パルマ所属の日本代表GK鈴木彩艶には、以前からステップアップ移籍の可能性が報じられている。再三にわたりマンチェスター・ユナイテッドが移籍先候補に挙がっているが、DF伊藤洋輝所属のバイエルン・ミュンヘンが関心を寄せているという。


 イタリア人ジャーナリストのグリエルモ・トゥルポ氏は6日、鈴木の去就について「バイエルンのリストに鈴木の名前が載っている」とリポート。「バイエルンは以前から鈴木に目を付けており、ここ数週間、スカウト陣が何度も彼の動向を追うためにやって来るほどだ」と、日本代表正守護神の獲得に向けての動きもあわせて伝えている。また、バイエルンは2025年1月の時点で鈴木に関心を寄せていたというが、現時点でのオファーや交渉の有無には触れていない。

 浦和レッズ下部組織出身の鈴木は、ベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)の正守護神として活躍すると、2024年夏にSTVVからパルマへ完全移籍。ファビオ・ペッキア元監督らのもと、ここまでセリエAほぼ全試合でスタメン出場しているが、チームは2部降格ラインから勝ち点6差の16位と残留争いを強いられている。

 マンチェスター・ユナイテッドからの関心も取りざたされている鈴木だが、同選手とパルマの契約には、2024/25シーズン終了後に4,000万ユーロ(約64億8,000万円)で契約解除が可能となる条項が含まれている模様。バイエルンはここ数年間、契約解除金満額を支払って獲得するケースが相次いでおり、伊藤も契約解除条項の行使によりVfBシュツットガルトから迎え入れている。

 仮にバイエルンがパルマに4,000万ユーロを支払い、鈴木を獲得するとなれば、浦和には連帯貢献金が支払われる。同選手は小学5年生時に浦和のジュニアユースに入団したため、12歳から15歳までの所属で1%、16歳から20歳までの所属で2.5%。4,000万ユーロの3.5%にあたる140万ユーロ(約2億2,700万円)を得る計算になる。莫大な金額であるだけに、鈴木のバイエルン移籍実現を望むファンは多いかもしれない。
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