現在10位の千葉にとって、暫定的ではあるものの勝てばプレーオフ圏内に進出できる大事な一戦。
双方にとって負けられない一戦となる試合に向けて、千葉の小林慶行監督は次のように意気込みを語った。

アウェー戦を支えたサポーターの声援
ーベガルタ仙台戦(2-0)はタフな試合でした。勝利の要因を教えてください。ブラウブリッツ秋田戦(第11節1-2)後にも関わらず強いメンタリティを示しながら得点することができて、そして守り切れたことが要因として大きいです。また、アウェーにあれだけのサポーターの方々が駆けつけてくださり、声を枯らしながら自分たちの背中を押し続けていただいたことも力になりました。
とくに2点目は偶然的に起こったものではなく「常に前を向く」という自分たちの意識が共有されていたから取ることができたと思っています。守備面では敵陣でボールを奪う回数を増やすという狙いを持っていますが、それは同時に自分たちが失ったボールを再びすぐに奪い取るという狙いにも繋がっているものです。自分たちはその部分を積み上げている最中なので、それがしっかりと得点に繋がりました。
後半は自陣に押し込まれることも多かった。それでも泥臭く最後のゴール前でCBメンディ(メンデス)とDF久保庭(良太)中心にゼロにできたことはポジティブですし、選手たちもあの状況でどのようにプレーするべきかは整理できていたと思います。
ー仙台戦での勝利は、ハードワークな戦術を実行する選手たちの士気を保つためにも重要でしたか?
勝つことが重要なのは千葉に限らずどこのプロチームでも変わりません。

「自分たちの形を大事にしたい」
ー次戦の相手となるいわきFCの印象はいかがですか?昨年(2023シーズン)よりもボールを繋ぐサッカーになっています。けれど、やはりいわきの武器はクラブ創立当初から掲げられてきたハードワークの部分だと思っています。タフな試合になることが予想されるなかで、もちろん戦術はありますが、そのなかでも自分たちがハードワークという根本的な部分で相手をどれだけ上回ることができるかを大事に準備していきたいです。
ーいわき戦の次は、中2日で横浜FCとの試合があります。上位チームとのタフな連戦となりますが、ターンオーバーや交代などについては考えていますか?
目の前の1試合に対して100パーセントを出していくことの連続ですので、まずはいわき戦にしっかりとパワーを出すことしか考えていません。戦術的な交代はもちろんあるかもしれませんが、自分たちの形を大事にしたいという気持ちが一番にあります。
仙台戦も勝つことはできましたが、後半の戦いでいえば自分たちは我慢し続けてもぎ取った勝ち点3でした。あのような苦しい状況のなかでもっと自分たちにできる策はなかったのかと言われると、その部分はまだ整理している段階です。押し込まれる展開だった仙台戦の後半でも普段からやっていることで相手を上回りたいとは思っていました。その考えがブレてしまうと、チームとしてのパワーが間違いなく落ちていってしまう。相手のメンタリティや戦術を理解したうえでも、自分たちの目指すサッカーをより多くピッチ上で表現できるように戦っていきたいです。
ー相手はプレーオフ圏内のチームです。
もちろん意識していないわけではありません。ただ、そこを敏感に捉えているわけでもありません。どんな相手でも簡単に勝てるわけではなく、リスペクトを持ってスカウティング(分析)して試合に臨んでいます。ただ、間違ってはいけないことは、そのなかでも自分たちのサッカーをどのように表現できるかを大事にして我々は相手に向かっていく準備をしています。
