日本代表のMF鎌田大地が所属するプレミアリーグのクリスタル・パレスは、5月18日にFAカップ決勝でマンチェスター・シティと対戦する。会場はロンドンのウェンブリー・スタジアム。


 この一戦は、パレスにとって単なるタイトル争いにとどまらず、クラブの将来を左右する重要な意味を持つ。FAカップを制すれば、パレスにはUEFAヨーロッパリーグ(EL)出場という具体的な成果がもたらされ、欧州の舞台で戦えるという魅力は、選手たちにモチベーションを与えると同時に移籍を思いとどまらせる要因となると考えられている。

 UKメディア『National World』によると、パレスの中核を担うDFマーク・グエイ、MFエベレチ・エゼ、MFアダム・ウォートンにビッグクラブから関心が寄せられ、FWジャン・フィリップ・マテタに対しても移籍の噂が浮上している状況だ。また、オリバー・グラスナー監督にとっても、今後の去就を左右する動機づけとなるのは間違いない。

 2012/13シーズンのプレミアリーグへの昇格以降、パレスは毎年リーグの中位あたりに位置。しかし、FWウィルフレッド・ザハ(シャーロット)に依存するなど(2015-2023)順位表だけでは計れない不安定なシーズンが続いていた。

 FAカップ決勝の相手となるシティには、ここ7試合の直接対決では勝てていないパレス。しかし4月23日に行われたアーセナル戦(2-2)、27日に行われたFAカップ準決勝アストン・ビラ戦(3-0)、さらに5月5日のノッテインガム・フォレスト戦(1-1)と、プレミア上位陣に対して互角の戦いを演じている。

 その勢いと自信はリーグ前半時の降格を恐れていたパレスとは別チームであり、難敵シティーを撃破して優勝を成し遂げる可能性を感じられる集団へと変貌を遂げた。
編集部おすすめ