東南アジアのクラブ王者を決める第1回ASEANクラブチャンピオンシップ2024-25(ショッピーカップ2024-25)の決勝2ndレグが、5月21日にタイのチャーン・アリーナで開催され、ホームのブリーラム・ユナイテッド(タイ)がハノイ公安FC(ベトナム)を延長・PK戦の末に下して優勝した。

 大雨の中で行われた試合は一進一退の攻防の末、2試合トータル4-4(2-2、2-2)となり延長戦に突入。
延長戦でも1点を奪い合って決着がつかずPK戦までもつれ込み、ブリーラムがこのPK戦を3-2で制して初代王者に輝いた。

 決勝に相応しいハイレベルな試合となったが、この試合で主審を務めた高崎航地氏の判定に対しては、ハノイ公安の選手やサポーターから不満の声が上がっている。

 顕著だったのは、ハノイ公安が1点リードで迎えた後半アディショナルタイムのシーンだ。当初はアディショナルタイム4分の表示だったが、試合はアディショナルタイム8分まで続き、ラストプレーのセットプレーでブリーラムが直接フリーキックを決めて、土壇場で同点に追いついた。

 その直前のプレーでは、ハノイ公安のカウンターに繋がる絶好のチャンスがあったが、主審はブリーラムのファウル判定を優先してプレーを止めた。もしファウルを流していれば、おそらくブリーラムのゴール前まで迫ることができたはずであり、この時もハノイ公安の選手たちが判定に猛抗議していた。

 その後もハノイ公安のボールとなるはずのスローインが相手ボールとなる誤審があり、結果的に、これが後半アディショナルタイムのラストプレーに繋がるブリーラムのチャンスを間接的に作り出すことになった。

 試合後、ハノイ公安のMFグエン・クアン・ハイは、タイメディアのインタビューで日本人主審のジャッジに対する不満を露にし、「我々は全力を尽くして戦った。これは誇れることだ。しかし、審判の判定、特に後半の一連の判定には納得していない。不利な判定が度々あった。アディショナルタイムも表示より長く、我々を混乱させた。
しかし、それもサッカー。審判の判定を受け入れ、尊重しなくてはならない」と語った。

 ベトナムメディア『VTC』は、「理解しがたい判定でハノイ公安の勝利が盗まれた」と報じ、『Dan Viet』は「この試合で少なくとも4回の不公平な判定があった」と紹介した。
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