日本時間5月29日、2022/23シーズンのプレミアリーグが終了。日本代表MF三笘薫の所属するブライトン・アンド・ホーブ・アルビオンは、同シーズン突出した成績を挙げ、6位でクラブ史上初のヨーロッパリーグ(EL)出場を決めた。

若手選手の活躍も目覚しかったブライトン。5月25日第32節のマンチェスター・シティ戦でMFフリオ・エンシソ(19歳)が決めたスーパーゴールにより、10代選手が決めたゴール数が11に。「21世紀、プレミアリーグの10代選手がシーズンで最も多くのゴールを決めたチームトップ3」にランクインしている。

ここではその「21世紀、プレミアリーグの10代選手がシーズンで最も多くのゴールを決めたチームトップ3」を紹介しよう。

プレミアリーグ、10代選手によるチーム得点ランキング【21世紀】

3位タイ:ブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン

11ゴール(2022/2023シーズン)

前述の通り11ゴールで3位タイにランクインしたのは、2022/23シーズンのブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン。ゴール数の内訳は、アイルランド代表FWエヴァン・ファーガソン(18歳)が6ゴール、パラグアイ代表MFフリオ・エンシソ(19歳)が4ゴール、U-20アルゼンチン代表MFファクンド・ブオナノッテ(18歳)が1ゴールだ。同シーズンでブライトンは、クラブ歴代最高順位である6位フィニッシュに加え、クラブ初のEL出場権獲得に成功。歴代最高得点数である72得点も記録しており、これは同シーズンプレミアリーグで4位の記録となっている。

プレミアリーグ、10代選手によるチーム得点ランキング【21世紀】

3位タイ:マンチェスター・ユナイテッド

11ゴール(2019/2020シーズン)

同じく11ゴールで3位タイとなっているのは、2019/20シーズンのマンチェスター・ユナイテッドだ。ゴール数の内訳は、元イングランド代表FWメイソン・グリーンウッド(当時18歳)の10ゴールと、元U-20イングランド代表DFブランドン・ウィリアムズ(当時19歳)の1ゴール。両選手ともユナイテッドのアカデミー出身選手だ。グリーンウッドの10ゴールは、プレミアリーグにおいて18歳で2桁得点を決めた3選手目として記録されている。

同シーズンのユナイテッドは、前半戦8位で折り返すも後半戦は大きく盛り返し、2年ぶりにUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得した。グリーンウッドはそれ以降も活躍を続け、2020/21シーズンに自身通算16ゴール目を決めると、ユナイテッドの10代選手でプレミア最多得点記録を更新。

その後の活躍も大いに期待されたが、2021/22シーズン中に暴行等の容疑で逮捕されると、クラブから一切の試合出場とトレーニング参加を停止され、2022/23シーズン終了時点でもまだサッカー界に姿を見せていない。

一方のウィリアムズは、2021/22シーズンにノリッジ・シティへ1年間のローン移籍。2022/23シーズンはユナイテッドに戻っているが、トップチームでの出場機会は得られていない。

プレミアリーグ、10代選手によるチーム得点ランキング【21世紀】

2位:マンチェスター・ユナイテッド

16ゴール(2004/2005シーズン)

2位は16ゴールを決めた2004/05シーズンのマンチェスター・ユナイテッド。当時18歳だった2名の選手によって達成された。1人は、後にバロンドール賞(世界年間最優秀選手賞)を5回受賞するポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドの5ゴール。もう1人は、同シーズン「彼がゴールを決めるとチームは必ず勝つ」というジンクスがあった元イングランド代表FWウェイン・ルーニーの11ゴールだ。

前2003/04シーズン、10代選手の移籍金としては当時イングランド史上最高額でユナイテッドに加入したロナウドは、アレックス・ファーガソン監督のもとで成長を続けた。2006/07シーズンには史上初となるPFA年間最優秀選手賞、FWA年間最優秀選手賞、ファンの投票による年間最優秀選手賞の三冠を達成。2007/08シーズンにはリーグとCLの得点王に輝き、同大会の優勝に大きく貢献した。

ルーニーは、同シーズンおよび翌2005/06シーズン、チーム最多得点数とPFA年間最優秀若手選手賞を2年連続で受賞。2023年現在はメジャーリーグサッカー(MLS)のD.C.ユナイテッドで監督を務めている。両選手はユナイテッド黄金時代の得点源としてチームを牽引し、2006/07シーズンからリーグ3連覇を果たした。

さらに2007/08シーズンにはCL優勝を果たし、ユナイテッドを欧州ナンバーワンクラブへと導いた。

プレミアリーグ、10代選手によるチーム得点ランキング【21世紀】

1位:ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン

17ゴール(2012/2013シーズン)

1位は2012/13シーズン17ゴールを決めたウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(WBA、現在2部)。この記録は、なんと、当時19歳のベルギー代表FWロメル・ルカク1人によって達成された。前2011/22シーズンに「ディディエ・ドログバ2世」と喩えられ、念願のチェルシー移籍を果たしたルカクだったが「移籍金に見合わない活躍」と批判が殺到。その翌シーズンにWBAで実力を見せつけたルカクのゴール数は、チェルシーのどの選手よりも多かった。

この得点でWBAは、歴代最高順位であるリーグ8位を記録。以降ルカクは、エバートンやマンチェスター・ユナイテッドに移籍し、24歳と322日で外国人史上最年少となるプレミアリーグ100得点を記録した。代表ではEURO2020予選でベルギー史上初の通算50ゴールを達成している。

2022/23シーズン、チェルシーからインテル(セリエA)にローン移籍したルカクは、怪我で長期離脱を余儀なくされるも、リーグ戦9ゴール5アシストと翌CL出場権獲得に貢献。今シーズンのCL本戦では出場機会が限られながらも3ゴールを決め、決勝進出に貢献。CL決勝でインテルは、6月11日にマンチェスター・シティと対戦する。

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