アメリカの「ブルックス ブラザーズ(Brooks Brothers)」が現地時間7月8日、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請したと複数の海外メディアが報じた。近年はオフィスファッションのカジュアル化などを背景に業績が低迷しており、新型コロナウイルスの流行が追い打ちを掛ける形となった。

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 複数の現地メディアによると、ブルックス ブラザーズは経営破綻する前は再建を目指し、アメリカ国内の約250店のうち不採算が続く約50店の閉店を決定したほか、工場の閉鎖や身売りを検討。今年5月には投資会社ゴードン・ブラザーズ(Gordon Brothers)から2000万ドルの担保付き融資を受け、手元資金の確保に動いていた。買収には「バーニーズ・ニューヨーク(Barneys New York)」を買い取ったオーセンティック・ブランズ・グループ(Authentic Brands Group、以下ABG)とサイモン・プロパティ・グループ(Simon Property Group)が手を組み、買い手候補に名乗りをあげているという。

 ブルックス ブラザーズは1818年にヘンリー・サンズ・ブルックスがニューヨークで創業し、アメリカで初めて既製品のスーツを販売。2001年以降はブランドを買収したイタリアの実業家クラウディオ・デル・ヴェッキオ(Claudio Del Vecchio)が経営の実権を握っている。

 日本には1979年に上陸し、アメリカ以外では初となるフラッグシップストアを青山通り沿いの青朋ビル内に出店。

なお、青山店は周辺エリアの再開発に伴い8月30日をもって一時閉店することが決まっており、9月4日には表参道エリアに新店舗の出店を計画している。

【上陸200周年を記念】昨年は「ブルックス ブラザーズ」日本で初のショー開催、日米つなぐ野球がテーマに[[https://www.instagram.com/p/CCYvt9SpOL_/]]