首位を追う上位勢は、サンフレッチェ広島が名古屋グランパスを下して5連勝を達成し2位へと浮上。このまま連勝街道を突き進み町田を捉えることができるか次節以降さらに注目が集まる。
また、19位サガン鳥栖と20位北海道コンサドーレ札幌の直接対決は、札幌が激しい打ち合いを制して3試合ぶりの勝利を収めた。勝ち点差に開きがあることから順位に変動はなかったが、チームを奮い立たせる勝利になったことは間違いないだろう。
ここでは、そんな第27節で活躍した選手たちをベストイレブン形式で紹介していく。

GK:ポープ・ウィリアム(横浜F・マリノス)
前節では先制しながらもヴィッセル神戸に逆転負けを喫した横浜F・マリノス。第27節は川崎フロンターレを相手に3-1と勝利を収め連敗回避に成功した。序盤からチャンスを多く作られたこの試合、GKポープ・ウィリアムが好プレーを連発した。相手FWマルシーニョやMF家長昭博のシュートをことごとくセーブし終盤までゴールを割らせず、自陣のつなぎでも冷静かつ正確な足元の技術を披露。クリーンシートとはならなかったが、チームに勝利をもたらす原動力となった。- 最終スコア:3-1
- 前節からの順位変動:横浜FM(9位→6位)、川崎(10位→13位)

DF:中野就斗(サンフレッチェ広島)
4連勝で波に乗るサンフレッチェ広島は名古屋グランパスと対戦。2-1と接戦を制して連勝を5に伸ばし順位も2位へと浮上した。後半立て続けの得点で勝利を引き寄せた今節、2点目をアシストしたのがDF中野就斗だ。- 最終スコア:2-1
- 前節からの順位変動:広島(3位→2位)、名古屋(12位→14位)

DF:舞行龍ジェームズ(アルビレックス新潟)
今季初の連勝を狙うアルビレックス新潟はアビスパ福岡と対戦。前半からチャンスを作りながらも仕留めきれず歯がゆい展開の中、均衡を破るゴールをお膳立てしたのはDF舞行龍ジェームズだった。後半開始早々、自陣のエリア付近から正確なフィードを前線へ供給し先制点をアシスト。守備でもクリーンシートに貢献し、チームに連勝をもたらす原動力となった。- 最終スコア:1-0
- 前節からの順位変動:新潟(14位→11位)、福岡(7位→9位)

DF:福田心之助(京都サンガ)
2試合ぶりの勝利を目指す京都サンガはセレッソ大阪と対戦。前半から3ゴールを挙げるなどゲームを優位に進め、結果5-3と勝利を収めた。そんなゲームにおいて、第22節以来となる出場を果たしたDF福田心之助が早速存在感を見せた。2点リードの場面、落としのボールに右足を一閃3ゴール目をもたらすと、後半には丁寧なクロスで4点目をアシスト。1ゴール1アシストと文句なしの働きでチームに勝利をもたらした。- 最終スコア:5-3
- 前節からの順位変動:京都(18位→16位)、C大阪(6位→7位)

DF:望月ヘンリー海輝(町田ゼルビア)
直近は3戦未勝利と失速していた町田ゼルビアはジュビロ磐田と対戦。ここ2試合は無得点という懸念もある中で迎えた1戦だったが、終わってみれば4ゴールを挙げる快勝で4試合ぶりとなる勝利を飾った。この試合、大卒ルーキーDF望月ヘンリー海輝の活躍が光った。序盤からサイドの深い位置を狙う動き出しなど積極的な姿勢を見せると、2点目の場面ではエリア内で足を振りアシストをマーク。- 最終スコア:4-0
- 前節からの順位変動:町田(1位→1位)、磐田(17位→18位)

MF:近藤友喜(北海道コンサドーレ札幌)
第27節で19位サガン鳥栖との大一番に臨んだ北海道コンサドーレ札幌。何としても勝利が欲しいこの1戦で、先制点のきっかけを作ったのがMF近藤友喜だ。推進力を発揮して先制点につながるフリーキックを獲得すると、突破からのクロスでオウンゴールを誘発。さらにエリア内の鋭い切り返しでPKを得るなど持ち味を発揮してチームに3試合ぶりの勝利をもたらした。- 最終スコア:5-3
- 前節からの順位変動:札幌(20位→20位)、鳥栖(19位→19位)

MF:スパチョーク(北海道コンサドーレ札幌)
下位2チームの直接対決となった第27節の北海道コンサドーレ札幌。残留に向けて大一番となるこの1戦で、第17節以来となる出場を果たしたMFスパチョークが魅せた。開始まもない時間帯にセットプレーの流れの中からミドルシュートで先制点をもたらすと、直後には優しい浮き球パスで追加点をアシスト。さらには3点目の場面でも起点となるパスを供給し、見事3ゴールに絡む活躍でホームサポーターの声援に応えた。
MF:マテウス・サヴィオ(柏レイソル)
直近は3戦未勝利と勝ち点が伸び悩む柏レイソルは第27節で片や好調な湘南ベルマーレと対戦。前半はゴールを割れずに苦しむも、後半立ち上がりに先制に成功しそのまま追加点も挙げて2-1と勝利を収めた。今季ここまで7ゴール5アシストと攻撃を牽引するMFマテウス・サヴィオの存在感が今節でも光った。キープ力や推進力はもちろん、先制点の場面では敵陣を切り裂くスルーパスでアシストもマークしチームに勝利をもたらした。- 最終スコア:2-1
- 前節からの順位変動:柏(15位→15位)、湘南(16位→17位)

MF:駒井善成(北海道コンサドーレ札幌)
サガン鳥栖との裏天王山に臨んだ北海道コンサドーレ札幌。両チーム合計8つのゴールが生まれる壮絶なゲームとなった今節、2ゴールを挙げる活躍を果たしたのがMF駒井善成だ。先制直後のチャンスにクロスを頭で合わせて追加点を挙げると、さらにその直後にもこぼれ球をボレーで押し込みゴールをマーク。
FW:ラファエル・エリアス(京都サンガ)
降格圏から抜け出したい京都サンガはセレッソ大阪と対戦。5-3と打ち合いを制して2試合ぶりの勝利を収めた。互いに多くのゴールが生まれた今節、最も目立つ活躍を見せたのはFWラファエル・エリアスだったと言えるだろう。序盤にこぼれ球を押し込んで先制点を挙げると、後半にはクロスを頭で合わせてこの日2点目をマーク。さらにその直後にはシュート性のボールを押し込んでハットトリックを達成し、圧巻の働きでチームに勝利をもたらした。