米国株式市場はまちまち。ダウ平均は37.83ドル高の39,043.32ドル、ナスダックは87.87ポイント安の16,177.77で取引を終了した。


2カ月連続で予想を上回った2月の消費者物価指数(CPI)を巡る判断が分かれ、寄り付き後、まちまち。その後、長期金利の上昇に伴うハイテクの売りに拍車がかかり、相場全体の重しとなった。しかし、明日に発表を控える生産者物価指数(PPI)や来週の連邦公開市場委員会(FOMC)待ちで動意乏しく、終盤にかけ調整色が強まり、ダウは上げ幅を縮小し終了。セクター別ではエネルギーや素材が上昇した一方、自動車・自動車部品が下落した。

地銀のニューヨーク・コミュニティー・バンコープ(NYCB)はムニユ―シン前財務長官が率いる投資会社が主導する数社の資本注入案完了で買戻しが優勢となった。製薬会社のイーライリリー(LLY)はオンライン小売のアマゾン(AMZN)の製薬部門との提携で「リリーダイレクト」からの肥満治療薬の直接販売事業を拡大すると発表し、上昇。
アマゾン(AMZN)も買われた。家具販売のウィリアムズ・ソノマ(WSM)は四半期決算で利益率が改善、さらに増配や追加自社株買いプログラムを発表し、株主還元策が好感され、上昇した。

ディスカウント小売のダラー・ツリー(DLTR)は四半期決算の内容が予想を下回り、国内1000店舗閉鎖を発表し、売られた。鉄鋼会社のユナイテッド・ステイツ・スチール(X)はバイデン大統領が日本製鉄による同社買収に関し近く懸念を表明するとの報道が嫌気され、下落。半導体メーカーのインテル(INTC)は国防総省が半導体補助金として最大25億ドル支出する計画を撤回したことを嫌気し、下落。ファーストフード・チェーン運営するマクドナルド(MCD)は投資家向けの会議で、低所得者層が支出に一段と消極的になっていることや、海外での売り上げ減少を警告し、売られた。


住宅建設会社のレナー(LEN)は取引終了後に四半期決算を発表。1株利益が予想を上回り時間外取引で買われている。

(Horiko Capital Management LLC)