8日のニューヨーク外為市場でドル・円は155円68銭へ上昇後、155円40銭まで下落したが、再び上昇し155円64銭で引けた。連邦準備制度理事会(FRB)が当面現行の金利を据え置くとの見方に長期金利上昇に伴うドル買いが優勢となった。
欧州引けにかけて一時ドル買いが弱まるが、コリンズ米ボストン連銀総裁がインフレの目標達成で従来予想されていた以上の時間を要する可能性を指摘、より確実になるまで現行金利を維持するべきだとの発言を受けてドル買いが再開。イエレン財務長官の介入に関する考えや日銀の植田総裁が追加利上げに慎重との見方に日本当局の介入警戒感が緩和し円売りも再開。

ユーロ・ドルは1.0740ドルから1.0757ドルのレンジで上下し、1.0746ドルで引けた。ホルツマン・オーストリア中銀総裁やウンシュ・ベルギー中銀総裁が利下げに慎重な見解を示したため一時ユーロ買いが強まった。ユーロ・円は、167円00銭から167円35銭へ上昇。ポンド・ドルは1.2473ドルへ弱含んだのち、1.2505ドルまで上昇。
ドル・スイスは0.9093フランから0.9073フランまで下落した。中東情勢を警戒し安全通貨としてのフラン買いが優勢となった。