スポーツ用品大手のミズノ株式会社が5月13日、2025年3月期に記録した連結純利益は152億円で、売上高は2403億円となり、いずれも過去最高を更新したことを発表した。

 同社の決算説明資料では、サッカー用品の売上が前年を上回り、特にスパイクの販売がジュニア層や中高生、大学生を中心に伸長したことが明記されている。
全国高校サッカー選手権においても、ミズノの「モレリアネオ」シリーズが多数着用されており、部活動の現場での支持が企業収益に寄与した構図が読み取れる。

 トップレベルの競技者による発信も業績に影響を与えているようだ。サッカー部門では、DF吉田麻也(ロサンゼルス・ギャラクシー)、MF田中碧(リーズ・ユナイテッド)、MF守田英正(スポルティングCP)、MF旗手怜央(セルティック)らとブランドアンバサダー契約を結び、いずれもモレリアシリーズなどの着用を通じて、競技現場での訴求力を担っている。

 また、2022年からスタートした元スペイン代表DFセルヒオ・ラモス(モンテレイ)との契約も2025年時点で継続中だ。同年4月にミズノはラモスをモデルに起用したライフスタイルコレクション「Techno Safari(テクノサファリ)」を発表。ラモスはサッカー用品に留まらず、ミズノのブランド展開を担う存在として活躍している。

 さらに2025年2月にはポルトガル代表FWジョアン・フェリックス(ミラン)と契約し、「MIZUNO α II JAPAN(ミズノアルファ2)」のプロモーションを展開しているミズノ。2028年3月期にはグローバル売上比率を45%に引き上げる方針を掲げており、海外市場での存在感拡大を進めている。
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