュ・プレミアシップ(スコットランド1部)の強豪セルティックへ完全移籍すると、新天地で早速好パフォーマンスを発揮している。その中、8月末に行われたレンジャーズとのダービーマッチでは左サイドのポジションで先発出場。ただ、セルティックを率いるアンジェ・ポステコグルー監督は試合後のインタビューで「キョウゴを中央の位置で起用すべきだった」というコメントを残していた。
しかし、森保一監督は先月2日開催のカタールW杯アジア最終予選・オマーン戦で古橋亨梧を先発起用せずベンチに置くと、後半途中からサイドで起用。そしてサウジアラビア戦でもオマーン戦と同様の起用をしているが、前園真聖氏は「古橋をサイドではなくゴールに近いポジションで使わないのかな…」とツイート。日本のサッカーファンの共感を呼んでいたほか、スコットランドの現地紙『デイリー・レコード』も同氏の言葉をもとに森保一監督の采配を批判していた。
この『デイリー・レコード』の報道を受けて、前園真聖氏は9日に再び自身のツイッターアカウントを更新。「英国メディア『DailyRecord』に僕のツイートが取り上げられてるみたいですね。とてもありがたいことだけど、日本の英雄でもなければ怒ってもいないしなぁ~。そもそもサッカーの母国は僕のことなんかまったく知らないと思うけど… いや、もしかして、ワイドナショーでも観てるのか!?」と投稿し、複雑な心境を明かしている。
これには、日本のサッカーファンから「ゾノさんは英雄ですよ!」、「選手として凄かったですよ!」と同氏の経歴を称える声が上がっているほか、「前園さんみたいなOBが発信することは日本サッカーのために必要」と今後も日本サッカーに対する提言を続けてほしいという主旨のコメントも寄せられている。
なお、日本代表は3試合を終えて1勝2敗と勝ち点3の獲得にとどまっており、3戦全勝のオーストラリアやサウジアラビアからすでに6ポイント差をつけられている。12日に強豪オーストラリアとの一戦を控える中、引き続き古橋亨梧の起用法に焦点が集まる。