全日程の半分を消化しシーズンを折り返した2023明治安田生命J1リーグ。後半戦に突入した第18節(6月24~25日)では、優勝争いや残留争いがますます熾烈になることを予感させる試合が繰り広げられた。
ここでは、そんなJ1第18節で活躍した選手たちをベストイレブン形式で紹介していく。

GK:朴一圭(サガン鳥栖)
1-5で敗れた開幕戦でのリベンジに成功し、スコアの上では大差がついた今第18節サガン鳥栖の対湘南ベルマーレ戦(6-0)。しかし、鳥栖にとって危ない場面が少ない試合ではなかった。数々のピンチをことごとく救ったのがGK朴一圭だ。至近距離からのヘディングや一対一など、2トップを軸に攻めたてる湘南の前に立ちはだかり、無失点勝利に大きく貢献した。

DF:エンリケ・トレヴィザン(FC東京)
第17節後の6月16日に就任したピーター・クラモフスキー新監督のもと巻き返しを狙うFC東京は、今第18節で名古屋グランパスと対戦。3連敗のなか迎えた上位との対戦だったが、2-0と勝利を飾り新体制の滑り出しとしては上場の結果を得た。そんな貴重な勝利に、DFエンリケ・トレヴィザンは攻撃的な守備で魅せた。前方やボールを受けに降りるFWに対して、激しい守備で名古屋の速い攻撃を許さず。さらに積極的なパスカットから持ち上がり、そのままミドルシュートを放つなど見せ場を多く作った。

DF:麻田将吾(京都サンガ)
第17節にようやく連敗を脱した京都サンガ。ホームに横浜FCを迎えた今第18節は、中盤まで五分五分の攻防が続いていたが、終盤に入っていく74分に先制点を与えてしまい、京都にとっては厳しい展開となった。しかし、DF麻田将吾の狙いすましたヘディングで同点に追いつくとその勢いで一気に逆転し、見事な連勝を果たしている(2-1)。麻田にとって嬉しいJ1初ゴールは、チームが逆転勝利を挙げる大きなきっかけとなった。

DF:黒川圭介(ガンバ大阪)
5月末以降ようやく不調から脱したガンバ大阪は、今第18節で鹿島アントラーズと対戦。2-1と接戦をものにした試合で、序盤から精度の高いクロスや縦への仕掛けでチャンスメイクしたのがDF黒川圭介だ。

MF:香川真司(セレッソ大阪)
北海道コンサドーレ札幌のホームに乗り込み、4ゴールを挙げて大勝を収めた今第18節のセレッソ大阪(4-1)。攻撃陣の躍動ぶりが目立つなか、MF香川真司も安定感抜群のプレーで存在感を示した。痒い所に手が届くポジショニングで広範囲に顔を出し攻撃のリズムを作ると、極めつけは攻勢に出ている札幌の戦意を削ぐ4ゴール目をマーク。ベテランらしい働きで連勝に貢献した。

MF:喜田陽(セレッソ大阪)
第17節ではヴィッセル神戸を破り、上位勢を猛追するセレッソ大阪。今第18節はリーグ屈指の攻撃力を誇る北海道コンサドーレ札幌を相手に、4ゴールを挙げ大勝している(4-1)。そんな試合において、MF喜田陽は90分間を通して高いパフォーマンスを発揮した。こぼれ球に素早く反応して弾丸ミドルで3点目をもたらし、さらに終盤には精度の高いロングボールで4点目の起点にもなった。2点に絡む活躍で勝利の立役者となった。

MF:山口蛍(ヴィッセル神戸)
第17節(6月10日対セレッソ大阪1-2)で、第9節(4月22日対横浜F・マリノス2-3)以来となる敗北を喫したヴィッセル神戸。しかし、今第18節のアビスパ福岡戦では3-0と危なげなく勝利を飾った。試合中、魅せるプレーを連発したのがMF山口蛍だ。巧みなボールコントロールや華麗な落としで攻撃に絡み、2点目に繋がる活躍も見せた。

MF:西村拓真(横浜F・マリノス)
サンフレッチェ広島との上位対決に臨んだ今第18節の横浜F・マリノス。1-0と競った試合の中、終盤まで豊富な運動量で攻守に貢献していたのがMF西村拓真だ。今節もトップ下に入り、前線からのプレスや決定機の創出に躍動。貴重な先制点のきっかけとなるボール奪取に絡むなど、チームの5連勝に貢献した。

FW:加藤陸次樹(セレッソ大阪)
リーグ屈指の攻撃力を誇る北海道コンサドーレ札幌を相手に、お株を奪うような激しい攻撃でこれを破ったセレッソ大阪(4-1)。なかでも、FW加藤陸次樹の活躍は大きかったと言えよう。鋭いクロスで早々の先制点をアシスト。さらにわずかな隙を見逃さず、こぼれ球を拾って強烈なミドルシュートを叩き込みゴールもマーク。1ゴール1アシストの活躍で勝利に大きく貢献した。今季はスタメン出場の少ない加藤だが、今節の活躍で次節以降は波に乗れることだろう。

FW:ディエゴ・オリヴェイラ(FC東京)
3連敗の末、監督交代にまで至ったFC東京。新体制の初陣となった今第18節だが、FWディエゴ・オリヴェイラの安定感は微塵も揺るがないものだった。堅守の名古屋を相手に、技ありの振り向きざまシュートで先制点をマーク。後半にはピンポイントのクロスに頭で合わせ2点目も挙げた。

FW:小野裕二(サガン鳥栖)
開幕戦の大敗(対湘南ベルマーレ1-5)から約4ヶ月。同じ対戦相手に大勝を収めた今第18節のサガン鳥栖(対湘南ベルマーレ6-0)。そんなリベンジマッチで、FW小野裕二はハットトリックを果たす活躍で鳥栖に勢いをもたらした。先制点、2点目のボレー、PKといずれも丁寧に蹴り込み湘南を圧倒。これで鳥栖は7戦負けなし。開幕戦の雪辱を果たし、後半戦に向けて勢いをつける勝利となった。